ニンジャスレイヤーTRPG第2版シナリオ集『AOSニチョームキャンペイグン』第8話『モーレツ・スタンピード・サラリマン・ブルース』
この記事はニンジャスレイヤーTRPG第2版においてのロングキャンペーンシナリオの第8話となります。各種データ等はDHTLS公式の定めるガイドライン内において、自由に使用・改変していただいて構いません。データには多分にプラグインデータおよびデータ実験場のβ段階のデータが含まれるため、NMおよび参加者はTRPGメンバーシップへの加入を推奨します。
なおキャンペイグンのまとめページはこちら
この記事では以下の素材集の立ち絵を使用させていただいています
◆シナリオサマリー◆
◆シナリオ本編◆
◆モーレツ・スタンピード・サラリマン・ブルース◆
先週はいろいろなことがあった。やはりまずはニチョーム監督官ヤイミ・コナギバ……もといキュアの弱みを握り、こちらに引き込んだこと。キュアと卓球を楽しんだが、その過程で彼女は様々な事を吐いてくれた。まず、アマクダリの12人の名前の大半。
新進気鋭の若手投資家としてインフルエンサー人気のある『カラカミ・ノシト』。ネオサイタマブディズム会の実質的な支配者であるカスミガセキ教区のアークボンズ『タダオ大僧正』、世界的資産家である『ダイザキ・トウゴ』、古代ローマカラテ会会長『ヤマ・マサカツ』、オナタカミ社技術顧問『サイデン・マルティネス』、元ザイバツ・グランドマスターにしてヨロシサン製薬本社重役『トランスペアレントクィリン』。もはやアマクダリのシステム管理走狗となり果てた治安警察ハイデッカー長官『ムナミ・シマカタ』、ネオサイタマの軍部である湾岸警備隊総司令『ケイノウ・サナダ』、形骸化した日本国政府の官房長官『シキタリ・シャンイチ』、アマクダリ管理システムの根幹を担うシステムそのものである『A.R.G.O.S』。そして日本の実質的な首脳とされるネオサイタマ都知事『サキハシ』……の懐刀と称され、実際はサキハシ知事を陰で操る秘書『シバタ・ソウジロウ』。そうそうたるメンバーだ。しかもその全員が元々ニンジャか、あるいはニンジャソウル移植手術を受けてニンジャ化したという。
もうひとつ、行方不明になっていたオムラ・インダストリ社長『モーティマー・オムラ』が数人のエンジニアと共にニチョームに住み着き、小さな工場を開いたこと。これはオナタカミ社と関係の深いハイデッカーにとっては見過ごせぬ出来事であろうが、キュアがニチョーム監督官としての裁量を発揮し、『上』には『ニチョームは実際ハイデッカーに反抗的で恭順しておらず、ヘタにこれを潰すなどして反感を買えば暴動が起きかねない。監督官として状況を注視する』と必死のごまかしを行い、なんとかうやむやにコトを運んでいる。
◆ヤグラ337・やいみのオフィス◆
「で、キュア=サン。アマクダリの12人のうち、さらに数人しかアクセス権のない最高機密がカスミガセキ・ジグラットにある。それでいいのよね」
ナンシーがUNIXを操作しながら、キュアに話しかける。あなたたちもいる
「は、はい……『シバタ・ソウジロウ』。彼が実質的なアマクダリ・セクトの支配者。そして最古参の『サイデン・マルティネス』。そして『A.R.G.O.S』。その三人しか知らない秘密がある。それが『世界再定義』と呼ばれる何かですが……それはアマクダリによる管理社会に不可欠であるそうで。私と入れ替わりで12人入りしたトランスペアレントクィリン=サンは12人のヨロシ化……すなわち内部からアマクダリにヨロシ思想を浸透させて、アマクダリ管理社会をそっくりそのまま理想ヨロシ社会に変えるという考えを持っていたのです。ハイ」
キュアはもはや、自身のベッドの上でちょこんと正座体勢。弱みを完全にナンシーに握られている形だ。
「で、そのためにはその『世界再定義』が何であるか知っておく必要がある。そのために私は探りを入れておったのです……が、そのう、カスミガセキ・ジグラット内部のサーバルームには私でも入れず……ハッキングしようにも、完全にネットワークから切り離されていて……」
「失敗したわけね。うーん、世界再定義が何なのか、突き止めるためにはなんとかそのサーバに侵入する必要がある……んだけど……」
