ニンジャスレイヤーTRPG第2版シナリオ集『AOSニチョームキャンペイグン』第3話『ブラッド・サカヅキ・ケジメフィンガー・アンド・ナマクビ』
この記事はニンジャスレイヤーTRPG第2版においてのロングキャンペーンシナリオの第3話となります。各種データ等はDHTLS公式の定めるガイドライン内において、自由に使用・改変していただいて構いません。データには多分にプラグインデータおよびデータ実験場のβ段階のデータが含まれるため、NMおよび参加者はTRPGメンバーシップへの加入を推奨します。
なおキャンペイグンのまとめページはこちら
この記事では以下の素材集の立ち絵を使用させていただいています
◆シナリオサマリー◆
◆シナリオ本編◆
【ニチョーム:自治会の寄り合い所】
ニチョームにはふたつの組織がある。一つはあなたたちもなじみ深いであろう、ザクロ……ネザークイーンの率いる『ニンジャ評議会』。もうひとつは自治会長キリシマらニチョームのモータル経営者や住人で構成される『ニチョーム自治会』だ。
「全然決まらねえなァ。もう一回最初からやりなおしだぞ、こりゃ」
自治会長キリシマは簡素な長机上の盆に盛られたオカキをひとつとり、ボヤキながらぼりぼりとそれを咀嚼した。もう、この決して大きいとは言えぬ自治会の寄り合い所では、ぎゅうぎゅうに人が集まり……ニンジャ評議会メンバーも含め何時間も議論がなされている。
「ですからね、ソウカイヤみたいな組織に目を付けられたら、ニチョームはやってけないんですよ。今ならまだ間に合う。なんとかカネとか。オイランとか。そういうので下手に出てヨルジとかいうのの気を引いて」
「そのオイランはどこがだすのよ。誰をだすのよ。いままでだってヤクザ相手にたちまわってきたでしょ?」
議題は当然、ソウカイヤを手中に収めようとするラオモト・ヨルジだ。彼はニチョームに敵対的であり、このニチョームとネオカブキチョをひっくるめて、巨大オイランパレスにするつもりらしい……そんな状況がニンジャ評議会の救出したジャーナリスト『ナンシー・リー』からもたらされたのだ
……あなたたちは、ニンジャ評議会メンバーとしてこの会議に参加している格好だ。とはいえ、ザクロもさすがに長時間、ほとんど進まない堂々巡りに疲れて難しい顔をしながら額に手を当てている
「実際、私たちはカタギなんですよ。ニンジャの皆さんはクローンヤクザににらまれてもカラテでなんとかなるかもしれません、私たちじゃそうはいかない」
セクシーマッチョラグビーポルノ店経営者のスカイハイ・ニシオカが頭を抱えながらいう
「そもそもそのナンシーとかいうジャーナリストは信用できるんですか? アマクダリ? 聞いたことがない。都市伝説とかフェイクニュースでは?」
ドラッグストア経営をしながらトロ粉末を扱うブルース・ケンコウが怪訝な顔でザクロに言う
ザクロはブルースの発言を受けて口を開く
「ナンシー=サンは実際、信用できるジャーナリストよ。これまでもヤンバナ・サシミ事件だとか。いくつかの事件で匿名ながら、告発記事を書いた実績がある」
「匿名? オハナシにならない! それは実績にはなりませんよ! 実名記事は?」
「ア、アー……タマ・リバーにモケーレムベンベが出たとか……ヤマ山地のモンゴリアンデスワームとか……」
「オハナシにならない!!!」
「話がそれてる。とにかく、ヤクザが攻めてくるかもしれないならそれを考えるべきでは?」
「ア? いつもは町会の仕事、嫌がってろくに寄り合いに顔を出さない若造がここで意見かよ。ふざけるなよ」
サイバネパーツ屋のロウザキが言うと、これに古株の違法銃販売業テンザ・タクが食って掛かった。
「おいおい、おまえらいい加減にしな。これじゃ決まるもんもきまらねえ。いったん解散したほうがいい。また明日だ。明日」
今までニチョームを切り盛りしてきたキリシマもさすがにさじを投げ、一旦、会議を閉じようとする。その時だ。
「ザッケンナコラーッ!!!」「スッゾオラーッ!!!」
ヤクザスラング!
