ニンジャスレイヤーTRPG第2版シナリオ『モータードリヴン・ブルース』
この記事はニンジャスレイヤーTRPG第2版用のシナリオ記事です。DHTLSおよびニンジャスレイヤー公式のガイドラインに則り、常識の範囲内で自由に使用してください。なお、このシナリオはニンジャスレイヤー第3部『モータードリヴン・ブルース』を下敷きにしており同話のネタバレを多分に含みます。
◆シナリオサマリー◆
対象:3人の名声10~15程度のストリートニンジャ
難易度:NORMAL
キャラロスト:あり
余暇:標準(4スロット)
備考:AOSではなく3部の時間軸でオムラ社が崩壊している
◆これまでのあらすじ◆
オナタカミ社フルタマ・プロジェクト第一区画における団体交渉にテロリストが乱入。オナタカミ社および抗議団体に多数の死傷者が発生する事件が発生した。残された録画映像には巨大な人型機械めいたなにかが記録されており、ハッカーにより流出したNSPDの内部捜査資料によると同様の事件が既に数件発生しているらしい。
あなたたちはハケン・ジンセイもしくはエイトナインスリーなどの傭兵ビズ斡旋IRCサイトでこの件に関する個人的捜査をYCNANと名乗るジャーナリストから依頼される。
◆ダンゴウ◆
あなた達はエンガワ・ストリートにほど近い場所にある雑居ビル『ヒガシオンナ・ビル』の3F。届け出上ではドサンコ・ウェイストランドから物品を取り寄せ販売している会社の事務所となっている空き部屋に足を踏み入れる。
そこは壁材が張られることもなく、コンクリート打ちっぱなしの無機質な部屋だ。部屋の中央には粗末な長机。やや型の古いノート型UNIXが置かれている。
既に見知った顔がいるかもしれないが、まずはこの場に集まった者でアイサツをしておこう。ニンジャとしての礼儀だけでなく、傭兵ビズは信頼できない相手とは仕事はできないからだ。
あなた達がアイサツを終えると、机の上にあったノートUNIXがひとりでに起動する。そしてそこに一瞬、キツネ・サインを掲げた女のアスキーアートが表示され、次の瞬間には。
「ドーモ、全員集まったようね」
UNIXから声。
「YCNAN。UNIX越しで悪いけれど依頼人として話をさせてもらう。OK?」
「……ではまず、依頼の前に知識のすり合わせをしておくわね。『フルタマ・プロジェクト第一区画』の事件。どの程度知っているかしら?」
フルタマプロジェクト第一区画事件。最近では比較的センセーショナルな事件だ。オムラ社の旧プロジェクト区画事業を引き継いだオナタカミ社に対し、その住人がイッキ・ウチコワシらと結託して労働環境是正や住居権完全引き渡しを要求する交渉のさなかに謎のテロリストが乱入。双方に多数の死者を出した事件である。現場に残されたカメラ映像には画質こそ荒いがオナタカミ側のモーターヤブ再び改善と戦闘の後、デモ隊にも襲い掛かる大型機械の姿が捉えられている。
「生き残ったデモ参加者の証言では、謎の大型機械は『オムラ・インダストリ』の社章を空中にホロ投影したという情報がある」
旧オムラ・インダストリはキョートでの一件による株価暴落および本社要塞をイッキウチコワシ及びオナタカミ社ら反オムラ連合に制圧されたことにより倒産したことは記憶に新しい。それらの大半の資産はオナタカミ社に接収されたと聞くが……
「大型機械が現れたのは、この一件だけではないわ。私はマッポのデータベースを『拝見』したけれど、どうやら何件かのツジギリ事件でこの大型機械出現の記録があった」
「これはオナタカミ社に吸収されることをよしとしなかった旧オムラ派によるものだと私は睨んでいる。ツジギリはオムラは死んでいないとアピールする以外にも反オナタカミ、反ハイデッカー勢力へのプレゼンテーションみたいなものでしょうね」
