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まずは要素を洗い出すだけ。3つのステップで「ロジカルシンキング」を手に入れる

ロジカルシンキングは、どんな企業でも通用するポータブルスキル。このスキルを身につけたい!という方も多いでしょう。

そこで今回は、灘高校、東京大学経済学部を卒業後、日系メーカーで17年勤務し、40歳でGAFA部長に転身という経歴を持つ寺澤伸洋氏が、ロジカルシンキングの基本を解説。

※この記事は、『ロジカルシンキング入門-抜け漏れのない分解と深堀り-』を再編集しています。

ロジカルシンキングの3ステップ

「ロジカルシンキング」とは、思考をより広く、深くし、順序だてて考え、体系的に整理するための手法。そのロジカルシンキングを行うための基本となる3ステップは下記の通りです。

ステップ1:要素を洗い出す

ステップ2:考える軸を設定する

ステップ3:論理的に深堀りする

各ステップについてより詳しく見ていきましょう。

ステップ1の要素の洗い出しでポイントとなるのが「羅列型」「放射型」という2つの思考法。

例えば、旅行で行きたいところを洗い出そうというとき、「○○という場所に行きたい→近くに□□があるからそこにも行きたいよね」などと最初から整理され、情報がそれぞれ紐づいた状態で考えていることでしょう。

思考をゼロから出そうというときにきちんと整理された状態で出せる人はそうはいません。そこでおすすめするのが、「羅列型」で考えること。

例えば、テーマをひとつ設定したうえで「行ってみたい場所:パリ、ニューヨーク、イギリス、箱根……」といった形でとにかく思いつく要素を書き出します。

その後、「放射型」に思考を移し、「羅列型」で洗い出した要素をグルーピングし、カテゴリごとに紐づけましょう。

カテゴリは「国→都市」など都度変更しながら、整理しても問題ありません。できれば、PCの画面上よりも紙に書き出した方が自由に発想しやすくなります。

要素分解の具体的手法

さらに要素分解を自分のものにするために意識すべきなのが、以下の3ポイント。

A.視野を広げる

B.視座を高める

C.視点を増やす

視野を広げるとは「製造業の人が金融業の戦略を学ぶ」「サッカー選手が野球選手の練習法を学ぶ」といったように、情報を集める領域を意識的に広げることを意味します。

視座を高めるとは「自分だけでなく部門全体の負荷は?」「部門全体でかかるコストがどうなるのか?」といったように役職や責任が大きい人の視点で、課題について改めて考え直してみることを意味します。

視点を増やすとは、「自分が商品・サービスの買い手だったら?」「面接官だったら?」といったように、物事を多面的に見ることを意味します。

とはいえ、なかには、「視座を高めること」が難しく感じてしまう方もいるでしょう。その一つの解決策として、「目上の人と積極的に話すこと」が有効です。

例えば可能なタイミングで「こういうときに、部長はどう考えているんですか?」と聞いてみましょう。そうして上司の視点を自分の中に蓄積していけば、まったく違う問題に出くわしたときにも「高い視座」を想像することができるようになるはずです。

また「羅列型」の思考ツールとして「付箋」を使ったり、紙に鉛筆で書きだすなど、様々な手段がありますが、自身に一番あう方法を見つけることをおすすめします。

ロジカルシンキングを「スキル」として身につけ、日々の業務に活かしていきましょう。


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