ニンジャスレイヤーTRPG第2版シナリオ集『AOSニチョームキャンペイグン』第7話Aルート『サプライズ・アタック・クリティカル・ダメージ』
この記事はニンジャスレイヤーTRPG第2版においてのロングキャンペーンシナリオの第7話Aルートとなります。各種データ等はDHTLS公式の定めるガイドライン内において、自由に使用・改変していただいて構いません。データには多分にプラグインデータおよびデータ実験場のβ段階のデータが含まれるため、NMおよび参加者はTRPGメンバーシップへの加入を推奨します。
なおキャンペイグンのまとめページはこちら
この記事では以下の素材集の立ち絵を使用させていただいています
◆シナリオサマリー◆
◆シナリオ本編◆
◆ ナンシーのアジト ◆
あれから。ニチョーム監督官ヤイミ・コナギバ率いるハイデッカーは横暴な態度でニチョーム住人に接し、お上の目の前で酒を飲む気分にはなれぬと観光客もかなり減ってしまったが、ニチョームはかろうじてそれに耐えている。
「ではもう一度状況のおさらいをしましょう」
ナンシーは戦略チャブ上に置かれた資料やホロ投影3D見取り図などを前にして説明を始める。ここは雑居ビルの空きテナントにひそかに設けられた彼女のアジトであり、ニチョームからハイデッカーの影響力を取り除く、ないし、無力化する事を目的とした計画が練られる場所であった。
「ハイデッカーの後ろ盾はオナタカミ社、そしてその両者は『アマクダリ・セクト』とつながっている。ヨロシサン、湾岸警備隊、ネオサイタマ政界の一部もグル。あの監督官さん……『キュア』がヨロシサンのお偉いさんなのも、そういう関係みたいね」
このところナンシーはヤイミ・コナギバ。ニチョーム監督官の秘書として潜入し、ヨロシサンを探っていた。そして、以前あなたたちが秘匿アマクダリ施設で発見した証拠と複合して、アマクダリ組織網の一端を掴んだのだ。ヤイミ・コナギバは『キュア』というニンジャであり、元アマクダリ最高幹部『12人』に所属していた。
「社会管理プログラム『A.R.G.O.S』、そしてアマクダリの目的の『世界再定義』とやらが一体何なのかは……ここでは一旦置いておく。まずはキュアに対処しましょう」
アマクダリはIRC空間全てを監視できてしまうような『A.R.G.O.S』なるものと、ニンジャの存在が許されなくなるとかいう『世界再定義』なる謎の計画を進めている。しかしながら、情報が足りない。とっかかりとしては……実際監督官を攻めるのがよかろう。キュアはようやく見つかったアマクダリ・セクト上級構成員であり、確実に何らかの情報を知っているからだ。
「私が秘書として彼女を探っていたところ、面白いことが分かったわ。キュアは……正直言って今のヨロシサン本社内でかなり肩身の狭い立場にある」
そういって、ナンシーは録音機のスイッチを押す。音声再生。
「フーッ……キュア=サン。枝を選定するのは私ではない。さりとて、株主たちの突き上げがある。これ以上は庇えぬ。理想ヨロシ社会とは人類の進化をヨロシサンが担うということ。当然、崇高な使命であり……失敗は許されぬ。賢明な君ならば理解できるであろうが……」
「わかっております。しかし、ロブスター計画、蛸の可能性計画、カンゼンタイ計画。どれも少々の遅延や想定外のトラブルはあれ、前進しています。これは実際ヨロシ的だと考えますが」
「……違うな。むしろ非ヨロシ的だ。我々は旧オムラのような愚かで物質的なロマンチシズムよりも合理性や有機的美しさを重視する。それは自然美をさらに洗練させたまさしくヨロシ的機能美だからだ。困難な使命ではあるが、滞りなく滑らかに進めることこそヨロシサンなのだ。どうやら君は取締役会の知識の泉につかるほどのヨロシ性をまだ獲得していないようだね」
「………………」
「謗るようで悪いが、実際『12人』の役目を私に譲っていただいたのも、君のこのところの理想ヨロシ社会化進捗遅延が理由に他ならない。アマクダリ・セクトも結局は既存の社会構造の一部。ヨロシ化していかなければならないのでね……そして取締役会も君の社内に置いての降格人事を承認の方向……というのは、もう肌で感じていると思うが?」
「はい……」
「では退出したまえ。明日もヨロシサンです」
「ドーモ、ヨロシサンです……」
ざばざばと水音。すすり泣きの声。濡れたタイルに響くひたひたという足音。ヨロシサンでは温泉に入りながら会議をするのだろうか……
