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もう一度いつかは訪れたい

昔、兄が会社からアメリカ・ロサンゼルス駐在を命じられて、夫婦で同時赴任した。普通、海外駐在になる場合は先に夫が赴任して、奥さんは海外での生活に馴染む為のプログラムを受けてから、家族を連れて夫が待つ海外に行く。

義姉は、現地で日本人が通うフリースクールや日本で習っていたジャズピアノを海外でも先生を見つけて通っていた。

兄達がロサンゼルスに赴任した頃から「アメリカは行ったことがないし、行ってみたいなぁ」と好奇心であふれていてた。

お金を貯めて格安チケットを購入し、兄達が赴任していた6年間、会社の夏休みを利用して、海外に出かけていた。

ひとりで海外に飛び出すはいいけれど、迎えにきてくれる兄夫婦と会うまでは、何が起きてもひとりで対応しなければいけない。

兄達と会えるまでが怖かった。(別室で質問される場合は、通訳を希望すれば問題はないけれど)

6年間の間、兄達は私のためにと、ラスベガスやニューヨークに連れて行ってくれたし、ロサンゼルス市内の観光ツアーも手配してくれた。

日本では食べることができないものや、素敵な場所にも案内してくれて、いつかアメリカに住んでみたいとも思ったことはある。

トップに出している写真は、兄達が住んでいたところから、少し離れた「ガラスの教会」で、今は知らないけれど、日本からの予約も含めて2〜3年待ちだと聞いた。

兄夫婦にアメリカでの暮らしを聞くと「順応できる人とできない人がいるんやで」という。

日本での暮らしとの入れ替えができないと、まず「すぐに帰る」と言い出すそうな。特に、奥さんが大変で、お買い物に支払い制度や車の運転、子供達の教育、一人で任されるとかなりきつい。

ロサンゼルスでも、比較的治安がよい場所を会社が紹介してくれたので、危ない目に合うことはなかった。

古くから日本人が多く住む地域にも近く(リトル・トウキョーではない)、日本食が気軽に食べられるところは多かった。

少し嫌な気分になったのは、高級ブランドしかおかない地域やそのほかの場所で嫌な気分になったことはある。

現地に住む日本人が接客する高級ブランド店で、家族のお土産を買おうとした時だった。3点ほど品物を出して選んでいると、迷っている時間が長かったのが気に食わなくて、「はい、ここまでです。またお越しを」と追い出されたことがある。

一緒にいた義姉は「もうね、あそこで買わへん!ペンちゃん、こっちで何か買おう!」とやけくそで何か買っていた記憶がある。

ラッピングを頼んでいないのに、ラッピングをされて、ラッピング代を請求されそうになったこともあった。これには流石に使える英語を駆使して取り消してもらった。

しかし、サービスがよい店や人との出会いがあり、ニューヨークに小旅行に出かけた時は、本場のダンススクールでクラシックバレエの初心者コースに参加した。

日本から問い合わせをしていたので、すぐに案内してもらえて、レッスンに参加していたけれど、同じダンスを学ぶメンバーとして仲良くできたし、また行きたいと思った。

それから、もう何年経っただろう?

アメリカ赴任が終了してから、義姉は乳がんで亡くなり、新型コロナでアメリカとの行き来は現在はできない。

日本では、国内の不景気を憂いて、海外へ飛び出したいという若者が増えている。アメリカは、コロナで解雇された自国民の再雇用優先のために、新規の就労ビザの一部発給停止を発表している。

上の姪っ子が、アメリカ赴任中に生まれたので、今は二重国籍になっている。20歳で国籍の選択をしなければいけないけれど、どうしようかと悩んでいる。

私も今は子供が高校生で、進路のことや持病のことで、身動きが取れない状況だけれど、いつかはまたアメリカに行きたい。

ついでに、私がアメリカよりも先に海外に出たカナダにも行きたい。

私は住みたいというより行きたい派。「住む」のは手続きがまともに成立して永住権を与えられれば、それはそれでいい。

日本と違う様々な制度に、実際に遊びとはいえいろいろと教えてもらったり、経験をして嫌な思い出が大きすぎると、自分には住むことは難しい。

コロナが終わってから、お金をしっかり貯めて、懐かしいところを旅してみたい。そういう夢は持っていてもいいんじゃないかなと思う。

【補足】
観光ビザは、カナダやアメリカも90日以内なら免除だけれど、今は出入国自体はなし。
しかし、今の状況からすると観光ビザにも制限がつくかもしれないので、ご注意を。

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