ナンシーは顎に手を当てて考え込む
「ミサイルに乗って全員でカスミガセキ・ジグラットにつっこむ……」
「はさすがにだめね……」
「エッ!?」
キュアは真面目に考え込むナンシーの呟く言葉になんだこいつは……という視線を向けた。
「………………ひらめいた」
しかしながら、ナンシーはすぐさま何かを思いついたようで荷物をまとめ始める。
「エッ!?エッ!?」
「……とりあえずカスミガセキ・ジグラットのサーバをオンラインにする方法にはあたりがついた。で、問題はニチョームの設備ね。カスミガセキに電子攻撃を仕掛けるには、さすがにニチョームの設備では無謀すぎる。古いIRC設備と型落ちUNIX。他は町内の防災無線しかないし……」
カスミガセキはネオサイタマの中枢であり、増改築が繰り返された魔窟だ。旧世紀高速回線までもが内蔵されており、電子防御は堅固の一言に尽きる。そして、A.R.G.O.Sの存在。もし半端な設備で下手に攻撃を仕掛けようものなら、コンマ1秒持たずにUNIXがばくはされるだろう。
「といっても、その設備の入手先にももうだいたいの目星はついてる。早速出かけましょう。エスコートしてくれる?」
そういって、ナンシーはあなたたちに声をかけるのだ。
「いい返事!では詳細は歩きながら話すわ。といっても、別に難しい話じゃない」
そう言ってナンシーは歩き出す。キュアはオフィスに取り残され、お、オタッシャデー……ときょとんとしていた。
「……じつは、私たち以外にもアマクダリ・セクトに抵抗している『組織』があるの。どこかわかる?」
ナンシーはヤグラ337の階段を下りながら話す
「罪罰影業組合。彼らは、ネオサイタマ東北部のさびれた寺社区画にアジトを持っている」
ザイバツ。西の巨大ニンジャ組織。謎めいたロード・オブ・ザイバツという存在の元、グランドマスターと呼ばれる最上級幹部を筆頭に、ソウカイヤよりも質・量が勝るとすら言われたニンジャ戦力を抱え、実際ラオモト・カンが死んだあの日。ネオサイタマに侵攻してきたことを覚えている者もいるだろう。
「ラクシャージ・テンプルっていうお寺がネオサイタマでの活動拠点で、そこにはアマクダリがたびたび攻撃を仕掛けているんだけど……かろうじて、これを跳ね返している。しかも『物理・電子』両面でね。つまりそこには、A.R.G.O.Sに対抗できる高性能UNIXがあるはずだし、私のカンが正しければそこには有能な技術者もいる」
そういいながら、ニチョームの大通りに出るとIRCで呼ばれたのか既にテガタが大型のトレーラーを回してきているところだった。トレーラーコンテナ壁面には『鮪』のショドー。
「ナンシー=サン。人使いが荒いのは結構なんだが、こんなトレーラーなんてどうするんだ?」
座席から降りながら、テガタが言った
「つまり、今からザイバツと交渉しに行くのよ。で、彼らのサーバーを貸してもらう、ないし協力する。そういうこと。あなたたちに説明してる間にザクロ=サンにもIRCで許可をもらった。万事OK」
こうしてあなたたちはナンシーの運転でラクシャージ・テンプルへと向かった。
◆ ラクシャージ・テンプル ◆
ぶろろろろろろ。
パワフルな大型エンジンを響かせながら、ラクシャージ・テンプル前にトレーラーが止まる……が。本来であれば開発の波に取り残され、静かで、さびれた、それでいて奥ゆかしい寺社街だったであろうこの周辺が戦地のようになっていたのをあなたたちは目にしただろう。
クローンヤクザかハイデッカーのものであろう緑のバイオ血液痕。撃墜されたオナタカミドローンの残骸。崩壊した民家。スクラップと化したドラグーンやシデムシといったオナタカミ製兵器。アマクダリ・セクトはだいぶ激しくザイバツを攻撃していたらしい。
ナンシーはトレーラーから降りると、武器は持っていないという風に両手をあげそろりと歩を進めて叫ぶ。
「……私はナンシー・リー。YCNANといえばわかるかしら。ストーカー=サンはまだご存命? 彼女なら私を知ってると思うけれど!」
すると、どうだ。
『メギツネェ!!!!!』
憎しみのこもった合成マイコ音声!そして、すぐさま数体のフクスケ・ドローン飛来!
