なめくじ月間のこと
他人や状況を恨むような気持ちがでるやん?
とうぜん「そういうのは持た無いほうがいい気持ち」って思うやん。
ああだこうだ考えたり、なんだったら「マインドフルネス!」それでもダメなら「禅までいっちゃう?」とか、結構いい線まで持って来られる。わたしはずっとパソコンのモニターの角にダライ・ラマの写真貼っとった。恨まないように。憎まないように。
けどね、心が弱ったときに何度でも、じわぁ〜っと滲み出てくる。拭いても拭いても壁に塗り込めた死体の血が湧き出して赤い染みを作るみたいに。
う〜ら〜め〜し〜やぁ〜
きゃぁ〜〜〜〜〜!! だわさ。
私この7年考え抜いていて、自分の望みも整理できるようになった。ようしょようしょ答えは見えてるんよね。
研究したよ。そもそも恨みってすべて逆恨みみたいなもんやん?検証したさ、自分の感情と相手は関係無いんやら?観察したよ。一見相手のせいみたいやけど、ほんとは相手も私も悪くないんやら?気が付いたよ。解決は相手の謝罪じゃなく、自分の納得やん?
でも壁の血、湧いちゃうわけやん?もう、それはしょうがないやん?で、よく考えたら我慢したり辛抱したりって、人生に要らなかったよね?幸せっていつも、ただ、すっきりと軽やかな気持ちでいるんだよね。心クリアにして人生をエンジョイすることに集中して喜びに満ちとるはずやね。
なら、ちょっと実験してみよか。
って思って。去年あたりから「ナメクジ月間」と名付けてじめじめくよくよ盛大に呪いつくした。我慢は幸せから遠い。恨みや不満が引っ込まないんだったら自由にさせな。おしけけると妖怪になるだけやね。もう、全部出しちゃう、惜しげも無くすっきりと。効果は抜群。「いくらなんでも、そこまで思わなくても」と、自分で自分にツッコミ入れるほど心が軽くなって、恨みが成仏していった。
気持ち悪かった。成仏できない恨みをたくさん持っているのは。
呪いすぎて発熱までした。
ずっと、相手がどんくらい酷いかとか、他人をずっと考えてたけど、罵りきったら自分の気持ちを考えるようになった。悲しくて、怒っていて、恨んでいて、猛烈に気が散ってた私の意識が私を捉えるようになった。私が私の気持ちを聞いたので、私は気が済んで満足したみたい。
誰かに制裁を与えたいのではなくて、ただ悲しかったんだと思う。
出来事から成仏までの周期が短くなっていく。感情が湧く、パッと出して成仏させる。今はほとんどあたらしく壁に塗り込める死体はない。快適にどんどん近ずく。人間はこんなこともできるんやね。
つくったら売れるかな、ナメクジスーツ。これ着てな、ののしる時に「いい人モード」に入らないようにするんよ。中途半端は毒や。一歩間違えたら死ぬで。
なんてな。
人を恨むのって辛い。できたらやめたいけど、偽善者は腐る。腐ると美味しくなくなるんよ。この星の自然の仲間としていつか食べられるときに、私はおいしい食料でいたい。腐らないよう潔く罵る、清々しく恨み尽くし、納豆のように醸すのじゃ。
とかな。