こうしたハイテック機械を動かし続けるためには継続したメンテナンスが必要だ。例のツジギリ機械の背後には確実に旧オムラ派が絡んでいる。何を企んでいるかは知らないが……この調子ではろくなものではあるまい。
「これ以上ツジギリ被害が出るのは見過ごしては置けない。あなた達にはこのツジギリ機械を破壊して旧オムラ派の目論見を暴いてほしい。受けてくれるかしら? かなり危険なビズになるでしょうから、報酬についてはたっぷり支払うつもりよ」
「いい返事ね。それではまだ話していない、クリティカルな情報をあなた達に話そうと思うわ」
UNIXに一人の人物の画像が映し出される。それは童顔の大柄な男が歩いているところを撮影したもの。町工場の薄汚れたツナギ制服めいたものを着ており表情は陰鬱としている。さらにもう1枚、同じ人物。しかしこちらは企業などの重役の紹介写真めいて髪形などが整えられており、笑顔がまぶしい。
「元オムラ社のCEO『モーティマー・オムラ』。彼は公には本社要塞陥落時に行方不明となっているけれど、最近とある工場街で彼に酷似した人物の目撃情報がある」
「軽く身辺を洗ってみたところ、モーティマー・コズマという名前で真面目に工場勤務をしているみたいね。彼が黒幕とは思えないけれど……旧オムラ派と何らかの繋がりがある可能性がないとはいえない。探ってみてくれるかしら?」
「彼はアサガオという小料理屋によく顔を出すみたい。そこを狙うのがハヤイと思うからよろしくね」
こうしてあなた達は、工場区画へと向かった。
◆工場区画・小料理屋アサガオ◆
アサガオ。厳密には工場区画に隣接する隣区画にあるこじんまりとした小料理屋。あなた達が店内に足を踏み入れるといらっしゃい、という女店主の声とミャオーウーというデジタル招き猫の鳴き声。
「三人? 狭い店で悪いけれど、ギリギリはいるかしら」
店主があなた達に適当な席に座るように促す。そして店の奥には……背中を丸めるようにしてカレーライスを口に運ぶ大柄な男。YCNANに見せられた写真に間違いない。モーティマー・オムラだ。
「ご注文は?」
あなたたちにお冷が出される……
その時だった。
「ウオオーッ!!!」
席に座っていたモーティマーがアメリカンフットボール選手めいた猛烈な勢いで立ち上がり、店の外へと転がり出る!
「逃げて!」
同時、あなた達にカウンター越しにコショウが振りかけられた!ゴボボーッ!咽る!その間にも逃げるモーティマー!
モーティマーはモータル。そしてあなた達はニンジャ。その身体能力には絶望的なまでの隔たりがあり、あなた達はすぐさまモーティマーに追いつくかと思われた。しかし、その時あなた達とモーティマーの間に割って入るものがあった。
「貴様らはヒミツに近づきすぎた……ドーモ、スコーチャーです」
アイサツ!ニンジャだ!挨拶をされればアイサツを返さねばなるまい!
◆スコーチャー (種別:ニンジャ/重サイバネ)
カラテ 5 体力 8
ニューロン 7 精神力 10
ワザマエ 6 脚力 4/N
ジツ 4 万札 10
攻撃/射撃/機先/電脳 6/6/9/11
回避/精密/側転/発動 9/6/6/14
◇装備や特記事項
▶︎テッコLV1 ▷内蔵型火炎放射器
▶︎クロームハートLV1
▶︎ヒキャクLV1
▶︎▶︎生体LAN端子LV2 ▷ジツ支援サイバネ
●時間差 ●マルチターゲット ●脆弱性:電磁1
☆カトン・ジツLV3 ★カトン連打 ◉重サイバネ化 ◉忠誠心オムラ×2
「貴様らがどこまでヒミツを知っているか、インタビューする必要があるな。大前提としてその後殺すが」
スコーチャーは威圧的に、そして誇示するように両手のサイバネ機構から炎を噴き出して見せる。そして、他にも足音……ヤクザスラングが聞こえることから、どうやらクローンヤクザもいるようだ。
とにかく、この突然現れたニンジャを倒さなければ……!
