フィリピン2日目
翌日の2月11日の朝6時に大阪教育大学の学生さんの団体がボランティア先に出発したので釣られて起こされる。留学先のスタッフとの待ち合わせは午前10時だったので、ゲストハウスの近くのコンビニのミニストップでサンミゲルを4本買って庭で飲んでいると、3週間フィリピンに滞在するという滋賀大学の学生と顔があったのでフィリピンのこと全体や私が行くパンガシナン地方の事などを話していたらだんだん酔いが回ってきてベッドに戻ってもう一眠りした。
ゲストハウスのオーナーに起こされて庭先に行ってみると英会話学校の女性スタッフが待っていた。話を聞くと目的地のリンガエンを早朝の2時に発って迎えに来たという。ご苦労様でした・・・午前10時過ぎにマニラの空港の南に広がるパラニャーケをタクシーで出発してとりあえずリンガエンの2つ隣の町のダグパン行きのバスターミナルに向かう。バスはビクトリーライナーと言う会社でルソン島一帯をカバーしている。
バスの中ではフィリピン映画などが流されていたが、タガログ語なので解からない。何度か休憩を入れて11時過ぎに出発したバスはようやく午後5時過ぎにダグパンに到着した。ダグパンには英会話学校の会社の車が迎えに来てくれて30分で到着した。いよいよ短期留学生活の始まりだ。
短期留学初日はVEVERLY先生とQUEENIE先生と私とで夜の9時くらいからディナーに。場所はリンガエンとダグパンの中間にあるビンマレーという街のシルベリウスというレストラン。女性二人はお酒を飲まないのでアイスティーだったが、私一人はフィリピン名物のサンミゲルでまずは乾杯。料理は色々と注文したが私の希望の牡蠣料理が特に美味しかった。
牡蠣は現地ではTARABAと呼ばれていて、ダグパンやビンマレーの溜池で養殖されているので日本の牡蠣料理よりもずっと安かった。本当は生牡蠣が食べたかったが気温の関係で無理。だからチーズとガーリックでグリルした牡蠣料理を注文。VEVERLY先生にTARABAを勧めてみるとあまりお好きなようではないのでひと皿ほとんど私が食べてしまった。
その他にシニガンという酸味の効いたスープやタガログ語では「バングス」(Bangu=ミルクフィッシュ)という現地では有名な、形態的には、ニシンやイワシの仲間に比較的近い魚の焼き物など、ご飯を入れて7皿くらいの料理を注文。デザートはフィリピン名物のハロハロで締め。ハロハロとはタガログ語で混ざるという意味で、その名の通りかき氷とミルクをベースとして、各種の果物、甘く煮た豆や芋類、アイスクリーム、ゼリー、ナタデココ、タピオカ、ココナツ、プリン、米やトウモロコシの加工品など、多種多様な材料が用いられる。何だかんだと7種類位の料理を注文して食べきれなかった料理はテイクアウトで持ち帰って、しめて1435フィリピンペソ。日本円で3400円くらい。まあ安いほうかな???
ディナーレッスンからの帰り道、みんなでバロッツを買おうということになって、ストリートの屋台に立ち寄った。
バロッツとは、孵化直前のアヒルの卵を茹でた食べ物でフィリピンではよく食べられている。フィリピン以外にも東南アジアの広い地域で食され、ベトナムではチュンヴィッロン 、またはホヴィロン、カンボジアではポンティアコーン、中国では毛蛋 、死胎蛋、鴨仔蛋などと呼ばれている。値段は4個で52ペソくらいだっただろうか?日本円で110円だ。
食べ方はゆでたバロッツなら卵を割り、吹き出してきたスープをまず飲む。飲んでしまったら塩とビネガーをかけて固茹でのゆで卵を食べる要領で食べるのだが、思っていたほどグロテスクではなかった。日本人でも納豆が食べられない人がいるように、フィリピン人全てがバロッツが好きだというわけではなく、苦手な人は必ずいる。理由は簡単で「可哀相だから」。
味の感想としては、孵化直前の雛の嘴や骨があるため、エビ殻のようなパリパリとした食感と、一般的なゆで卵と比べてカニ味噌のような濃厚な食味が特徴である。卵の孵化状態によっても味が変わってくる。孵化直前のものは鶏肉に近い味がし、まだ卵に近いものは卵黄の塊を食べているような味がする。
ディナーレッスンが終わってセミナールームでバロッツを食べたあと、普段Skypeで先生たちが日本人と会話しているブースのある部屋にお邪魔。部屋は学校の1階に一つと2階に二つある。部屋の中は先生たち個々のブースがずらりと並んでいて、いつもSkypeで会話している向こう側に行ったのでなんだか不思議な感じだった。夜遅く(フィリピン時間で深夜の11時半)だったがまた仕事している先生たちがいたので記念に写真をパシャリ。髪の毛をパッツンに切ってクレオパトラになってしまったNESSLIE先生は印象がまるで変わってしまったので最初は別人と思ってしまった。ブースは思っていたよりも狭く、部屋の中に3列から4列びっしり並んでいた。日本時間だともうすでに深夜12時を回っているのでもう仕事を終えて帰ってしまった先生も多かったので部屋は閑散としていたが、あちこちから英会話レッスンをやっている声が聞こえてきてなんだか賑やかだった。