生きているうちにやりたいコト、富士登山チャレンジ!
7月半ば。ずっとやりたいと思っていた「富士山に登る」にチャレンジ。
私にとって練習で登った低山と比べ物にならないくらい全然簡単じゃなかった。
でも登ったからこそ感じたこともたくさんあったのでこれから登りたい!と思った方のための参考になることがあれば嬉しいし、自分の思いもここに書き残していきたい。
富士山に登ろうと思ったわけ
今年も昨年に引き続き「やりたい100のコトリスト」を作成した私。それとは別にバケットリスト(死ぬまでにやりたいことリスト)も作っている。その中で今年やりたい!と思ったのが「富士山に登る」だった。
なぜ登るのか。理由は単純で日本で一番高い山だから。笑
達成するためにやったこと
必ず今年達成するためにやったことは以下の通り。
①いつ登るのがベストかなど富士山について調べる。開山時期が方向にもよるが7月初旬から9月下旬までなのでその間に登らなければならない。また観光客が多いこともあり、入山制限1日4000人となっているのでこちらも注意。
②仲間集め。私は毎年「やりたい100のコトリスト」をSNSで公開している。そうすると、「私もこれやりたい!」という人が集まってきてくれる。仲間ができるとぐんと達成率も高くなるのでおすすめ。
③経験者に話を聞く。身近な友人で昨年富士登山に行った友人がいたので直接話を聞かせてほしいと連絡を取り準備したほうがいいものなどもそこで確認。サイトだと色んな情報がありすぎるので経験者に聞くのが早いと思っている。
④登山に必要な物を購入する。
⑤低山で練習をする。
富士山に行くまでに私は3回低山で練習。
1回目は六甲山地西部(元町駅から新神戸駅まで)の再度山470m。
2回目は須磨アルプス(馬の背)。確か200〜300mでロッククライミングのように登っていく箇所がある。
3回目は再度六甲山へ。1回目と違って六甲山縦断で最高峰まで。最高峰の高さ931m。
経験者の方から聞いたところ富士登山の練習になるといえば兵庫、大阪付近なら六甲山最高峰とおすすめしていただいた。
ちなみに、低山を登る以外の特別なトレーニングなどはしていない。
持ち物リスト
富士登山で持っていった物は以下の通り。
・登山靴
・帰りの靴
・ザック(リュック)35L(荷物を詰めるのが上手い人はもう少し小さくてもいけるかも)
・靴下
・Tシャツ
・ドライレイヤー
・ウィンドブレーカー
・ウルトラライトダウン(ユニクロ)
・帽子
・ゲイター
・手袋
・現金(登山時はトイレが有料、水などを買うのも現金のため。また入山料が2000円かかる)
・携帯電話
・モバイルバッテリー
・タオル
・ヘッドランプ
・行動食
・飲料水
・ゴミ袋
・水筒
・トイレットペーパー(トイレットペーパーが登山時のトイレにはないと聞いていたが実際トイレに備わっていたので使わなかった)
・日焼け止め
・サングラス
・カイロ
・ウェットティッシュ
・ストック
・帰りの着替え
・エコバッグ(5合目で登山時には必要のないもの(着替えとか)をおいていく時に使用)
・頭痛薬(特に使用しなかった)
私は持っていかなかったけど怪我をしたときのテーピングなどは必要かもとのことだったが購入せずのままだった。(特に問題なしだったけど心配な人はいるかも)
5合目は15,16℃くらいで登頂付近は2℃くらい。そのため防寒着は必須。上に行くほど天気は変わりやすいので注意。Tシャツなどは綿のものは✕。汗を吸って乾かず寒くなってしまうのでポリエステルがおすすめ。
富士登山のプランや登山ルートについて
富士登山には主に4つのルートがある。
①一番人気で初心者向け、シーズン時は混雑する吉田ルート
②こちらも初心者におすすめの最短で行ける富士宮ルート
③樹林帯など自然があるため、静かな体験ができるが登山経験必須な須走ルート(友人がこのルートで行ったけどきつすぎるからやめておいたほうがいい、と言われた。笑)8号目で吉田ルートと合流。
④一番長距離で上級者向けの御殿場ルート
私たちは一番無難な吉田ルートを選択。
関西組の私たちは吉田ルートで行けて7合目の山小屋宿泊付き、関西から富士山5合目まで行ける往復バス+帰りのお風呂と食事付きの1泊2日の御来光が見えるフリープランで申し込み。ガイド付きにもできるプラン且つ他のルートも選択できるので結構おすすめ。
ツアーサイトはこちら。
結構色々と手厚かったと思うが強いて言うなら帰り5合目からバスで下山してお風呂と食事(バイキング)が1時間だったのはタイトすぎた。
富士登山チャレンジの結果、登山エピソード
低山での練習時は特に体力には問題なく、どちらかというとスイスイ登れていた私。富士山は当然それよりはキツイと思っていたけどバスが5合目に着き、さぁ登ろうと思って歩いて行くとすぐに違和感があった。