一瞬、寄り合い所の空気が凍り付いた。しかし、キリシマはチャを飲み干して
「ありゃテガタの声だな……」
ヤクザバウンサーのテガタ。これまた古株であり、自警団の中でも武装して時折あるヤクザ抗争やチンピラ襲撃などからニチョームの客や住人を守っている。
そして、自治会詰め所の引き戸がガラガラと開いた
「ジキソだ!ジキソしたい!!!」
「スンマセン!こいつ!ソウカイヤのヤクザニンジャだ!何をするかわからないぞ!」
足にまとわりついたテガタを引きずるように入ってきたのは……
ソウカイヤのヤクザニンジャであり、ニチョームに時折視察や折衝で訪れる元ホストのニンジャ『インパルス』。
インパルスの額には『ジキソ』と決断的ショドーがなされた鉢巻。これは下位のものがウォーロードやサムライ、武田信玄などに身分の違いを分かったうえで直接陳情する際のカクゴの意である
「ドーモ、インパルスです」
インパルスは実際、ソウカイヤの中でも身分が高いニンジャであり、かつてのソニックブームの座を引き継ぎ『現在のシックスゲイツ』および『スカウト部門筆頭』の二つの草鞋を履いている。それが『ジキソ』とはただ事ではない
さらに、インパルスはいきなりドゲザ!
「ワカが、ワカがアブナイんだ。『ラオモト・チバ』=サンを助けてほしい。今は少しでも戦力がいる!」
ドゲザ!頭を擦りつける!ニンジャがモータルに対して!
「ちょっとまってくれ、インパルス=サン。いきなりドゲザをされてもこちらとしては状況がわからん。訳を話してくれ」
「そうよ。とりあえず立って。折角の奇麗な顔とホストスーツなんだから。クリーニング代も安くないわよ」
キリシマ、そしてザクロはとりあえず騒然とする場を落ち着かせるように声を意識して張り上げた
「まずは……そうだ。これを聞いてほしい。これを聞けばわかる」
インパルスはそういうと、録音機のボタンを押した。スピーカー再生
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「はァーッ……で、その御大層な『アマクダリの12人』とかに欠員が出たから、俺を入れるってェ? ずいぶん簡単なんだな。少年野球クラブじゃねえんだろ。オイ」
「口を慎みたまえ……ラオモト・ヨルジ君。君は確かにニンジャ組織の長になる男。しかし、まだ長ではない。わかるね」
「おい誰に口きいてんだよ。これから『ソウカイヤ』の『長』になる男によ」
尊大な物言い。これは……ラオモト・ヨルジと謎の組織『アマクダリ・セクト』の秘密会議録音!?
「実際、既にアガリをだいぶ収めてくれていますしね。僕としてはヨルジ=サンの12人入りは反対しません。誰にでもチャンスがある。アマクダリ管理社会といえど、別段ディストピアではないことの証明だ」
「あのリーとかいう科学者もまったく何を考えているやら。12人にいると動きづらいからやはりやめるとは……とはいえ、ズンビーは実際仏敵。邪悪存在ですからブッダNGですので、私としては立場上喜ばしくはあります……フォホホホ……」
「何くっちゃべってんだ? ナカヨシか? ア? いいから約束通り『ニチョーム』と『ネオカブキチョ』の利権を俺によこせ。金はいくらでも生み出してやるよ。人間の欲だろ。カネがうまれるのは」
「そもそも経営方針が古いんだよ。統合したデカいオイランパレスをぶっ立てりゃ、イッパツだろ。カネなんぞ」
ニンジャ評議会。ひいてはナンシーの報告を裏付ける言葉が次々飛び出す。さしものニチョームの面々もこれには言葉を失った
「……ソウカイヤのアサシン、シズケサ=サンが命を懸けて録音した情報だ。このまま座していても、ニチョームは終わる。だから俺たちに力を貸してほしい」
インパルスはこぶしを握りこんだ。シズケサ。チバに対して忠義深く、優秀なニンジャだった
「……ナンシー=サンの情報が正しいことがわかったかしら。このままじゃインパルス=サンの言う通りニチョームはじり貧よ。戦う時が来た……そういうことかもしれない。この『ニチョーム』を守りたいなら」
ザクロがフー……吐息を吐きながら言う。実際、誰しもが立ち上がるべき時に立ち上がり、戦えるわけではない。逃げたいものは早く逃げたほうがいい。そのような色がその言葉には含まれていたし、誰もそれをそしるものはない
