ありがとう Dr.John
2019/6/6
Dr.Johnというニューオリンズのミュージシャンが亡くなった。
私がDr.Johnを知ったのは
ジャズを聴き始めて少し経った頃だった
ジャズ旦那に
「ブルースピアノはこういうものだよ」と言われ
クリント・イーストウッドが司会進行を務めるDVDを見たのだ
その中にDr.Johnも出演していた
生前最後の出演となるRay Charlesの姿もあった
そのDVDは簡単に言えば
クリントイーストウッドと色々なミュージシャンがトークし、そのミュージシャンの生い立ちや背景、音楽との関わり方、ブルースとは何か？！といった話をしながら
ブルースを弾くといったものだ
Dr.Johnはダミ声のおじさん
スーツ姿とハットがとても似合う紳士
といった印象
登場しているDr.Johnはどんな人なのかジャズ旦那に訊いてみた
1950年代、ニューオリンズでは多くの腕の良いミュージシャンが音楽を作り、奏で、多くの人々の注目を集める。
しかし60年代の終わり、ニューオリンズのミュージシャン達がニューオリンズを離れ、アメリカ各地に散ることになる。
ニューオリンズの音楽バブルが弾けてしまった後、それでも尚、ニューオリンズの音楽を愛し、守り、自分のスタイルで世界中の人々に伝え続けた人がDr.Johnだ。まさにニューオリンズの音楽の生き証人。世界中の音楽ファンはDr.Johnというフィルターを通してニューオリンズの音楽を知り、魅了された。
Dr.Johnに関するエピソードをもう一つ
彼はかつてはギタリストだった。
ある日、家の庭で日曜大工、今で言うDIY...をしていた時、不注意にもチェーンソーで指を一本切り落としてしまう。
ギターを弾くのに大切な指。このアクシデントでギターを弾けなくなったDr.Johnは発想を転換しピアノを弾くようになる。
そして彼はピアニストになった。
CDは4枚あった。解説書も聴き込んだようで手垢のような跡
Dr.Johnの代表作である「ガンボ」はない。
まぁ王道を聴かないジャズ旦那らしい....
因みにガンボはニューオリンズ伝統の煮込み料理
前置きはこのくらいにして
一枚目はDr.JohnがDuke Ellingtonの曲をカバーしたアルバムから
イメージが湧かない...
だって
ニューオリンズのドロドロのブルースおじさんが
ニューヨークのお洒落なエリントンを....
さーて！
Dr.John劇場の始まり始まり～
まず一枚目の
記念すべき一曲目は
これ！
度肝を抜く一曲目でしたか？
スイングしてる？
まさかの縦乗り16ビート 笑
これはエリントン的にはどうなの？
かなり突っ込まれるアレンジだが
Dr.JohnだからOK！
そして個人的に私が
エリントンの作った曲で
一番好きな曲
二曲目はSatin Doll
なんかラテンの雰囲気を感じるんだけど...
ボサノバ風？
またまたDr.John 炸裂....
そして二枚目はこのアルバム
裏表紙のデザインがハエです
しかもアラン・トゥーサン プロデュース
一曲目はファンキーでクールなナンバー
この曲は細野晴臣さんもカバーしているようだ
続く二曲目は
シャッフルのノリノリの曲
結構好きな感じ
こちらがライブバージョン
なんかおかしい...
もっとジャズ旦那が言う
パンツのゴムが伸びてても気にならない感じの曲は...
これだ！三曲目！
まだパンツのゴムは延びきっていないかな....
因みにリズム・セクションはミーターズ
旦那がこのミーターズの一部のメンバーが参加しているライブを観に行き、あまりのスゴイ演奏に涙したらしい...😅
どんだけ好きよ...😅って話...
ここまで聴いてくれた方
本当にありがとう♡
胃はもたれていませんか？
今回のnoteは私史上大作になりました！
Dr.Johnの素晴らしい音楽のおかげ😊
皆さんの心の声を聞くと
Dr.Johnというミュージシャンはファンキーなおっさん
ぶっ飛んだレジェンドという印象でしょ？
3枚目のアルバム
大どんでん返しの一枚
これを聴いてnoteを閉じて下さいっ！
しれっと
ビッグバンドに溶け込み
身震いするようなブルージーなピアノを弾き
ムーディーに
ダンディーな声で歌っています
同一人物なのか....と思ってしまうくらい
このアルバム『aftergrow』は次々に
豪華で洗練された
素敵なジャズが続きます
そしてそして
お次の一曲は
マイナーキーから入る妖しげな音
時折入るﾄｩﾙﾙという小技のきいたピアノに注目です
そして最後のアルバム
ライブ版です
最後はやはり
ニューオリンズの音「Tipitina」
「Goodnight Ireane」
旦那のCD棚からDr.JohnのCDを探していた時、CDが1枚なかった
ふとCDプレーヤーをみるとDr.JohnのCDがプレーヤーの中に入ったまま..
昨夜聴いたらしい...
昨夜はDr.Johnが亡くなる直前
帰宅後
ジャズ旦那に訊くと
「なんだか無性にDr.Johnが聴きたくなったんだよね....」
とポツリと言った
きっとニューオリンズを愛する仲間同士
Dr.Johnは旦那に会いに来てくれたのかもしれない
海を越えて
日本まで
そして
彼はきっと旦那にこう告げただろう
「New Orleans on our mind」と....