NMはマップ「アサガオ近辺」を開示する。(適宜コピーして使用してください)
◆スコーチャー戦後・調査◆
「サヨナラ!」
スコーチャーは爆発四散した。その時あなたたちの持つIRC端末に着信!YCNANからだ。
「ドーモ、敵ニンジャに遭遇したようね。ライブカメラで追っていたけれど何とかなったみたいでよかったわ」
「オムラ・インダストリの社員は頭部にICチップをインプラントするの。オムラ製プロダクトの実使用データを取るためにね。おそらく、先のニンジャにも専用のICチップがインプラントされていたはず」
「探してみて頂戴。見つかったらハッキングしてこちらにデータを送ってみて」
YCNANの指示通り、周辺をくまなく探すとオムラ雷神紋が刻まれたICチップが落ちているのを見つけた。これをハッキングして内部データを吸い出す必要がある。
パワリオワー!データ吸出しが完了し、それをYCNANに遠隔IRC送信!すると、ほんの数秒でレスポンスが返される。
「断片的だけれど、IRCの通話ログが含まれている。そちらにもデータを共有するわね」
「モータースゴサ。例のツジギリ機械の名前みたいね。襲撃の日時、場所もはっきりと分かった。」
「準備をして、待ち構えましょう。これ以上オムラの名のもとのツジギリテロを許すわけにはいかない」
こうして、あなたたちはICチップから次のツジギリ機械出現の情報を掴み、待ち伏せを行う事となった。
◆モータースゴサ戦◆
あなたたちはオナタカミ社の所有であるガスタンク施設の近くで何の気なしに時間を潰していた。川沿いの土手際に建てられたこの施設は、市街地にも程近く周囲にはカラテランニングをする男や、買い物帰りとみられる親子などの姿も見られる。
こんなところでガスタンク施設が爆発すれば、大きな被害が出る……あなた達がそんなことを考えていた時であった。
SPLAAAAAAAASH!!!突如川の水が爆発するかのように立ち上り、何か巨大な影がそこから飛び出したのだ。クオオーン、クオオオオン。唸るような駆動音を発しながら陸に上がったそれは右手はドリル、左手はおそらくハニカム式のロケットランチャーとなっておりモータードクロ以上の大きさだ!
その巨大機械は二足歩行しながらフェンスをなぎ倒し工場内侵入!
KABOOOOOOM!
宿舎や工場施設に手当たり次第にランチャー連射!逃げようとする従業員をドリルゴア殺戮!いけない、止めなければ!あなたたちは巨大ツジギリ機械へと勇敢に駆け寄る!
「ドーモ。モータースゴサです。圧倒的プレゼンテーション中でありあなた達の降伏は認められません」
◆モータースゴサ (種別:戦闘兵器/大型1×1)
カラテ 12 体力 20
ニューロン 5 精神力 -
ワザマエ 12 脚力 6
ジツ 0 万札 0
攻撃/射撃/機先/電脳 12/12/5/5
回避/精密/側転/発動 -/12/-/-
◇装備や特記事項
●脆弱性:電磁2
ドリルアーム 攻撃難易度N ダメージ2点 連続攻撃2 【6,5】でサツバツ発生
ハニカム式ロケットランチャー 射撃難易度N ダメージ2 連射3 時間差
・サツバツ耐性 サツバツを受けた場合それを痛打D3ダメージに変換する。即死の場合はD6となる
・戦闘データ蓄積 ???