『ここがザイバツ・シャドーギルドの本拠地だと知って物理肉体で現れるとはナメたマネしやがってなァ!? そのド頭ぶち抜いてやる!』
「紹介するわ。このドローンを遠隔操作してるのがストーカー=サン。私とは知り合いというか、まぁ、出し抜いてあげたの」
『テメッ……殺すぞ!!!』
フクスケ・ドローンの一体がナンシーの足元に電磁ショックガン発射!地面が小さく爆ぜた。
「……ニチョームはあなたたちの力が必要なの。別に仲間になってくれとは言わない。ただ一時的にでも同盟を結びたい。話だけでもいいかしら?」
『………………』
ナンシーは恐れず、フクスケドローンに。いや、その向こうのストーカーなる相手に話しかける。
『…………シャドウウィーヴ!案内してやれ!』
「…………いいのか?」
と、ふいに近くの物影から黒い装束の若いニンジャ。シャドウウィーヴとは彼の事か。
『うるせえっ!!! さっさとしろ! イライラしてんだよこっちは!』
「ハイヨロコンデー……」
シャドウウィーヴなる若いニンジャは敵意はない、という風なしぐさであなたたちに近寄り、頭を下げる
「ドーモ、シャドウウィーヴです。その、すまない。いろいろと」
『謝るな!』「グワーッ!」
フクスケ・ドローンがシャドウウィーヴなるニンジャに体当たりした。
……それから、シャドウウィーヴに案内され……ラクシャージ・テンプルの奥に進むが、その光景は悲惨きわまるものだった。あちこちに破壊された防衛設備……おそらく自動射撃ターレット類があり、トリイゲートは燃え落ち、小さなお堂からは黒煙が出ている。抵抗している、というよりは……抵抗していたが、もはや陥落寸前という風。
「ゲホッゲホッ……いってえ……」「クソ……ジリープアー(徐々に不利)だぜ……これじゃ」「フーンク……」
野戦病院めいた、元は社務所かなにか……だったが攻撃を受けてこれまた半壊し、そこにPVCビニルシートを貼って凌いでいる場所ではボディスーツの女ニンジャがわき腹から血をにじませて横たわってパンクスめいた女ニンジャに介抱されていたし、騎士めいたメンポのニンジャも、調子を確かめるように肩を回しているが、完全に座り込んでしまっていて疲労がたまっているように見える。もはや余裕もないのか、彼らはアイサツもしてこなかった。
そして、かろうじて大きな被害を免れている本堂。そこには。
「YCNAN……!」
オーエルめいたオフィススーツ……といっても焼け焦げボロボロになったそれと、テープで修繕した眼鏡をかけた女ニンジャが仁王立ちしている。シャドウウィーヴはその姿を見るとそそくさと逃げて行った。
「ドーモ、ストーカー=サン。はじめまして。ナンシー・リー。あなたに対してはYCNANと言ったほうがいいでしょうけど」
「……何しにきやがった」
ストーカーなるニンジャは、憎悪のこもった視線でナンシーをにらみつけた