「つまり、キュアが監督官としてニチョームに来たのは、アマクダリ、そしてヨロシサン内での権力争いに負けたからに他ならない。元最高幹部から情報を引き出せれば……一気にアマクダリの全貌がつかめる。そうすれば、対抗策がうちやすくなるわ」
「キュアはニチョーム中心部『ヤグラ337ビル』を『監督官のオフィス』として接収して使っている。その中にある彼女の私物UNIXをハッキングする。ヨロシサン時代から使っている代物だから、確実に『情報』が眠っているはず」
「あなたたちの手を煩わすまでもなく、私が秘書としてUNIXに近づきたいところだったけど……キュアのオフィスにはキュア同伴でなければはいれないことになっているし、UNIXはあくまでキュアの私物で触らせてもらえない。ネットワークからも切り離されている。つまり、なんらかの秘密がある。そして、私たちはそこまで潜入しなければならない。誰にも見られず、だれも殺さず、静かにね」
ハイデッカーを殺すわけにはいかない。死体が発見されれば、キュア……ひいてはアマクダリに締め付けや攻撃の口実を与えることになるからだ。
「とはいえ、『監督官のオフィス』の警備は厳重。見て」
3Dホロ投影機にヤグラ337ビルディングの3D図が表示される。
「ヤグラ337ビルの正面には無数のハイデッカー。監視カメラもある。正直言って正面から入るのは正攻法では不可能。ヤグラ337には地下階もあって、ただの物置で利用はされていないみたいだけど……ハイデッカーが時折立ち入っているからなにかがあるのかも」
「一階にはほかにビル中心部にエレベータが2基。両方とも監視カメラ付きだけど、全フロアに通じている。あとは階段と……UNIXルームね。北の廊下から行ける奥の部屋。それと、ビルの裏手に非常階段があるけれど、ここにもハイデッカーが常に1人いるわね」
「外部からのハッキングはA.R.G.O.Sに感づかれる可能性がある。ただ、UNIXルームにまで潜り込めばそこからならなんとかなるはず。監視カメラなんかもすべて停止させられる」
「目的のキュアのオフィスは4階にある。いつもここにこもって何かしているけど、最近はお昼になると大抵、ニチョームの飲食店のどこかにでかけていくわ。どれだけ短くても1時間は戻ってこない。運が良ければ夕方までね。ということで、作戦はキュアが昼休憩に出た隙におこないましょう
。といっても部屋の前にも監視カメラがある」
「2,3,5階は元の店舗は追い出されてもぬけの殻。6階の屋上には多数のハイデッカーがいる。となりのビルから飛び移れるでしょうけど……ここから入るには工夫がいるわね」
「この作戦には私も同行する。10分でUNIXからデータを抜き取って見せるわ。でも、不測の事態のために護衛を頼みたい。だから、どうにかオフィスまで私を連れて言ってちょうだい」
◆ キュアのオフィス潜入大作戦 ◆
作戦を立ててキュアのオフィスに潜入し、データを抜き取ろう。
ナンシーが同行するため、彼女にも可能な作戦でなければならない。
この作戦のために特別な万札40がナンシーから支給される。これはPC全員の共有物であり、この範囲内で買い物をして備えたり、作戦用品をそろえられる。この万札のあまりはセッション後、ナンシーに返却される
(ルールブック外のものでも有効。その場合NMが調達費用を決める。ニチョーム内で調達できるものは安価・無償のこともあるだろうし、大規模な作戦を行うなら万札が足りないこともあり得る)
なお、PCは事前の説明の通り、騒ぎになるためハイデッカーを殺害できず、危害も加えられない。ただしこれは暴力行為は禁止であり、催眠する、ひそかに眠らせる、などは可。
「さて、どうしたものかしらね……」
◆ キュアのオフィス ◆
あなた達は無事キュアのオフィスに潜り込むことに成功した。
無機質なオフィス……というよりは、急ごしらえで粗末といっていいそれ。
壁はコンクリート打ちっぱなしで、強引に壁を壊して部屋を広げたので釘やらの痕跡が残ってしまっており、ごまかすように『ヨロシサン』『秩序』『天下』などのショドーが貼られている。
「これね……さっそく直結する。入り口を見張っていて……」
テーブルの上には些細なメモ書きや、メモ帳の端をちぎってつくった折り鶴、ヨロシカレンダー、ニチョーム監督官とショドーされたハイデッカー腕章、天下の衣装が彫り込まれたピン、モチヤッコぬいぐるみ、ケモチャンボトルキャップ、エビバイオストモトリグラス。モチヤッコ財布、そして……ヨロシグリーン色の私物UNIX。ナンシーは首の後ろからLANケーブルを伸ばすとさっそくLANポートに直結!
