タイのタクシー料金が安いのでは無く、バンコクのタクシー料金が安いのです。
”タイはタクシー安いよね~!” っというのは、大きな間違いです!
タイのタクシー料金は、各県の陸運局指導の下、標準価格というモノがございます。
プーケットの場合、ほぼメータータクシーは無く、基本的には固定相場になっていますので、渋滞しようが遠回りしようが、料金は変わりません。
我々も、タクシー配車サービスを始めるにあたり、プーケット陸運局からの指導を仰ぎました。
固定相場の料金表を見せられ、言われたことは
”この料金表より価格を安くしないでね”
???
どういうこと?標準価格の料金表があるのに???
プーケットでは地域での相場というものがあり、それより安く注文をとって価格破壊を起こさないようにするのが、陸運局のお仕事の一つで...
そもそも、この相場というのは、昔、タクシー業を始めた悪い人達が、お互いの縄張りの範囲内でしかお客様を乗車させないという取り決めをしました。
例えば
空港を縄張りにしているグループは、空港でしかお客様を乗車させられない。
パトンビーチを縄張りにしているグループは、パトンビーチでしかお客様を乗車させられない。
なので、基本、片道でしかお客様を乗車させられないのです。
そうなると、行きはお金をもらえますが、帰りはお客様が居ないので空で縄張りまで戻らなければなりません。
っという事で、必然的に乗車料金は往復分を想定して2倍の料金という、地域の相場が出来上がりました。
なので、道端で手を挙げてタクシーを拾う事も一般的ではありません。
この地域の相場を反映したものが、陸運局の標準価格になってる訳ですが、では、なぜ、相場より価格を下げてはいけないのか?
例えば、パトンビーチを縄張りにしているグループが5つあったとして、一つのグループが大幅に値段を下げると、価格競争になります。
その価格競争は抗争に発展するそうで、陸運局は、そうならないように標準価格を設定し、業者に値段を下げ過ぎないように指示をするのだとか。
お仕事増えますもんね...
2014年だったかな?クーデターにより、現政権(軍政)が誕生し、特に海外から評判の悪かったプーケットのタクシーグループの親玉を一掃するという事件(?)がありました。
結果、親玉を無くした "はぐれメタル" のようなドライバーが溢れ、Grabが上陸し、ネットで注文を取る親玉というのが新たなスタイルとして定着しはじめ、我々のようなか弱い人間でも、この業界に入ることが出来るようになりました。
そして、2020年、"はぐれメタル" 達は、タクシーの仕事が無くなり実家に帰る者、デリバリー業者へと転身する者、全く違う仕事をする者、そもそも何もしない者...
っと、この業界(産業)は、ほぼほぼ消滅しかけています。
今後いつの日か、観光業が復活したとして、この島のタクシー業は、どのように変化をしていくのでしょうか...
フォロー、スキ、サポート頂ければ幸いです。 プーケットのタクシー屋を営んでおりましたが、これまで作り上げてきたオンラインでの集客やドライバー管理等、事業を構築してきた全てを、さらけ出します。