「ハ……ソウカイヤはいままでミカジメ、うちからとってただろ。死にかけの組長なんざ助ける意味がどこにある?」
評議会メンバーから厳しい声。インパルスはキッと一瞬そちらをにらんだが、感情を押し殺して説明を続ける
「チバ=サンはラオモト=サンに幼少期から教育され、実際コネクションが広い。政財界。ニンジャ。ヤクザ組織。今を切り抜ければ、そうしたコネを使ってニチョームを支援できる。少しでも助けが欲しいのは、ニチョームも同じのはずだ」
「このままだと、確実にニチョームは潰される。自慢するわけじゃないが、ソウカイヤから見ればニチョームなんぞ『カタギのオイラン』みたいなもんだ。それに謎めいたアマクダリ・セクトは政治的にもネオサイタマ中枢と結びついている。正直、風俗街なんてのは社会的地位は低い。ネオサイタマ政界とコネが少しでもあるチバ=サンの人脈をいかせば、そちら方面でも戦うことができる。ちがうか?」
「そして、逃げ込んでくる者は皆受け入れるのがニチョームのモットー。そうしなければ、ここはヘイヴンではなくなってしまう。自己矛盾を起こして崩壊するわ。来るもの拒まず、去る者追わず。耳触りのいい言葉だけど、それを実現するには努力が必要。それに、戦う必要もある。理想郷の暗部はドロドロしていて、血にまみれたものなの。結局」
インパルスの言葉を受けて、ザクロも続けた。ここで協力を拒否してもヨルジがソウカイヤを支配すれば攻め込まれ、なし崩しに戦いとなるだろう。
「既に、ヨルジはチバ=サンに公然とムーホンした。数回、チバ=サンに向けてアサシンが差し向けられ、組織内IRC『ソウカイネット』にもチバの首を持ってこいという命令が飛び交っている。せかすようだが、決断にかけられる時間は少ない。すぐにでも援軍を率いて出発したいくらいだぜ」
「とにかく、チバ=サンのコネクションを生かす、そういう話だ。バラバラに戦って各個撃破されるか、力を合わせてデスパレートに戦いを挑むか」
「実際、ヨルジの野郎がここを潰すつもりなのはもう聞いたろ」
「……………そうかもしれねえな」
自治会長キリシマは覚悟を決めたように煙草を燻らせる
「……やるっきゃねえよ。たぶん。ここが分水嶺になる。ここんところの情勢。全部キナくさいだろ。ネオサイタマの条例とやらも厳しくなってる。ハイデッカーも大手を振って、ネオカブキチョに入ってきて健全化とやらで養蜂オイランクラブが潰されたんだ。あれは猥褻が一切ない。明日は我が身……だろうな。正直」
「それにアマクダリとやら全体を敵に回すわけでもないはずだ。ヨルジを叩き潰して、ソウカイヤをチバの手に戻せば、少なくともヤクザを使って、うちにカチコミかけてくるなんてのはできないはずだ。まさかハイデッカーを直接送り込んでニチョームを支配する……なんてわけにもいかんだろうよ。ニンジャは表向きはおとぎ話。あくまで闇と闇の戦いだ」
「キリシマ=サン……本気ですか? ヤクザと事を構えるんですよ!?」
「できるのか? ヨルジを倒すなんて……いくらニチョームにニンジャがいるったって」
「いや、そうだ。やってやろうぜ。クソ、ニチョームをなくしてたまるかよ」
やはりニチョームも一枚岩ではなく、反対の声も上がるが……
「今動かないと手遅れになる……行ってくれるか、ニンジャ評議会」
キリシマはあえて強硬に意見を押し通し、ザクロのほうを見た
「ええ……」
ザクロ……いや、ここはネザークイーンというべきだろう。彼女はあなたたちに顔を向ける。別にいやならすぐさまニチョームを去ってもいい。そういう風に
「……時間が惜しい。これ以上待てない。今いるメンツだけで出発する」
インパルスはそういうと、踵を返す
「……ついてきてくれ」
ニチョーム入り口にはいささか傷ついた家紋タクシーがあるだろう。銃弾の跡だ
◆チバの邸宅◆
タクシーはソウカイヤ本拠地『トコロザワ・ピラー』ではなく、カチグミエリアのとある一角に向かった。すでにピラーはヨルジの手に落ち、チバはこのどこぞの企業社長からワイロされたらしい、比較的小さい……といってもあなた達からすれば驚くほど豪華な邸宅に籠城しているらしい
邸宅は見事な日本風家屋……だったのだろうが。すでに何度も襲撃を受けたのか、壁が崩れ、黒煙とともに炎が上がっている。庭の聖ラオモト像も破損してしまい、無残だ。