◆モータースゴサ戦後・調査◆
「ピガガガガガーッ!!!! サヨナラ!!!!」
モータースゴサはあなた達の攻撃を受け爆発四散!無数のパーツがあたりに飛び散る!あなた達はその中に、スコーチャーと同様のICチップを見止め、拾い上げた。
パワリオワー!データ吸出しが完了し、それをYCNANに遠隔IRC送信!すると、ほんの数秒でレスポンスが返される。
「これは……オムラの秘密工廠の位置が記されているわ。間違いない、このツジギリ機械はこの工廠から出撃している」
「行きましょう。オムラの秘密工廠に」
あなた達はYCNANの言葉に頷き、オムラの秘密工廠を目指す……!
◆オムラ秘密工廠◆
オムラの秘密工廠は運送会社の敷地めいたものに偽装されていた。モヌケ・エンタープライズ集約センター。
あなたたちは警備の隙間を縫って、内部に突入。エレベータに乗って地下へ。そこは地上敷地よりもなお広大さを感じさせる空間でありゴウン、ゴウン、とインダストリアルな機械音がそこかしこから響いてくる。
通路脇に掲げられた「努力目標」「安全帽はあなたを守るので」「V字回復」などのショドーが掲げられた通路を抜け、ガレージを見下ろす!
忙しそうに行きかう作業員やフォークリフト。それだけではない!
鎮座する巨大ツジギリ機械!破壊したはずのモータースゴサの姿さえある!
「どうですか!我が社の生産施設は!イヤーッ!!!」
と、あなた達の背後からカラテシャウト!アンブッシュだ!
「ドーモ。はじめまして。私がオムラ・インダストリCEO……」
「カネダ・オムラ。同時に、プロダクト名、モーターカネダです」
そこにいるのは一人のニンジャ。クロオビを巻き、同様に黒い道着、これ見よがしにはだけ見せつけられる上半身の鍛え上げた胸板には雷神の刺青。鼻から下を黒いメンポで覆い、埋め込み式サイバーサングラスが光る。しかしところどころには排熱口がありそこから圧縮蒸気を吹いている!
これは……重サイバネ!? いや、ちがう!ロボニンジャだ!モーターヤブやドクロよりも圧倒的に洗練された!
「フー……」
モーターカネダと名乗ったそれは懐のタッパーからオーガニック・トロマグロ・スシを取り出すと……咀嚼! なんたる人間味……!
「これがインダストリであり、テックだ。魚すらも咀嚼し消化するボディ……わかるか。たゆまぬ改善と進歩……その夢をだな、絶対阻害したらダメ!ダメなんだよ」
「クンクン嗅ぎまわるネズミめ……貴様らの潜入はすでに察知済みだ。いや、むしろお前たちはここにおびき寄せられたのだ。モーター三天使のデータ収集のためにな……」
「CEO!」
その時、下のガレージで技師たちのチーフめいた男……タイサ=ルニヨシが叫んだ。
「モーター三天使、起動準備総じて緑です。いつでも起動できます!」
モーターカネダの目がサイバーサングラス越しにもわかるほどの光をはなった。同時、モーターカネダは連続側転を打ちながら舌のガレージに飛び降り……モーター三天使と呼ばれた機体の一機のコクピットめいた空間に収まる!
「合体シーケンスにはオムラ認証が必要です!IRC承認を!」
「オムラ血族指紋認証! アルティメット・レベル・ガッタイ……!」
「「「ハイヨロコンデー!」」」
すかさずモーターカネダはIRC承認!すると、モーター三天使……スゴサ、サスガ、カナリはガッタイシーケンス開始! カナリを中心に、左右にスゴサとサスガがパーツめいて収まる! 流れるようにスムーズな進行。これがテックだ! 悪魔的殺戮兵器が今ここに完成する……!