「さっきも言ったでしょう。ニチョームはあなたたちザイバツと一時的でもいいから協力したい。ニチョームは……ワケあって処理能力がいる。既にここに高性能UNIXがあることは分かっている。そうじゃなきゃA.R.G.O.Sの電子防御を切り抜けるのは不可能。違う?」
「ハァ~ッ!? ハイそうですか仲良くしましょう。UNIX貸します。なんてなるわけねーだろが! フザけてんのかメギツネ……!」
ストーカーはよっぽどYCNANにひどい目に合わされたのか、目を血走らせてにらみつけているが……同時に迷いがある。
「……この様子を見る限り、もうザイバツはゼンメツ寸前。あなたの冷静で知性的な部分は、ニチョームに協力したほうが生き延びるメがあると既に判断している」
「キ、キィ~~~~ッ!!!!」
図星を当てられたのか、ストーカーはがりがりと頭をヒステリックに掻いた、が。実際これではザイバツはあと1か月持たないだろう。
「……ああそうだよ!認めてやるよ!このまんまじゃジリー・プアー(徐々に不利)でジゴクに向かってデスパレートだってな。だ、だが、アタシじゃきめらんねんだよ! ギルドはそういうのじゃねんだ! でもそのギルドも……! ファック! チクショウ!」
「ネオサイタマ駐留部隊の実働隊司令官、ワイルドハント=サンはストレスで燃え尽きてトイレから出てこねえ! ボーツカイ=サンは死んだ! 撤退しようにもディプロマット=サンも潰され、一番階級の高い室長も……室長も腑抜けになっちまった……! どうすりゃいんだよ! 教えろよ! クソ―ッ!!!!!!!!!」
「………だから繰り返すようだけど、我々と協力するしかないわけ。あなたじゃ決定できないなら……その室長、とやらに合わせてくれる?」
「……そこにいるよ。ザイバツ・グランドマスター。ザイバツ電算機室長『ヴィジランス』=サンはな」
「うぅ…………格差社会……ザイバツ千年王国……デスマーチ……」
……テンプルの軒下にはこれまたボロボロのパラソルがあり……チェアの上にサラリマンめいたニンジャが座っている。目はうつろで、何かをぶつぶつとつぶやいているが……これが。その名も高きザイバツ・グランドマスター……? 正直言ってニンジャ存在感のかけらも感じなかった。
「交渉するなら室長とやって。といったところで、もう……」
◆ ヴィジランスと交渉し、ザイバツの協力を取り付けよう ◆
◆ 交渉ポイントが4以上溜まったときのイベント
「し、しかし……ザイバツはもはや崩壊したのだ……ダークニンジャなるソウカイヤから流れてきたニンジャにムーホンされロードは討たれた。今までロードを崇め。千年王国実現のために頑張ってきたのに、いきなりロードも、千年王国もどうでもよくなってしまった。夢から覚めたようだった。終わらないデスマーチ。私の夢」
◆ ヴィジランス復活 ◆
「室長! ニチョームは実際、熱烈に私たちをヘッドハンティングしたいようです! 新たなデスマーチ! アマクダリ・セクトという巨大な敵を倒すためには、デスマーチするしかありません!」
ストーカーもニチョーム勢の交渉を援護する!
