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LINEの生活#30 法律変更宣言(例外)①

LINEの生活もやっと30話...
多分完結する時には、連載開始から一年は経ってるはず。
それまで末長く(?)連載にお付き合いください!

本編 ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

東とテンヌキは、「事情聴取室(人間界でいう取調室)」につれていかれた。二つの文字は、「事情聴取室」についてからも、涙を流していた。
「おい!お前ら!!『ボス』の部屋にいたな!?」
東とテンヌキはうなずいた。
「あそこで、『ボス』の頭から血が出ていたが、どういうことだ!?お前らが殺したのか!?」
東は黙って「手記」を渡した。
「なんだこれは...」
そう言いながらも、「守」の文字は、「手記」を開いて読み始めた。
「こ...これは...!!」
「守」の文字の手から、「手記」が滑り落ちた。「守」の文字は、頭を抱えた。
「そうか...そんなことが...『ボス』に...」
頭を抱えていた「守」の文字だが、すぐに改まった表情になった。
「テンヌキ様、先ほどのご無礼をお許しください。今からすぐ、あなたを『新「ボス」即位式』にお連れしなければなりません!これは『ボス』の意思です!すぐにきてくださいますか!?」
テンヌキは泣きながらぼーっと座っていたが、すぐにいつもの顔に戻って、
「は、はい!」
と言った。
「東さんも一緒に来てください」
東は涙を拭いて、頷いた。
「守」の文字は、「準備があるので先に行きます」と言って、会場に行ってしまった。「守」の文字から、事前に『新「ボス」即位式』の場所を聞かされていたので、東とテンヌキは、そこへ向かった。
少しばかり沈黙が続いた。すると、東が口を開いた。
「良いのか?テンヌキ、...『ボス』になったら、同時に虐殺者にもならないといけないんだぞ?」
...大丈夫。それなら考えがあるから
「考えって?」
「見てたらわかるから」曖昧にしか答えないテンヌキ。東が何度聞いても、はっきりと答えてくれなかった。そうこうしているうちに、会場についた。
会場は、劇場のようだった。そこで、「守」の文字を見つけた。「守」の文字も、こちらのことを見つけたようで、東とテンヌキの近くに走ってきた。
「東さんは、舞台袖で見ていてください。観客席が満員で...すみません」
「いや、良いですよ」
東は言われた通りに、舞台袖に入った。
「テンヌキ様、いよいよですよ」
「わかりました」
「あなたもそろそろ『ボス』になるんですから、敬語をやめても良いんじゃ無いですか?」
「わかった。...ふふっ、慣れないな...」
ザザッ!と、ステージに取り付けられたスピーカーから、ノイズが聞こえた。
『今から、十四代目の新「ボス」即位式を行います!』
スピーカーから、明るく、ハキハキとした声が聞こえてきた。
「これが、僕の秘書...」
「はい、文字は、東さんが決めました
東が...?
「文字は...」
ブウウン...と、幕が開いた。

「『東(ひがし)』です!」

「へっ!?そ、それって...」
パアン!と幕が開ききり、テンヌキの姿があらわになった。
東さんが、『これなら俺が人間の世界に帰っても、寂しく無いだろう!』って。では、私はこれで」
「守」の文字は、サッと、舞台袖に消えて行った。
(...東らしいな)
テンヌキは、以前「お」が立っていた、高価な机の前へ歩いた。
二千二十年、十二月二日!今、十三代目の「ボス」が死去したことにより、十四代目の「ボス」は、「王」の文字に、決定いたしました!!
ワアアアアアア!!
耳をつんざくような歓声が聞こえる。
『...なお、ここで言うのもなんですが、大晦日に行われる、一斉処刑についてですが...』
いよいよだ...
テンヌキはニヤッと笑った。
テンヌキには、この世界の法律を、一瞬でひっくり返すような策があった。
(それが...これだ!!)
少し早いですが、今年の大晦日に...』
テンヌキは、「東」が言い終わる前に、机をドン!と、叩いた。
(東が優しさでこういう文字にしたんだろう、僕の秘書は...でも......!!)
キイン!と耳が痛くなるほどの、鋭い音が響いた。会場が一瞬で静かになった。
「...テンヌキ...?どうしたんだ...?」
東は舞台袖で戸惑っていた。
テンヌキは、大きく息を吸い込んだ。
(ちゃんと、『ボス』の職務を全うできるように...僕が寂しがらないように選んでくれたんだろうけど...)
『処刑の法律についてだが...』
マイクを通して響くテンヌキの声は、鋭く大きな声だった。
これが、僕の答えだ!!!

『処刑の法律を変える!!『法律変更宣言』を今、行うことにする!!!!!』

続く

思いつきで出した「東」。実はこの文字は、今後の物語に大きく(?)関わってくる、重要人物なのです!!
次回もお楽しみに!

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