イヨォーッ!
雅なUNIX起動音と共にデスクトップ表示!浮き輪でくつろぎながらドリンクを飲むサマースタイルケモチャンと『ワイハー』のオスモウフォント壁紙はすぐさま無数のフォルダーが開いては閉じる光景で見えなくなってしまった。
「シャナイ級極秘計画……シャナイ級極秘計画(最終版)……シャナイ級極秘計画(プレゼン公開用)……シャナイ級極秘計画(2)……シャナイ級極秘計画(最終版のコピー)……」
さすがにナンシーでもすぐには意味のあるファイルにたどり着けぬ。しかしこの速度ならば1時間かかるまい。言葉通り10分あればPC内をすべて総ざらいできるはず……
その時であった
――ガチャ
「ふう……うっかりしておったわ。財布をデスクに忘れるとは……」
「ア」
キュア!!!!!!!!!!!
「な、なにをやっておるか!!!!!!! ナンシー=サン!? これは一体!?!?!?」
ナンシーは完全にキュアのUNIXにLAN直結しており、隠し通せない!
「シマッタ……まさかこんな時に……!」
「き、キサマラー!!!! まさかこの儂をスパイしておったか!!!!!!!」
ばれた!!!!!!!!!
「卑劣なニチョーム勢……こそこそ嗅ぎまわりおって……ケジメ……いや、セプクじゃ! この手で全員、セプクさせてくれるわ!」
「くっ、こうなっては戦うしかなさそうね……時間を稼いで頂戴!」
ナンシーはキュアのUNIXを持ち、解析作業続行しつつ部屋の端に避難!戦うしかない!
◆キュア(種別:ニンジャ/バイオニンジャ)
カラテ 8 体力 33
ニューロン 15 精神力 26
ワザマエ 13 脚力 10/N
ジツ 6
攻撃/射撃/機先/電脳 8/17/20/19
回避/精密/側転/発動 15/17/19/26
◇装備や特記事項
バイオ武器LV0 手術刀(アサシンダガー)喪服めいたドレス衣装(伝統的礼装)
スマート・バイオサイバネLV4+催眠性バイオフェロモン+バイオ脳物質分泌器官+おそるべき美貌
バイオトルソーLV4
☆謎めいたニンジャソウル ●即死耐性 ●不如帰 ◉バイオニンジャ化
◉◉タツジン:アサシネイト・ドー ◉暗殺者の目 ◉翻弄
◉トライアングルリープ ◉電光石火 ◉魅了
◉ニューロンブースト/チルアウト ◉ニンジャアドレナリン強化
◉ヒサツ・ワザ:スパイダーズアサルト ◉忠誠心:ヨロシサン×2
◉知識:バイオ系メガコーポ(ヨロシサン) ◉知識:アマクダリ
◉知識:貴族の流儀 ◉知識:高級嗜好品 ◉知識:サイバネティクス
◉交渉:誘惑 ◉交渉:駆け引き ◉交渉:超然 ●不如帰
★★オグニ・ジツ攻撃フェイズに精神1消費し発動。難易度NORMAL。
隣接したニンジャ/モータルの体力を3回復させる。気絶したニンジャ/モータルに対しても
有効であり、この場合敵NPCにも使用可能。敵NPCを気絶から回復させた場合、
ペイシェントとしてMAPに味方として再配置する(能力はそのまま)
またこのニンジャが敵を気絶状態にした場合、即座にオグニ・ジツを発動させ
気絶した敵をペイシェント化させてもよい
★★ヨロシ・ジツこのニンジャよりヨロシサンでの地位が低いバイオニンジャは行動難易度+2となる
『●不如帰』:このニンジャは不退転の決意を固めており、多対一の戦闘の中でも、
獅子奮迅の戦いぶりを見せる。 単独で2体以上のPCを相手に戦っている限り、このボスNPCは
1ターン中に2回の手番を得る。『一騎討ち』ルールと同様に、本来のイニシアチブ値で
1回目の手番が、イニシアチブ値の1/2で2回目の手番が回ってくるが、例外として、
直前の手番と同じ行動種別は選べず、同じターゲットも選べない。なお、ここでいう行動種別とは
「近接攻撃」「射撃」「ジツの使用」「その他の行動」である。
「同じジツ、同じスタイル、同じ轢殺攻撃は連続使用できない。
このとき、スタイル宣言なし、もスタイルの一種とみなす