「新たなデスマーチ……一か月無休連勤……昼夜交代なし……モーレツ企業戦士……その環境にまた身を置けるというわけか」
「ううむ……実際、職務復帰の軽いトレーニングとしては悪くない。実際悪くない」
「……こうしてはいられない。すぐさま業務開始だ。ストーカー君!」
「室長! ヨロコンデー!」
ヴィジランスの顔色は悪いが、どこぞからバリキドリンクの高価格ハイグレード品を取り出しイッキすると、そのまま回転ジャンプ! 他のザイバツ勢を鼓舞して回り始めた。
「う、うぅ……こんな状態ではあるが、ゆっくり休めば何とか……しかしここで……私がやらねば……が、ガンバルゾー……なんとか、ゴホッ……!」
「フーンク……! フーンク……!」
「ニチョーム……ま、こんなしみったれた寺よりは悪くないな」
「あの辺、エンガワにも近いよな。怪我が治ったらレコード見にこうぜ!」
「……俺は俺のやれることをやるだけだ。ブラックドラゴン=サン。見ていてください……!」
他のザイバツ勢も疲弊した体を起こし、ラクシャージ・テンプル内の地下室に設営された高性能UNIX群をトレーラーに運び込む作業が始まった。負傷者とはいえ、さすがはニンジャ。ニチョーム勢もいる。本来ならば半日はかかるであろう作業がモノの1時間もかからず済んでしまった。
「では、これからニチョームにUNIXを移送する……といっても、アマクダリ・セクトにとって、ニチョームとザイバツの合流は避けたいはず。確実に攻撃を仕掛けてくるでしょうね……だから、絶対にトレーラーを守り抜いて。頼んだわ」
ナンシーはそう言って、鮪トレーラーの運転席に座る。助手席にはストーカー。ヴィジランスはUNIXを移動中も調整するため、コンテナ内に控え、その他負傷者や消耗のひどいワイルドハント、インペイルメント、フェイタルらも中だ。ザイバツ勢で戦えるのは実質、イグナイトとシャドウウィーヴのみだが、その2人も無傷というわけではなく、もし車内に侵入された際の最後の防備のためにコンテナ内に控えている。実質、あなたたちが頼りというわけだ。
ぶろん、という重い音と共にトレーラーが発進する。
◆ ハイウェイ ◆
「来たわね……」
ハンドルを握るナンシーが後方確認用ミラーに視線をやり、わずかに汗をかいた。後方からあれは……バイク部隊……? いや、確かにバイクのように見える。ハイデッカー仕様の白い車体。しかし車輪がない。浮遊している……!
「……ロストテック……!? しかし、どうやってその再現を……!」
「チッ……!」
驚くナンシー。ストーカーが虎の子のザイバツ紋入りフクスケ・ドローンを向かわせる!しかし!
「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」
スリケン集中連射!撃墜!やはりニンジャだ!
「くるわよ!構えて!」
フオオン!フオオン!静かなモーター駆動音と共に、ニンジャ部隊が襲い掛かってくる!
◆ブラックダート(種別:ニンジャ)
カラテ 10 体力 20
ニューロン 11 精神力 15
ワザマエ 9 脚力 5/N
ジツ 3
攻撃/射撃/機先/電脳 10/12/13/17
回避/精密/側転/発動 12/9/8/14
◇装備や特記事項
フレイル 近接基礎ダメージ2 攻撃難易度HARD 回避NORMAL
半重力バイク『サヨナキドリ』 乗り物。搭乗中は脚力16、轢殺攻撃2を得る
生体LAN端子LV3 テックフルヘルム テックガントレット ヘヴィテックスーツ テックレガース
☆謎めいたニンジャソウル
◉防具習熟 ◉痛覚遮断 ◉疾駆 ◉グレーター・ツジギリ ◉タクティカル移動射撃
◉キリングマシーン ◉忠誠心:アマクダリ
◉ブラックダート隊指揮能力
フィールド上に存在する限りブラックダート・ペイガンは毎ターン4の回避ダイスを得て
難易度+1で回避可能となり、+2の近接・射撃ダイスボーナスを得る