「ワカ、ニチョームからの救援ニンジャです。キリシマ=サンは……いくらかごたつきましたが、協力してくれそうです」
あなたたちは邸宅のオフィスに案内される。『不如帰』『武田信玄』の見事なショドー掛け軸がかけられたそこにいたのは、コケシカットの少年と巨躯のヤクザニンジャ
「フン……見たところ、カス札をよこしたわけでもなさそうだが、どこまでやれる。お前たち」
ラオモト・チバは葉巻を吹かしながら、やや威圧的にあなたたちに問うた。しかし、そこには焦燥の色も見える。彼は大ヤクザ組織のオヤブンとしての役割を必死に演じているのだ。きっと死ぬときまで
その横ではチバの側近であるネヴァーモアが控えており、油断なくあなたたちに視線を向ける。一歩でも千葉のほうに足を踏み出せばカラテが飛んできそうだ
「実際、ニチョームのニンジャは粒ぞろいです。あとは……オムラの救援が間に合えば」
「そうだな。今インパルスの言った通り、オムラ・インダストリの救援が来る予定だ。それを待ち、武装ヤクザリムジンで街から一度脱出する。実際、ネオサイタマの政財界にはまだ『弱み』を握った連中も多い。僕がその気を出せば『社会的地位』を一瞬で失う連中だ。やつらは……どういった状況になっても、ぼくを支援せざるを得ない。ヨルジを裏切ってでもな」
「おまえたちにとっては、喉から手が出るほど欲しい『社会的地位』のあるパトロンが得られるというわけだ」
「フー……お歴々集まったようで何より……」
と、ふいに超自然発光する蝶が一匹、ヤクザオフィスに入り込む。それはざあざあと見る見るうちに数を増しながら渦を巻き、ふいにぱっと光の粒となって消え去る。すると、いつのまにかそこにはフェイスペイントをした奇怪なニンジャが一人
「ドーモ、フューネラルです。周囲の哨戒がてら何人かサンシタをしとめましたが……チトまずい。オムラは助けに来ませんな」
フューネラルと名乗ったニンジャは、そういうとニンジャの生首を3つほど取り出し、見苦しいでしょうし片付けておきます。とマントのうちにしまった
「ちょっとまて、オムラが助けに来ない……?」
インパルスがフューネラルに問う
「オムラのマグロ・ツェッペリン。ありゃたぶんうちへの救援でしょうが……撃墜されましたよ。タマ・リバーに沈んで行くのが見えた」
「……そうか」
チバは別段、動じることなく言うと立ち上がる
「となればもはやここにいる意味はない。これで脱出する」
ネヴァーモアがその後に続き、インパルス、そしてステッキを弄びながらフューネラルも追随して外に出る
「実際状況は悪くなるばかりだぜ……クソ……」
「まぁ、何事もうまくいかんものです。一度さび付いた歯車が回りだすには勢いがいるように」
しかし、外に出たチバは不機嫌そうに眉根を寄せ、その前にネヴァーモアが立ちふさがる。
「ドーモ、チバ=サン。命を貰いに来ました」
ヨルジ派ニンジャ!無数!
「バックラッシュです」
ZBRアドレナリンを首筋に打ちながらアイサツ
「スカルダッジャリーです」
「アントライオンです」
「テンラピッドです」
「グレムリンです」
「デスハイエナです」
「テクノランスです」
「ハリケーンゴーストです」
「ダブルアームです」
「ワークラブです」
無数!
「ナンオラー!スッゾコラー!」
ネヴァーモアはヤクザスラング!しかしバックラッシュなるニンジャはニヤつきながらポータブルIRCTVを掲げる
「あなたの最大の同盟者であったオムラ・インダストリはいましがた壊滅したぞ。本社要塞陥落だ」
画面には99マイルズベイのオムラ・インダストリ本社から煙と炎が上がる映像!
「チバ=サン。最大の協力者であったオムラが壊滅した今、もはやあなたに味方はいない。いさぎよくセプクすべきだ。今ならカイシャクする。この私が」
バックラッシュはチバの首を取るというイサオシを想像して笑みを深めた
「やれるな」
しかしチバはそれを無視し、ネヴァーモアとインパルス、フューネラル。そしてあなたたちに問うた……というよりは、有無を言わさず命令した
「全員殺せ」
「これはこれは……往生際が悪い!死ね!チバ=サン!死ね!」
バックラッシュらも襲い掛かってくる!