「アイサツ機能は未実装ゆえ紹介してやる。これが三天使の殲滅形態!モーターガッタイだ!貴様らは死ぬ!」
◆モーターガッタイ (種別:戦闘兵器/大型1×1)
カラテ 14 体力 42
ニューロン 7 精神力 -
ワザマエ 14 脚力 6
ジツ 0 万札 0
攻撃/射撃/機先/電脳 14/14/7/7
回避/精密/側転/発動 -/14/-/-
◇装備や特記事項
●脆弱性:電磁2
ゴリラアーム 攻撃難易度N ダメージ3点 連続攻撃2 弾き飛ばし
胸部ハニカム式ロケットランチャー 射撃難易度N ダメージ2 連射3 時間差
マルチプルロケット弾 移動フェイズに使用可能。任意の1地点にカトンLV3相当の爆発を発生させる
歯車の盾 射撃に対する軽減1
・サツバツ耐性 サツバツを受けた場合それを痛打D3ダメージに変換する。即死の場合はD6となる。
・戦闘データ蓄積
モータースゴサ戦およびこの戦闘中にPCが使用した
移動スタイル、戦闘スタイル、射撃スタイル、タツジンスキル、ヒサツ・ワザは
モーターガッタイも使用できる
「ウオオーンン……」モーターガッタイが恍惚じみた呻きを漏らす。電子音ではない。接合したパーツ同士が軋み、怪物の声のように聴こえるのだ。
「「オームラ!オムラ!オームラー!」」
「「オームラ!オムラ!オームラー!」」
「「オームラ!オムラ!オームラー!」」
◆タイサ・ルニヨシ (種別:モータル)
カラテ 1 体力 1
ニューロン 5 精神力 9
ワザマエ 4 脚力 2
ジツ 0 万札 0
◇装備や特記事項
◉忠誠心:オムラ×4 ◉狂気:オムラ×5
◆オムラ・エンジニア (種別:モータル)
カラテ 1 体力 1
ニューロン 3 精神力 6
ワザマエ 3 脚力 2
ジツ 0 万札 0
◇装備や特記事項
◉忠誠心:オムラ×3 ◉狂気:オムラ×3
完成したモーターガッタイを前にしたオムラ・エンジニアたちは神の降臨を目にしたかのように感涙し、オムラ・チャントを繰り返しながら万歳を繰り返す。このテックの怪物を……倒す手段はあるのか!?
◆ターン2開始時のイベント◆
「オームラ、エエーッ!?」
チャントが乱れた。エンジニアがどよめいた。……人知れず上に上がっていたリフトエレベーターが、ガレージに戻って来た。その者を載せて。
「お、お前ーッ!?」
タイサがその者へ指を突き付けた。
「なん、何でここにまた来やがった!」
彼は泡を吹きながら人さし指を繰り返し突き付ける!
「カエレ!カエレ!」
エンジニア達が悲鳴じみてそれに和した。
「カーエーレ!カーエーレ!」
その者は……くたびれたパワードスーツの男は顔を上げた。モーティマー・オムラ。元オムラ社のCEO。その表情には様々な感情や、感傷がないまぜになっていた。今まで熱狂的にモーターガッタイの活躍を見ていたオムラエンジニアたちすら黙らせるほどに、凄絶なアトモスフィアを纏った彼は。
「オムラは……カイシャはな……」
モーティマーはアメフト選手めいて肩から突進する!モーターガッタイめがけ!
「オムラは!終わったんだァー!ウオオーッ!」
ダクトテープで補修されたモーティマーの不格好なパワードスーツが悲鳴めいて圧縮蒸気を吐く。そしてモーターガッタイに取りつくと、無理やりに歯車の盾を引きはがした!
「ピガーッ! 不確定インシデント対応重点!」
「グワーッ!!!」
KRAAAAASH!ドリルアームがモーティマーのパワードスーツを捉える!モーティマーは跳ね飛ばされた。そして床を三度バウンドし、ゴロゴロと転がり、倒れて動かなくなった。
◆モーターガッタイ撃破~モーターカネダ戦◆
「ピガガガガーッ!!!!」
「「「サヨナラ!!!」」」
あなた達の度重なる攻撃によって、モーターガッタイはバラバラに分離し爆発四散!しかし!