◉騎乗戦闘習熟
このニンジャは搭乗によるあらゆるペナルティを打ち消す。
☆謎めいたニンジャソウルについては以下を参照
◆ブラックダート・ペイガン (種別:デミニンジャ)
カラテ 4 体力 4
ニューロン 4 精神力 -
ワザマエ 4 脚力 2
ジツ –
攻撃/射撃/機先/電脳 4/4/6/8
◇装備や特記事項
半重力バイク『サヨナキドリ』 乗り物。搭乗中は脚力16、轢殺攻撃2を得る
生体LAN端子LV2
『●ブラックダート隊仕様デミニンジャ』:
以下のルールを全て持つ:
・ニンジャのようにスリケンを投擲できる。
・『連続側転』を行いたい場合、自動成功する。その後の行動難易度上昇は通常どおり。
・ブラックダートがフィールドに存在しない限り『回避ダイス』を得られない。精神力に対するダメージは体力ダメージとなる。
・連携を取って動くため、デミニンジャ複数体による近接攻撃や射撃は、まとめて回避ができない。
・会話は成り立たず、拷問などは不可能である。
・ブラックダートを撃破すると撤退する。
『●痛烈な一撃』:
『近接攻撃』時に出目【6,6】だった場合、『サツバツ!』の代わりに『痛打+1』となる。
同様に出目【6,6,6】だった場合、『ナムアミダブツ!』の代わりに『痛打+1』、『回避難易度+1』となる。
◆ゴールドライオン(種別:ニンジャ)
カラテ 10 体力 21
ニューロン 6 精神力 5
ワザマエ 5 脚力 6/H
ジツ 3
攻撃/射撃/機先/電脳 10/5/8/8
回避/精密/側転/発動 7/5/5/9
◇装備や特記事項
バイオ武器LV1+獣人化バイオサイバネ
生体LAN端子LV1
半重力バイク『サヨナキドリ』 乗り物。搭乗中は脚力16、轢殺攻撃2を得る。
連続側転した場合バイクを乗り捨てたと見なす
☆巨体化の秘儀LV3 ◉頑強なる肉体 ◉叩き伏せ ●狂戦士化1
☆巨体化の秘儀については以下を参照
獣人化バイオサイバネについては以下を参照
◆ウェアジャッカル(種別:ニンジャ)
カラテ 8 体力 11
ニューロン 7 精神力 7
ワザマエ 7 脚力 5/E
ジツ 3
攻撃/射撃/機先/電脳 8/7/8/9
回避/精密/側転/発動 8/7/7/10
◇装備や特記事項
タクティカルスーツ
半重力バイク『サヨナキドリ』 乗り物。搭乗中は脚力16、轢殺攻撃2を得る。
連続側転した場合バイクを乗り捨てたと見なす
生体LAN端子LV1
☆ヘンゲヨーカイ・ジツLV3 ◉疾駆 ◉頑強なる肉体 ◉常人の三倍の脚力
☆◉流血を追う犬
☆◉流血を追う犬については以下のオフェンダーの項を参照
◆戦闘中イベント集◆
◆ターン3および条件を満たした場合:ドラゴンベイン・スワッシュバックラー登場
ギュオオオオオオオオン!!!!
戦闘のさなか、あなた達の上空を音速で黒い影が通り過ぎた。優れたニンジャ動体視力の持ち主ならそれがエイのようなフォルムの平べったいステルス軍用機であることを見抜けるだろう。そして!空中から降ってくる巨大な何か!
それは巨大な槍だ。側面にはルーンカタカナで『ツラナイテタオス』の文字。コンテナをたやすく貫通したそれを平然と片腕で抜き構え、敵ニンジャはアイサツをする。
「ドーモ、ドラゴンベインです」
そしてもう一人。口元を開けた舞踏会の仮面めいたハーフマスク。羽根つき帽子に豪奢だが洗練された装束のニンジャ。
「まったく、ドラゴンベインよ。君とツーマンセルを組んでいてたびたび思うのだが、どうしても華々しい登場では君に後れを取ってしまうな。見たまえ、彼らの顔を。完全に面食らっている。おっと、紳士淑女の諸君、お耳を拝借。遅まきながらこの恐るべきドラゴンベインの従者を務めさせていただくのはこのスワッシュバックラーというわけだ。ゴキゲンヨ!」
明らかに自分を従者であるなどと思っていないきざなアイサツ!千両役者めいている!