◆バックラッシュ (種別:ニンジャ)
カラテ 6 体力 9
ニューロン 6 精神力 9
ワザマエ 6 脚力 3/N
ジツ 3
攻撃/射撃/機先/電脳 6/6/8/10
回避/精密/側転/発動 6/6/6/9
◇装備や特記事項
ZBRアドレナリン トロ粉末 生体LAN端子LV2
◉謎めいたニンジャソウル
◉レッサー・カリスマ このニンジャがMAPに存在するとき、イニシアチブがこのニンジャより
低い味方ニンジャはすべて 近接攻撃ダイス・射撃ダイス・発動ダイス+1
◆スカルダッジャリー (種別:ニンジャ)
カラテ 3 体力 3
ニューロン 5 精神力 6
ワザマエ 4 脚力 3/E
ジツ 0
攻撃/射撃/機先/電脳 3/4/5/5
回避/精密/側転/発動 5/4/4/-
◇装備や特記事項
伝統的礼装
●サンシタ このニンジャは出目6が含まれる攻撃を回避できない。サツバツを受けると即死する。
◉常人の三倍の脚力 ◉ツジギリ
◆アントライオン (種別:ニンジャ)
カラテ 4 体力 7
ニューロン 3 精神力 2
ワザマエ 1 脚力 3/N
ジツ 0
攻撃/射撃/機先/電脳 3/4/3/3
回避/精密/側転/発動 4/4/4/-
◇装備や特記事項
バイオ武器LV1 バイオトルソーLV1
●サンシタ このニンジャは出目6が含まれる攻撃を回避できない。サツバツを受けると即死する。
◆テンラピッド (種別:ニンジャ)
カラテ 6 体力 8
ニューロン 4 精神力 5
ワザマエ 3 脚力 3/N
ジツ 0
攻撃/射撃/機先/電脳 6/3/4/4
回避/精密/側転/発動 6/3/3/-
◇装備や特記事項
チャカガン ドス・ダガー(アサシンダガー)、ヤクザスーツ(伝統的礼装)
◉頑強なる肉体
●サンシタ このニンジャは出目6が含まれる攻撃を回避できない。サツバツを受けると即死する。
◆グレムリン (種別:ニンジャ)
カラテ 2 体力 3
ニューロン 4 精神力 4
ワザマエ 4 脚力 3/N
ジツ 2
攻撃/射撃/機先/電脳 2/4/4/4
回避/精密/側転/発動 4/4/4/6
◇装備や特記事項
☆デン・ジツLV2 タクティカルスーツ
◉疾駆
●サンシタ このニンジャは出目6が含まれる攻撃を回避できない。サツバツを受けると即死する。
デン・ジツについては以下を参照のこと
その他、デスハイエナ、テクノランス、ハリケーンゴースト、ダブルアーム、ワークラブは背景でインパルスらが相手をするので作成していない。
◆戦闘中イベント集◆
誰かが最初にやられた時
「(最初にやられたニンジャ)=サン!?」「オマエの相手は俺だろ!イヤーッ!」「なっ、グワーッ!?」
味方の爆発四散に気を取られたダブルアームをインパルスがイカヅチを纏うテッコで殴り飛ばす!
「一人やられた程度でひるむな!数で押せ!」
2人目がやられた時
「ふむ。ではオタッシャデ。アノヨでコッカトリス=サンあたりにでもアイサツしておいてくれたまえ」
「アバーッ!!!アバーッ!!!!サヨナラ!!!!」
おお、ゴウランガ……ワークラブはフューネラルの奇怪なジツによりニューロン浸食!自身をエビニンジャであると誤認し、アイデンティティを失い精神崩壊!
爆 発 四 散 !
3人目がやられた時
「ア! イマダ! カクゴ! イィヤァーッ!!!」
空気が読めないことで有名なハリケーンゴーストが乱戦の隙をつき、チバに空中から襲い掛かる!
「グワーッ!!!」
「テメッコラー……ソマシャッテオラー……」
ネヴァーモアが狙いすましたラオモト直伝の迎撃対空右ストレートでハリケーンゴーストの頭蓋破砕!
4人目がやられた時
「チィーッ!!!?」
塀の上では、フューネラルの超自然の蝶を振り払おうと自慢の機械槍を振り回すテクノランス!
「イヤーッ!!!」「アバババーッ!!!」
そこにインパルスが飛び込み……激しい稲光と共に放電!
「サヨナラ!!!!」
テクノランス爆発四散!
バックラッシュ爆発四散
「アイエエエエ!?バックラッシュ=サン!?」「モ、モウダメダーッ!!!」「アイエエエエ!?降伏します!降伏します!」
襲撃部隊リーダーのバックラッシュ爆発四散。すると、残存ニンジャは戦意を喪失。その場に膝まずいたり、土下座して許しを請う!