私には酸素がすでにかなり薄く感じられ、まだ5合目なのにも関わらず、うまく呼吸できない感じがあった。登山経験者に「無理は絶対してはいけない」と何度も言われていたので一緒に登る仲間にお願いしつつ、かなりスローペースで登ることになった。
富士登山の吉田ルートではジグザグの坂道がいくつもあったと思えば、ロッククライミングの場所もある。本来ならいろんな道があって楽しめるものの私にはそんな余裕がなかった。一緒に登っている2人にまったく追いつけないペースで登っていった。
7合目の鳥居荘という山小屋で宿泊。カレーでエネルギーチャージして3時間ほど睡眠。夜の0時30分頃からまた暗闇をヘッドライトを頼りに登っていく。
山小屋で休憩したものの私の足はどんどん遅くなっていく感覚すらあった。御来光が登頂してから見れなかったらどうしよう、という焦りもある中、相変わらずスローペースで登っていく私。
どんどん夜が明けていき、遠くから太陽が今にも昇ってきそう。
なんとかペースを合わせてもらいながら9合目で私たちは御来光を拝むことができた。梅雨明けしたところで山の天候は変わりやすいにも関わらず、雨に降られることなく、9合目で念願の朝日が昇る瞬間を見ることができた。
御来光を堪能した後、あと1時間かけていけば登頂できる。
でも、9合目にある山小屋付近から本当に少しの段差の階段を登ったところでちゃんと出てきた「冷静な私」。いつもならノリで行ってしまえ!というところをバスの時間などを考えると下山できっと精一杯。そう感じた私は先に登っていった二人にLINE電話をして(LINEは実は富士山では通じる)一人下山することを選んだ。
二人のペースなら登頂には行けるかもしれないと思ったからだ。
そこからがまた地獄。一生山中湖を横目にジグザグ、不安定な砂の道を下山していく。ザックをずっと背負っている肩は限界。足も感覚では数ミリずつ程度しか動いているように感じない。一生でこんなに家に帰りたいと思ったのは初めてかもしれない。
何度も立ち止まって休憩しては降りていく。途中馬に乗れるサービスがあったけど何度もそれに頼ろうと思ったくらい完全に疲労困憊。
バスが出る30分前になんとかバスが待っている5合目に到着。
そこでまた問題が。無事登頂した二人が間に合わないかもとのこと。
私のペースに合わせてくれたこともあって、間に合うか間に合わないかの瀬戸際だと連絡をくれた。とりあえずバスの観光会社に事情を説明、3人分の荷物を背負って私は先にバスで行くことにして、後発のバスに2人を乗せてもらえることになった。
とりあえずバスに乗って温泉に入るところで合流しようと思ったバス出発10分前に奇跡的に2人が5合目に到着。どうやらダッシュで下山してきたらしい(信じられない(笑))。無事3人とも下山し、同じバスで温泉とご飯のある場所へ向かうことができた。
身体はすでに筋肉痛のようなものを感じていて、お風呂も時間がかかってしまい、ご飯を食べる頃には残り30分でバスが出るというタイミングだった。
常にタイトスケジュール。笑
でも無事に下山でき、帰れることが何よりホッとしたし、2人とも登頂できて本当に良かったと思えた。
富士登山をやってみて
結論、登頂はできなかったけど富士登山はやってよかったと思っている。下山中は本当に辛くて、なんで私は敢えてしんどいことをやってるんだろう?と何度も考えた。けど、学生時代の部活をやっていた頃と比べると大人になってその頃よりいろんな経験をしている私は「自分の限界」を知る機会がかなり少なくなっていると感じた。この経験をしたからこそ、ある程度のことはやれそうだな!とポジティブに捉えることができている。そしてくさいことを言うようだけど、登山は人生に似ているのかもと思った。そう、人生を凝縮した感じ。
人にも頼りながら、登るための準備を念入りにした。登る過程で知らなかった人たちと会話しながら「お互い頑張ろうね」とそれぞれのペースで目標を目指す。そして私の目標は「富士山に登る」ことと「朝日が昇る瞬間を観る」ということだったけど、せっかくなら登頂したい→登頂しなければという気持ちに変わっていった。登頂してから御来光を見れなかったことに一緒に行った2人に対して申し訳ない気持ちでいっぱいだった。でも、幸運にも目標通り登頂してから御来光を見る予定で進んでいった場合、登頂付近は9合目と違って雨天だったため、御来光が見れなかったようだと後で2人から聞いた(登頂にいたガイドさん情報)。
登頂できなかった、でもそれよりいろんな偶然が重なって御来光が見れたことで私の今回の富士登山という経験に対しての満足度はかなり高い。
やりたいコトをやったときにはやったコトが大事というよりかはそれに対して満足感がどれくらいでどういうところにその満足感があったのかを振り返ることが大事なんじゃないかと思っている。
ちゃんとそのときの気持ちや経験を言語化しておくことで次に進める気がしている。
今回の経験はきっとこれからに活かすことができるだろう。
時々限界突破みたいな経験は年齢を重ねてもしていきたい、と思った。