「リスクマネジメント重点!」
そのコックピットから、モーターカネダが飛び出した。
「まったく、面倒なことをしてくれるな。貴様ら……所詮モーター三天使などは『モーターオムラ』のデータ取得用プロダクトにすぎんが……」
モーターカネダは腰を低く下ろし、両腰に下げていたサイを両手に構える。
「貴様らはこの俺が手ずから殺してやりたくなったぞ……」
剣呑アトモスフィアが充満……これが旧オムラ陣営との最終決戦だ。その妄執に決着をつけろ!
◆モーターカネダ (種別:ニンジャ/戦闘兵器)
カラテ 12 体力 15
ニューロン 8 精神力 -
ワザマエ 12 脚力 6/N
ジツ 0 万札 0
攻撃/射撃/機先/電脳 12/12/8/8
回避/精密/側転/発動 12/12/12/-
◇装備や特記事項
●連続攻撃2 ●時間差 ●マルチターゲット ●連射2
サイ二刀流(カタナ二刀流と見なす)
・ゼンメツ・アクション・モード
体力が7以下になった場合、連続攻撃+1(この連続攻撃はサイ二刀流の連続攻撃と重複せず加算される)と
近接攻撃ダイス+4を得る。
・戦闘データ蓄積
モータースゴサ戦、モーターガッタイ戦およびこの戦闘中にPCが使用した
移動スタイル、戦闘スタイル、射撃スタイル、タツジンスキル、ヒサツ・ワザは
モーターカネダも使用できる
◆エピローグ◆
CEO、カネダ・オムラは死んだ!オムラ血族のクローンバンクから、コールドスリープ者の脳と脊髄、指紋照合用の指先皮膚を摘出、オイランドロイド技術の延長状のサイバネボディに移植した理想的CEOは消滅したのだ!
「オームラ!オムラ!ハァーッ……ハァーッ……」
しかし!失禁し意識を失うものも多いオムラ・エンジニアたちの中一人のチーフエンジニアが。タイサ・ルニヨシがキーをたたく!たたく!たたく!
「オムラ……オムラ……V字ッ!回復ッ!イイ!オムラ!」
ネオサイタマ近海の座標へ、オムラ三天使の戦闘データが流れ込む。今回の戦闘データも実際役に立つ!100%は近い!
「オムラ!イイ!オムラ!イイーッ!」
キーを叩く!すさまじい速度!それはもはやテンサイ級にも迫りうる!入力データはモーターオムラ……必ずや。「オムラ!……フー」彼はデスクに両手を突き、うなだれた。モニタには「完了」の文字。
「後は任せたぞ、君たち。ガンバロ」
KABOOOOOOOM!!!
UNIX爆発!タイサ・ルニヨシ爆死!それだけではない!秘密工廠のあちこちで爆発!崩落!
「「「オームラ!オムラ!オームラ!」」」
「「「オームラ!オムラ!オームラ!」」」
「「「オームラ!オムラ!オームラ!」」」
しかしそれでも、エンジニアたちの末期の叫びめいたオムラ・チャントは鳴りやまぬ!狂気!
BOOOOOOOM!BOOOOOOOOOOM!!!KABOOOOM!!!
KRA-TOOOOOOOOOOOOOOM!!!DOOOOOOOOOOOOOOM!!!!
オムラ秘密工廠が爆発炎上し、地面から火が噴き出す。地上施設が地下へと崩落していく。終わりだ。旧オムラ・インダストリ派の野望はついえた。本当に?
「よくやってくれたわ。こちらでもあなた達の脱出を確認した。危険なミッションだったけれど、やってくれたようね」
YCNANからの通信。ようやく、生き延びたのだという感覚が湧いてくる。
こうして、あなた達は謎のツジギリ機械の裏にいた旧オムラ派の陰謀を粉砕した。すくなくとも……これであのツジギリ機械が現れ、人々に害をなすことはないだろう……
モータードリヴン・ブルース おわり
◆報酬◆
一人当たり万札30+名声1+余暇4日を得る。