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バオ #12 ドラゴン発見!?

バオ#11の続きです!!

な、なんだ!この地響きは…!?
「ま、まさか…」
ばきっ!
どしん!!!!!!!
そこには、大きな茜色の姿をしたドラゴンが…
「うわあああああああ!!!!!!!!!!!!」
僕は悲鳴を上げた後、ドラゴンに背を向け、全速力でつっぱし—ろうとしたが、出来なかった。
「ひえっ1_?」
ドラゴンが僕の服を口で引っ張っている!!!!!!!!!
うがあああああああああああああああ!!!!
ドラゴンが唸り声を上げたところで、僕の頭は真っ白になった。
もう…食べられるんだ…
すると、僕の頭の中に、今までの記憶がフラッシュバックした。
まだ子供の時のこと、学校に入学した時のこと、冒険を始めたこと、剣を作ってもらって、モンスターと戦って、ここまで来て…
これが走馬灯という奴なのだろう。
ドラゴンが僕を持ち上げた。
「ああ…」
ここまで来て、もう死ぬのか…
涙は出なかった。
よくやったと自分では思っている。
ここで死んだって、自分で何もできずに死ぬんじゃない。ここまで戦って、死ぬんだ。
「もういいや…」
もう諦めよう。
もう死んでもいい。
僕はドラゴンに身を任せた。
「さようなら…」
「おい、一人で何呟いてんだお前?」
「へ?」
恐る恐るドラゴンの顔の方を見ると、——笑っていた。
「あ!あのお化け学校のやつじゃん!」
「へ?」
「冒険してんだろ?」
頭が回転しない。
状況が理解できない。
まあとりあえず、受けごたえしようと考え、言った。
「はい、もう帰るまで、残り1ヶ月くらいです」
「そうかそうか!」
がははは!とドラゴンが笑う。
「なあ、その冒険の話教えてくれよ!代わりに学校まで乗せてってやる!」
「わ、わかった」
僕はドラゴンに話し始めた。

続く

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