国境廃止<第一章> 第四話 「おわりのはじまり」
うん、そうだよね…
多分、そういうことなんだろうな。
私が二人目の、「ココロ」になっちゃったんだろうな…
『そうだよ』
ほら、やっぱり。この頭の奥から聞こえる、ボイスチェンジャーを使っているような、甲高い、ロボットみたいな声。
『お前、死にたいのか?』
ロボットは私に問う。
「なんで、そんなこと聞くの?」
『さあな、俺が知りたいからじゃないか?』
「死にたいかどうか、か…私にもわかんないよ」
『ほう』
「私が死んでも死ななくても、この地球はおんなじようにただ廻ってるだけじゃな