NM向け戦闘指針・ロールプレイ情報
◆戦闘終了◆
その場にひざまずき、命乞いを始めたがチバが冷徹にチャカガンでデスハイエナの頭を吹き飛ばし殺
「許さん。カス札は死ね」
「下らん時間を使った。いくぞ」
「ハイ」
チバがそういうと、やはりネヴァーモア追随。ややおどけて、『うちのボスは見かけによらず恐ろしいだろ?』とでも言いたげにあなたたちに向けて肩をすくめフューネラルも続く
「チバ=坊ちゃん。お迎えに上がりました」
そこには2台の武装ヤクザビークル
「カメジ。久しぶりだが僕はもうソウカイヤの当主だ。坊ちゃんはやめろ」
「スイマセン」
チバはヤクザビークルの後部席に乗り込んだ
「乗ってください」
カメジと呼ばれた運転手が、自動ドアを開いてあなたたちに乗るように促す。
「さて……じゃあしばらくお別れですね。ワカ。おまえら、ラオモト=サンを頼んだ」
インパルスがそういうと、フューネラルらとともにもう一台のヤクザビークルに乗り込む。腹心の部下ネヴァーモアまでも。
二台のヤクザビークルは別れ別々の方角へと行く手はずだ。チバの乗る『本命』はパンキチ・ハイウェイを通り郊外へ。『陽動チーム』はヤバレカバレスタンピードめいてタカトビを狙うべくネオサイタマの中央駅へ向かうように見せかける。既にヨルジ派に占拠されたピラーの近くを挑発めいて通るため激しい攻撃が加えられるだろう。
「まぁ、死にに行くわけじゃないんだ。むしろ、ヨルジ派を5,6人は殺って手柄をみせびらかしてやるぜ。じゃ、オタッシャデー!」
だが、インパルスらに悲壮感はない。むしろ、イサオシに興奮しているようにすらみえる。彼らとまた会えることを無事に願うばかりだ
◆ハイウェイ◆
それから30分ほど
「つけられてますね。もうこっちに気づいたか」
カメジが振り返ることなく言う。バックミラーに映るその顔には脂汗
あなたたちがそれとなく後ろを確認すれば、ヤクザビークルが近づいてくるのがわかるだろう。
「……気づかれたのならトロトロ走るな。さっさと撒け」
「ハイヨロコンデー!」
カメジはアクセル全開!武装ヤクザビークルは時速893kmのキャノンボールめいてハイウェイを疾走する!
「スッゾオラー!!!」
追跡ヤクザも気づき攻撃を仕掛けてきた!
◆ヒルビリー (種別:ニンジャ)
カラテ 4 体力 4
ニューロン 7 精神力 7
ワザマエ 8 脚力 4/N
ジツ 0
攻撃/射撃/機先/電脳 4/13/7/7
回避/精密/側転/発動 8/9/8/-
◇装備や特記事項
マグナム(オノミチ・カスタム)×2 ストリートウェア
サイバネアイLV1+高性能赤外線ターゲッター
◉トリガーハッピー ◉ウィークポイント射撃 ◉タクティカル移動射撃
●サイバネ馬搭乗
脚力8、常に搭乗状態と扱うが、連続側転判定に成功すると馬を乗り捨て通常の状態に移行する。
●サイバネ馬習熟
このニンジャはサイバネ馬の扱いに熟達しており、
サイバネ馬に搭乗する場合のみ搭乗状態による行動難易度上昇を無視する
◆スケアクロウ&パイクマン (種別:ニンジャ)
カラテ 6 体力 9
ニューロン 6 精神力 6
ワザマエ 6 脚力 7/E
ジツ 0
攻撃/射撃/機先/電脳 6/6/6/6
回避/精密/側転/発動 8/6/6/-
◇装備や特記事項
ヤリ二刀流(武器スロット4の連続攻撃+1のヤリとみなす)
ヒキャクLV2+ロング・スレンダーレッグ