(つまりスタイル宣言なしの近接攻撃を2回連続では行えない
タツジン:アサシネイト・ドー、スパイダーズアサルトなどはここを参照
NM向け戦闘指針・ロールプレイ情報
◆キュア撃破◆
「グ、グワーッ!!!」
キュアはあなたたちの攻撃を受けて壁まで吹き飛び叩きつけられるとそのままずるずると座り込むように倒れる。
「……なんとかなった……わね……今のところは。なんて苦しい戦いだったのかしら……」
キュアの部屋は防音設備がされており、かろうじて戦闘音を聞き誰かが駆けつけてくることはなかった。しかし困ったことになった……なんとかしなければ。キュアを爆発四散させるか? いや、それではニチョーム内で監督官が失踪したということになり、ニチョームの関与が疑われる。
「こうなったら最終手段ね……」
ナンシーはそういうと、部屋の隅にあったフスマを開け、中から何かを引っ張り出す……
◆ 3分後 ◆
「げほっ、げほっ……おのれニチョームの胡乱ニンジャどもめが……」
意識を取り戻すキュア。しかし体が動かぬ!これは!
「な、これは……!」
「ドーモ、キュア=サン。これから卓球をしましょう」
ナムサン!キュアの体は卓球台に拘束されており、サディスティックな表情を浮かべたナンシーがぱし、ぱし、と手で卓球ラケットを弄んでいる。そう、ナンシーは監督官事務所に出入りしていたこともあって、この部屋にポータブル卓球台があることを知っていたのだ!
「TAKE THIS!」
「ア、アイエエエエ……!!!!!」
キュア卓球!!!!!
◆ キュア卓球のルール ◆
◆キュア卓球イベント集
・キュアのニューロンが10以下になった時
「ヤ、ヤメロー! わかった! カスミガセキ教区のアークボンズ『タダオ大僧正』、そしてヨロシサン製薬取締役会!わしから権力を奪ったにっくき『トランスペアレントクィリィン』もそうじゃ、そ、それと!資産家の『ダイザキ・トウゴ』!!!!」
「古代ローマカラテ会会長の『ヤマ・マサカツ』、ハイデッカー長官の『ムナミ・シマカタ』、オナタカミ社の技術顧問『サイデン・マルティネス』、湾岸警備隊司令官『ケイノウ・サナダ』!!! そいつらもそうじゃ!!!!」
・キュアのニューロンが5以下になった時
「に、日本国内閣官房長官『シキタリ・シャンイチ』!」
「そして、ネオサイタマ都知事秘書『シバタ・ソウジロウ』!こいつがアマクダリ・セクトの首領じゃ! ひえええええーっ!!!!!!」
「あ、あとそうじゃ、一人『A.R.G.O.S』。これは超高性能なUNIXと聞いているが……それ自体が12の一角と言われておる……!!!」
日本国政府はすでにメガコーポによって権力を失っており、官房長官といってもほとんど名前だけだ。しかし、シバタ・ソウジロウ。これは難敵かもしれない。実質、ネオサイタマの都知事が日本国の首脳であり、現ネオサイタマ都知事『サキハシ』の懐刀・相談役として名をあげているのがその人物である。最近体調がすぐれないサキハシに代わってネオサイタマ都知事になる日も近いと言われている
・キュアのニューロンが0になった時
「も、もうわかった、わかったから……じゅ、12人のうちでも極数人しか知らない秘密がある、あああ……」
「『シバタ・ソウジロウ』、『サイデン・マルティネス』、そして『A.R.G.O.S』。その3人のみが知る『世界再定義』の秘密が眠るUNIXサーバー……それが、トコロザワ・ピラーにあるのじゃ……」
「し、しかしそこにはわしもはいれぬ……ヨロシサン製薬自体も世界再定義の秘密を知りたがっておったが……ネットワークからも切り離されていて、ハッキングは不可能なんじゃ。時が来るまではA.R.G.O.Sすら接続できぬと聞いている」
「う、うう……も、もうわしは何も話せることはない……ゆ、ゆるしてくれ……」
◆ おわり ◆