「では、少しばかりのおしゃべりと休憩はここまでだ。再びイクサの幕をあげようではないか!」
・ドラゴンベイン
以下のNPCデータ集のものを使用する。ただし、◉◉タツジン・ノダチ、◉◉戦闘系ソウルの力、◉ヒサツ・ワザ:ヘルムブレイカー、◉防具習熟、●即死耐性を追加して強化する。NPCデータのものは古いデータであるため、現状のデータに合わせ基礎ステータスの体力などが増えている(これはスワッシュバックラーも同様)
◉◉タツジン・ノダチ、◉ヒサツ・ワザ:ヘルムブレイカーは以下を参照
・スワッシュバックラー
以下のNPCデータ集のものを使用する。ただし、カラテ8、ニューロン9、ワザマエ16まであげ、パーソナルメンポ、華美な装束(伝統的ニンジャ装束)、ニンジャブレーサー、ニンジャレガースを装備し、◉ヒサツ・ワザ:ムーンシャドウ、◉グレーター・ツジギリ、◉トライアングルリープ、●即死耐性を追加して強化する。
◆スナイパーニンジャの支援(オプション)
<<こちらマクミラン1、位置についた>>
<<……マクミラン2、同じく狙撃位置に到着>>
<<マクミラン3、支援が可能になった。指示を>>
スワッシュバックラーの耳に装着された小型インコムに通信! これは、おお……ナムサン……彼らを支援するために湾岸警備隊が配備したスナイパーチームからの通信である! スワッシュバックラーは、意味ありげに懐からバラを取り出すと、あなた達に向けて投げた。
カーン!
それを合図に竹を割るような音が響き、スナイパースリケンとナガユミによる狙撃があなたたちに行われる!
◆ターン4開始時・飛び降りる
「ジーザス、このままじゃUNIXが……!」
「メギツネ! なんとかしろ!」
鮪トレーラー上部では激しい戦闘! 特にドラゴンベインの『ツラナイテタオス』は広範囲に破壊をもたらし、コンテナにもいくらか被害!このままでは積み込んだUNIXどころかトレーラーそのものが破壊されかねない!
「一か八か……無茶するわよ!!!!」
「グワーッ!!!? バカ!? ヤメロ! ヤメテ! アアーッ!!!!」
ナンシーはアクセルを踏み込み……ハイウェイの側面壁に突っ込んだ!大質量トレーラーは壁を破壊し、そのまま下の道路へとダイブ!
ギャギャギャギャギャギャッ!!! タイヤとサスペンションが悲鳴を上げ、トレーラー内外のニンジャも激しく揺さぶられる!
「アイエエエエエ!!? メギツネオマエーッ!!!!」
「なんとかなったでしょ!!!」
かろうじてクラッシュをこらえ、着地した鮪トレーラーはニチョームにショートカット!
◆ターン4開始時・飛び降りるイベントでスナイパーの支援をONにしていた場合の追加描写
<<マクミラン1、敵トレーラーへの射線を確保できない>>
<<……マクミラン2、こちらもトレーラーが市街地に降りたことで視認できない>>
<<……で、これで支援はオシマイ?それとも別のポイントを探すの?>>
トレーラーが高速道路から降りたことで、スナイパー支援が止んだ!
◆ ターン5開始時・ニチョーム到着 ◆
鮪トレーラーはハイウェイを降りてもなお加速!もはやニチョーム正面。ゼン・トランスのエロチックブッダ坐像が見えてきた!