(轢殺攻撃2+大型のようにどこからでも射線が通り、敵からも通せる)
◉常人の三倍の脚力 ◉疾駆
◉スケアクロウ・パイクマン肩車合体
体力+3、ヤリの所持・装備・隣接時難易度上昇ペナルティおよび
このシナリオのあらゆる地形ルールを受けないが、頭部痛打or弾き飛ばしを受けると
パイクマンが脱落しヤリ二刀流を失う。また、脚部破壊を受けると高速道路上で
激しく転倒したとみなし、二人とも即死する。
◆メギンギョルズ (種別:ニンジャ)
カラテ 10 体力 12
ニューロン 6 精神力 11
ワザマエ 6 脚力 5/N
ジツ 5
攻撃/射撃/機先/電脳 10/6/6/6
回避/精密/側転/発動 10/6/6/11
◇装備や特記事項
●バイク搭乗
脚力8、常に搭乗状態と扱うが、連続側転判定に成功するとバイクを乗り捨て通常の状態に移行する。
☆チカラ・ジツ(ヘンゲヨーカイ・ジツ)、
★肉体切断、★★チカラ・ジツ強化(グレーター・ヘンゲヨーカイ・ジツ)
☆◉チカラ・マスタリー(ヘンゲ・マスタリー)◉頑強なる肉体
◉ヒサツ・ワザ:サバザキ【6,6,6】回避HARD。痛打+D3の拘束攻撃(脱出カラテUH)とみなし、
次のターンのメギンギョルズのターンまで拘束状態だった場合、回避不能の4D3ダメージを受ける
◆ヤクザビークル運転クローンヤクザ (種別:クローンヤクザ/戦闘兵器)
カラテ 2 体力 1
ニューロン 1 精神力 1
ワザマエ 3 脚力 10
攻撃/射撃/機先/電脳 2/3/1/1
◇装備や特記事項
このクローンヤクザは操縦に専念しているため攻撃を行わないが、
ヤクザビークルは高速道路上を移動し、チバの乗っているヤクザビークルを追走する。
基本的にヤクザビークルは手番でチバの乗っている車に体当たりし、
ビークル上にいるPC全員に回避HARDの判定を強いる。
これに失敗した場合、体勢を崩し次のターンで集中状態に入れない。
また、チバのヤクザビークルに接触している場合、横付けしているとみなし
体当たりの代わりにクローンヤクザを1体、ビークル上に配置する場合がある。
(ビークル内から出てきてとりついたのだ)これはその次のターンから行動を開始する。
さらに、◉サモン・モーターサイクルなど何らかの手段でPCが搭乗状態で高速道路上にいる場合、
それを轢殺攻撃する場合がある。この場合はダメージ1(回避NORMAL)の通常轢殺攻撃とみなす
運転クローンヤクザが死亡した場合、ビークルは次のターンのクローンヤクザ手番で横転爆発する。
◆戦闘開始◆
あなたたちが戦闘のため、車載ガトリング銃座やビークル屋根に上った時アイサツが響いた
「ドーモ!パイクマンです!」
「スケアクロウです!」
おお、見よ……奇怪な足伸長サイバネニンジャが恐るべき勢いで追いかけてくるではないか!
「ヒルビリーです」
「メギンギョルズです」
サイバネ馬搭乗ガンマンニンジャ、バイク搭乗のニンジャの姿もある!
「チバを殺せば出張ボーナスどころか、ネオソウカイヤでのシックスゲイツは確実!実際楽なビズ!」
「その通りだ!」
スケアクロウの肩の上でパイクマンが応える!
「ハァーッ!ハハハーッ!!!」
馬賊めいてヒルビリーも上空に威圧的リボルバー高速乱射!
「はしゃぐな。ノージツニンジャども。俺がすべて殺す。邪魔をすれば貴様らも容赦せんぞ」
その中心で目を超自然発光させるメギンギョルズがつぶやいた
戦闘開始だ!
