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GRX Di2(シフトレバー)インプレッション

先日Di2を導入しました。基本はアルテグラグレードで組んだのですが、シフトレバーだけは各所で好評のGRXのシフトレバーを組み合わせました。

シフト操作関係は、自転車始めて以来ずっと機械式の変速だったので、電動シフトは非常に新鮮です。

■GRXレバー形状

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ブラケットの上端が反り立っています。これが手の親指と人差し指の間にしっかり収まって、非常に心地が良いです。

元々のコンセプトは、グラベルなどの荒れた路面でも、握りやすいように、ということで、このようなレバー形状になっているようです。
 ですが、ロードで乗っていても違和感がないどころか、かなり握りやすいと感じています。

また、当たり前ですが、機械式からDi2になったことで、ブラケットがかなり細くなって、握りやすさが向上しています。
 イメージとしては、丸い筒状だったブラケットが、板状になったような感じです。それくらい細くなった気がします。

■Di2の設定―スイッチの割り当て

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Di2なので、スイッチの設定は自由に設定できます(機械式は、左はフロントディレイラー、右はリアディレーラー固定)。
 前々からSRAMのシフト方式が良いなと思っていたので、疑似SRAM方式ということで、上のような設定にしてみました。

リアのシフトアップ、シフトダウンを手前側のレバーで行えるので、例えば下ハンドルを握った時のシフトチェンジが非常にやりやすいです。
 機械式の場合は、特にシフトダウンする際に、レバーを大きく動かさないといけませんでしたが、Di2はスイッチをカチッとすればシフトチェンジできるので、指を少し引っ掛けるだけで、OKです。

まだ慣れない上に、冬用の厚手グローブなので、リアとフロントのシフトを間違えることがありますが、特に問題なさそうです。

また、今回はワイヤレスユニットも装着したので、ブラケット上部にある、Aスイッチを活用できます。GRXのAスイッチはブラケット上端ではなく少し内側にあるので、押しやすいです。
 ここは、GARMINのサイクルコンピュータと接続して、サイコンの操作にを割り当ててます(左にページ切り替え、右にラップ/スタート・ストップ)。ハンドルから手を離さなくても、サイコンを操作できるのは、便利ですね。

■Di2の設定―シンクロナイズドシフト

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最近のDi2では、シンクロナイズドシフトと言って、リアとフロントの変速を自動でやってくれる設定ができます。

シンクロナイズドシフト
リアを変速していくと、あるタイミングでフロントの変速も同時に行ってくれます。例えば、フロントがアウターに入っているタイミングで、リアをシフトダウンしていった際に、あるところまでシフトダウンすると、フロントをインナーに落としてくれるという設定です。
 そのため、乗り手はリアの変速のみを気にしていればOKです。

ちなみに、サイコンと接続していると、次はフロントを変速するタイミングですよ、という通知が出ますので、急に変速が起きることはありません。

セミシンクロナイズドシフト
こちらは、フロントの変速を行ったタイミングで、リアの変速も同時に行ってくれます。例えばフロントをアウターにシフトアップしたとき、リアをシフトダウンしないと、急にギアが重くなりますよね。それを防ぐために、フロントのシフトアップ/ダウンに合わせて、自動でリアのシフトダウン/アップをしてくれます。
 今までも人力で行っていた変速を、機械に任せられる感じですね。

どちらの設定も、どのタイミングで変速するかや、どれくらいシフトダウン/アップするかは設定が自由にできます。


色々と試してみたのですが、、、

まず、シンクロナイズドシフトは、任意のタイミングでフロント変速をしたいので、あまり便利な設定だとは思えませんでした。
 もちろん、任意のタイミングでフロント変速することは可能なのですが、一方で、自分が思っていないタイミングでフロント変速が入ることがあって、それが不便に感じました。
 それを防ぐためには、変速の設定を、アウター×ローのタイミング/インナー×トップのタイミングという感じで、かなり極端にすれば良さそうですが、それはそれで意味がなくなってきてしまいます。

続いて、セミシンクロナイズドシフトですが、アウターにシフトアップした際の変速は非常に早く決まるので、良かったのですが、一方でインナーにシフトダウンしたときは、リアの変速がワンテンポ遅れて入るので、その点が気に入りませんでした。
 おそらくチェーン落ちを防ぐために、チェーンテンションが落ち過ぎない設定になっているのですが、自分が変速をしようとした=スイッチを押したタイミングよりもかなり遅れた変速になるので、それに合わせるのが大変でした。

結局、半セミシンクロナイズドシフトにしています。どういうことかというと、フロントをアウターにシフトアップするときのリアのシフトダウンは、とても良いので、そのまま活用しています。
 一方で、フロントをインナーにシフトダウンしたときのリアの挙動は気に入らないので、リアの変速を0段、つまり変速しないように設定して、アウターにシフトアップするときだけセミシンクロナイズドシフトを活用しています。

よくよく考えると、フロントをインナーにシフトダウンするタイミングって、目の前に坂が迫ってきて予備的にインナーに落とすこともあれば、坂の途中で、やっぱりインナーに落とそうということもあるわけです。
 前者の場合は、インナーに落としたタイミングで、リアをシフトアップして、ケイデンスを維持しますが、後者の場合は、ギアを軽くしたいので、インナーに落とした後、リアを変速しません。
 このように、リアの変速は状況ごとに違うので、それなら自分で操作した方がよかろうと思います(一方で、フロントをアウターにシフトアップする状況は、割と同じことが多いので、特に不便じゃなさそうです)

また、フロントをインナーに落とすタイミングでリアの変速をするとき、手動だと先にリアの変速を行ってから、フロントの変速をすることが多いかと思います。
 そのあたりもセミシンクロナイズドシフトでは再現できていないので、自分でやろうという思惑もあります。

■まとめ

電動化のメリットや魅力を特に感じていなかったので、これまで機械式で通してきたのですが、変更してみるとやっぱり楽しいですし、便利だなと思います。

ここでは取り上げていませんが、油圧ブレーキになると、機械式とDi2とでレバーの重量に大きな差があります(アルテグラ機械式:568g、GRXDi2:373g)。ちなみに、リムブレーキの場合は、機械式:440g、Di2:295gなので、こちらもDi2の方がだいぶ軽いですね。
 この差は非常に大きく、機械式だったころは、ハンドルの振りに重さを感じていたのですが、Di2に変更したことで、ようやく以前の振りに戻ってきた感じがしています。

まあ、こうしたメリットと価格を比べてみると、ぎりぎりメリットが上回るかどうかという感じですかね。改めて考えなおしてみると、機械式も慣れていれば特に問題を感じることはないわけで、敢えて変える必要はないかもしれません。
 ただ、こういうのは戻してみた際に、ネガを感じるところだと思いますので、今後も電動シフトを使用していこうと思ってます。

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