「チィーッ……まさか仕留めきれんとは……!」
「……退くぞ」
するとスワッシュバックラー、ドラゴンベイン両名はとっさにトレーラーから飛び降り撤退!ニチョーム内にはほかのニンジャもいる。囲んで棒で叩かれてはさしものタツジン二人とて爆発四散は避けられぬ……そう考えたのだろう。
NM向け戦闘指針・ロールプレイ情報
◆ ニチョーム ◆
「……フーッ!」
「な、なんとかなった……」
ニチョーム内に走り込んだ鮪トレーラーはスピードを落とし、ヤグラ337の前で止まる。ナンシーはトラックのハンドルに頭を預けて息を吐き、ストーカーもずり落ちて拾うこともできなかった眼鏡を座席の下からひっぱりだした。
「みんな無事?」
ナンシーはトレーラーの上で戦っていたあなたたちに声をかける
「……ここがニチョームかね。ふむ。電子防御があまりにも脆弱だ。設備も古い。ストーカー君! さっそく仕事だ! まずはニチョームの電子網を見られる箇所、すべて目で見て回るぞ! 物理的ケーブル劣化なども確認しなければならない! その後、UNIX設営! 環境構築! やることは山積みだ。私のみたてだけでも、最低一週間不眠不休作業が必要となるだろう!!!! 復職直後の軽いリハビリにもってこいの環境だ!」
ヴィジランスは破壊されたコンテナからそうまくしたて、回転ジャンプしてまずヤグラ337の中に入っていった……
こうして、ニチョームはザイバツのニンジャ数名を迎え入れ、それらが持っていた高性能UNIX群を手に入れることができた。これで、ナンシーの言うカスミガセキにハッキング攻撃をする準備が整った……のだろうか……?
「何をやっているのか? 君たちもきたまえ! OJT開始だ! 未経験者にもしっかりとデスマーチ業務しながらUNIXの知識をマスターしてもらう!」
……しかしながら、そんなことを考える間もなくあなたたちはヴィジランスのデスマーチに巻き込まれてしまった……
◆ モーレツ・スタンピード・サラリマン・ブルース ◆
おわり
◆余暇・セッション終了処理◆
NMはPC全員にセッション報酬を手渡す。万札・余暇等は
キャンペーンのレギュレーションに沿って各自設定してほしい。
なお、実際にこのキャンペイグンが行われた際の報酬は、
万札15、名声+1、余暇2日、知識・交渉スキルを1つ無償で獲得であった
◆シナリオ後の状況
ナンシーはカスミガセキ・ジグラット内のオフライン秘匿サーバに攻撃を決意する。サーバをオンラインにする方法については、思いついたそうなのだが、そのための設備がニチョームには足りないらしい。高性能UNIX設備を調達するためにナンシーとニチョームニンジャが向かった先は……なんと、ザイバツ・シャドーギルドのネオサイタマにおける本拠地『ラクシャージ・テンプル』である。ザイバツはアマクダリ・セクトによって度重なる攻撃を受けており、既に疲弊していたが、ひそかにネオサイタマに機能移転していた(おそらくはソウカイヤに距離による遅延ゼロの電子的経済攻撃をしかけるためであったのだろう)ザイバツ電算機室はまだ残っており、ダークニンジャによってロード・オブ・ザイバツを討たれ、目標を失っていたヴィジランスを説得し、ニチョームにザイバツ勢を引き入れた。
◆死亡した原作ニンジャ◆
ボーツカイ、ディプロマット、モスキート、ストームライダー、ロード・オブ・ザイバツ、パーガトリーとニーズヘグ以外のグランドマスター他、多数のキョート城駐留ザイバツニンジャ、ブラックダート、ウェアジャッカル、ゴールドライオン
◆トピック◆
・ニチョームにザイバツネオサイタマ駐留部隊の生き残り(ヴィジランス、ストーカー、ワイルドハント、インペイルメント、イグナイト、フェイタル、シャドウウィーヴ)が合流した。ザイバツ電算機室の設備もニチョームのヤグラ337地下に移転。