「……ふう。いい運動をしたわね。これだけの情報を吐いた以上、あなたはもうニチョームに従うしかない。このことが他のアマクダリ・セクトのメンバーに知られれば終わり。噂程度でもあなたを完全につぶそうとする者や、下位の者が成り上がりのためにあなたのポストを狙うでしょう。わかるわね?」
「は、はい……」
卓球台から解放されたキュアは茫然とした表情で正座し、ナンシーの言葉にうなづく。
「よろしい。では、今後はナカヨシをしましょう。ニチョーム監督官さん」
そういって部屋を立ち去るナンシー。
「オツカレサマデス」
あなた達はどうどうとヤグラ337ビルを出る。既にキュアがハイデッカーに連絡し、あなた達は客という扱いになったのだ。そのままあなたたちはとりあえず、絵馴染へと向かう。
◆ 絵馴染 ◆
「しかし……アマクダリの12人。スゴイメンバーね。若手投資家はまだしも、カスミガセキ教区のアークボンズに、世界的富豪、ハイデッカー長官。ネオサイタマ県知事秘書、オナタカミ社技術顧問。古代ローマカラテ会会長、湾岸警備隊総司令、ヨロシサン本社取締役会員……そして日本国官房長官。わかる範囲でこんなにも」
流石のナンシーも頭を抱える。しかしながら、ナンシーはすぐさまキアイめいてふっと息を吐いて。
「でも、これをどうにかしなければ私たちに、ネオサイタマに未来はない。実際、地下のラボやサーバ―をいくつか抑えられたのも行幸ね。アマクダリを告発するための最低限の証拠はそろった。ほかにもキュアの持っていたデータを解析すれば、そういった類がボロボロ出てくるはず。既にネットワークから切り離したから今度は『A.R.G.O.S』の邪魔も入らないしね」
キュアは人があまり入らない地下にラボやサーバーを増設していた。そこにもまだまだデータなどがあるだろう
「忙しくなるわよ。みんな」
こうしてあなたたちはキュアから情報を引き出した。敵の巨大さが分かったが、最低限ニチョームでのハイデッカー横暴はキュアの指示でかなり抑えられたようにも思える。小さな勝利だが、これは大きな一歩だ。今回はこれにて、ひとまずの区切りとしよう
◆サプライズ・アタック・クリティカル・ダメージ◆
おわり
◆余暇・セッション終了処理◆
NMはPC全員にセッション報酬を手渡す。万札・余暇等は
キャンペーンのレギュレーションに沿って各自設定してほしい。
なお、実際にこのキャンペイグンが行われた際の報酬は、
万札15、名声+1、余暇2日、知識・交渉スキルを1つ無償で獲得であった
◆シナリオ後の状況
ニチョーム監督官ヤイミ・コナギバが元12人『キュア』であることが判明し、ナンシーとニチョームニンジャたちは彼女のオフィスに潜入してのデータ奪取を試みる。しかしながら、運悪く戻ってきたキュアと交戦。爆発四散させるわけにもいかず、ナンシーはこれと卓球をすることでニューロンをおしまいにして情報を吐かせ、キュアをニチョームに引き込んだ。そういうことだ。わかった?
◆トピック◆
・キュアが弱みをニチョームに握られてしまい、ひそかに協力する羽目になった。
・12人の全員の名前が判明した。既に判明している『ラオモト・ヨルジ』以外に
投資家にしてインフルエンサー『カラカミ・ノシト』
カスミガセキ教区のアークボンズ『タダオ大僧正』
世界的富豪『ダイザキ・トウゴ』
ハイデッカー長官『ムナミ・シマカタ』
古代ローマカラテ会会長『ヤマ・マサカツ』
オナタカミ社技術顧問『サイデン・マルティネス』
ヨロシサン製薬取締役会員『トランスペアレントクィリン』
湾岸警備隊司令官『ケイノウ・サナダ』
日本国内閣官房長官『シキタリ・シャンイチ』
社会管理システム『A.R.G.O.S』
ネオサイタマ都知事秘書『シバタ・ソウジロウ』
・カスミガセキ・ジグラット内に『シバタ・ソウジロウ』と『サイデン・マルティネス』のみが入れるネットワーク自体から切り離されたサーバルームがあり、そこに『世界再定義』の秘密が眠っていることがわかった。