NM向け戦闘指針・ロールプレイ情報
◆戦闘終了◆
「今だ!」
敵ニンジャが全滅し、カメジはここぞとばかりにアクセルを踏み込む。いくらか、他の追撃ヤクザもいたが、ついていけず、次第に引き離され、とうとうあきらめたのか姿を消した
◆ ネオサイタマ郊外 ◆
追撃を振り切ったヤクザビークルは、ネオサイタマから少し離れたタンボ平原の一角へとゆっくりと走りこんだ。
そこは一見、ただ広い空き地のようだったが最低限の整地がされており、小型セスナが待機していたことから臨時の飛行場のようである
「ゴクロウサマデス」
ソウカイ紋ネクタイを締めたクローンヤクザがあなたたちを出迎えた
チバは特に何も言わず、無言でセスナへ
「……一つだけ言っておく」
そう思われたが、ふいに立ち止まるとあなた達に振り向き
「ぼくはお前たちのようなニンジャどもに借りや恩をつくりたくない。だから、助けてやったとか、そういう風に思うな。ぼくとお前たちニチョームはあくまで協力関係であることを忘れるな」
やはり高圧的だが、借りや恩をつくりたくない……つまり、そういったものを借りっぱなしにしない。必ず報いる。そう聞こえた。そして、本当にそれだけ言うと、チバはさっさと飛行機に乗り込み、すぐさま飛び立っていってしまった。
もはやセスナが見えなくなったころ、かわりにボンネットから黒煙を漏らしながら、一台のヤクザビークルが走りこんできた
ガン、と爆発で変形した風の扉を蹴り開けたのはフューネラルである
「フウ、刺激的な体験だったな。お歴々。もう一度体験したいかといえば、二度とごめんこうむるが」
「チクショ、酒。酒がほしい。なんでもいい。アー。ホスト時代のZBRとバリキのチャンポンカクテルとかな。キクんだ。あれ」
そういって、ビークルに背を預けてずるずる座り込んだのはインパルス。右腕のサイバネ腕が完全破砕している。向こうも激戦だったのだろう
「ニチョームは歓楽街だ。私は実際、最近ネオサイタマに帰ってきたばかりでね。オキナワにいたから。ニチョームでアワモリのひとつでもしゃれ込みたいところだ。どうだね」
フューネラルも銃弾の跡や焼け焦げがある自身のマントを見ながら、それでも伊達男めいて言うのだ
「飲みに行くか……実際、ここ数年はラオモト=サンや坊ちゃんの護衛として、カチグミ・パーティーで高いサケを飲んだことはあったが、自分で飲むサケを決められるようなノミカイは久しぶりでな。いい店があるのだろう。ニチョームには」
ネヴァーモアはのしのしと独り歩きだす。
「つーことで、案内してくれよニチョーム。俺も最近は行けてなかったしな。記憶なくなるまでのんで……そのまま寝る感じでさ」
こうして、チバを無事逃がしたあなたたちはソウカイニンジャ数名と共にニチョームに帰還する
チバは後日、IRC上で慎重に秘匿しながらもニチョームに連絡を取ってきた。居場所は明かせないが、ここから様々な方面に根回しをし、手助けをしてくれるという
……ヨルジ派との戦いが、本格的に始まる。しかし、今日はインパルスの言う通り記憶がなくなるまで飲むのもいいかもしれない
◆ブラッド・サカヅキ・ケジメフィンガー・アンド・ナマクビ◆
おわり
◆余暇・セッション終了処理◆
NMはPC全員にセッション報酬を手渡す。万札・余暇等は
キャンペーンのレギュレーションに沿って各自設定してほしい。
なお、実際にこのキャンペイグンが行われた際の報酬は、
万札15、名声+1、余暇2日、知識・交渉スキルを1つ無償で獲得であった
◆シナリオ後の状況
ラオモト・ヨルジによる攻撃が行われるかもしれぬという情報が齎され、
ニチョームは喧々諤々とした会議が行われる。しかしながら、そこに飛び込んできたインパルスにより、ラオモト・チバの救出が依頼される。
ニチョーム自治会会長キリシマ、そしてザクロはインパルスからの情報をもって、ヨルジによる攻撃が不回避であり、チバを助けねばヨルジに対しての戦力が失われると判断しチバ救出にニチョームニンジャを派遣する。
ニチョームニンジャたちは度重なる追撃を切り抜け、チバを逃がすことに成功した。これによりニチョームはチバの協力と、彼の持つ人脈を手に入れる。
◆死亡した原作ニンジャ◆
バックラッシュ、スカルダッジャリー、グレムリン、テンラピッド、アントライオン、ダブルアーム、ワークラブ、デスハイエナ、テクノランス、ハリケーンゴースト、メギンギョルズ、ヒルビリー、スケアクロウ、パイクマン、シズケサ
◆トピック
・反オムラ連合の攻撃により、オムラ・インダストリ本社要塞陥落。
これによりオムラ・インダストリは消滅し、資産やエンジニアの多くがオナタカミ社に接収された。
・ラオモト・ヨルジのムーホンにより、ヨルジ派によってソウカイヤが支配される。しかしチバ暗殺には失敗し、チバはどこかに姿を隠した。これによりヨルジは正式に『アマクダリの12人』となり、新たなシックスゲイツの座にデッドライン、アイアンフィストらがつく。
・大半のソウカイヤニンジャがヨルジに従うが、少数のチバ派ソウカイニンジャはネオサイタマ各所に潜伏。インパルス、ネヴァーモア、フューネラルはヘイヴンであるニチョームに逃げ込んだと見せかけ、ニチョームとチバの連絡役となった。