ニンジャスレイヤーTRPG第2版シナリオ集『AOSニチョームキャンペイグン』第4話『ストーミー・オーメン』
この記事はニンジャスレイヤーTRPG第2版においてのロングキャンペーンシナリオの第4話となります。各種データ等はDHTLS公式の定めるガイドライン内において、自由に使用・改変していただいて構いません。データには多分にプラグインデータおよびデータ実験場のβ段階のデータが含まれるため、NMおよび参加者はTRPGメンバーシップへの加入を推奨します。
なおキャンペイグンのまとめページはこちら
この記事では以下の素材集の立ち絵を使用させていただいています
◆シナリオサマリー◆
◆シナリオ本編◆
【ニチョームの一角】
ニチョーム・ストリートはあれから平穏を取り戻していた。
ラオモト・チバは約束にたがわず、秘匿されたアジトからインパルスやその他手勢を使いネオサイタマ政財界にひそかに根回しを始め、その効果は実際目に見えるものだった。
ヨルジはいわゆるいかにもな武闘派ヤクザ……『凶暴さ』『アウトロー気質』『傲慢さ』『冷酷さ』を持って、恐怖で部下や周囲を支配するタイプであり、それゆえにいわゆるハイソサエティなカチグミとはやや相性が悪く、コネが薄い点をアマクダリ・セクトが補完する直前ギリギリ、滑り込みでチバを確保できたことも行幸であり、日和見主義者が目先の欲でヨルジにつく前に、チバがそれにさまざまな『材料』を使い『立場』を思い出させてやったのだ。
例えば、ネオサイタマ議会で半ば儀礼的に……最終的にはアマクダリ・セクトが望むような形で可決されるが、建前上議論がされていた『健全化』条例群は、ここにきて反対派が勢いをつけ、なあなあの議論から一転。ほとんど有名無実化された、あたりさわりのないものに骨抜きにされている。
とはいえ……
――ガラガラガラガラ。
ニチョームの一角。シャッターが下ろされそこに『空きテナント』の強化PVCラミネート張り紙。
「ふう。こんなところね。みんな、手伝ってくれて助かったわ!」
「寂しくなるね」
あなた達はザクロ、ヤモトと共にお食事処『とみ田』の引っ越し作業を手伝っていた。幌付き軽トラックの荷台には、いくらかの家財と段ボール。
「すいませんザクロ=サン。ニチョームを見捨てるような私たちを、手伝ってもらってしまって……」
「いいのよ。そんなことより、岡山県についたら連絡して。ネンガジョ、送りたいから」
彼らは今回のニチョームの『できるかぎりヨルジのオイランパレス化計画に抵抗する』という決断を受けて、この和食レストランを経営していたトミタ・モピヅキ、トミタ・カナエ老夫妻は最低限のものだけを持ち、ニチョームを離れる。ヤクザが攻めてくるかもしれないような状況でとても経営できない。これを機に思い切って店を閉め、岡山県で民宿を営む親戚の家に身を寄せ、そこで細々料理を手伝うのだという。このように、ニチョームを離れるものは何世帯かいるし、中にはあの会合の翌日にヨニゲしたものもいた。
「ふう……」
奥ゆかしく、何度も頭を下げながら老夫妻が乗り込んだトラックがニチョーム入り口の角を曲がり、見えなくなる。
「爆破して破壊」「ニチョームが悪い」「法案を通すぞ」そのような文言の威圧的なビラが、ニチョームの通りを一つ挟んだ向こうに貼られているのが見える。ニチョームをよく思わぬ勢力が貼ったものだ。以前から、このような嫌がらせはあったが、最近は多くなった。とはいえ、どうすることもできない。向こうはニチョーム・ストリートではないのでニチョーム住人などが勝手に掲示物をはがすわけにはいかぬ。
「さて、午後も頑張らなくちゃね。仕事が山盛りよ」
「ザクロ=サンは折衝の会議?があるんだっけ。簡単な仕込みはアタイがやっておくね」
ザクロは最後までトラックを見送り、ヤモトも絵馴染に戻ろうとする。その時だ。
「すまん、ザクロ=サン。すぐ来てくれ。まただ」
足早に駆けてきたのはニチョーム自警団の狙撃手タギザワである。顔は険しい。それを受けて、ザクロやヤモトの顔も暗くなった。
【ニチョームの路地裏】
「……間違いありません。『ピュアオハギ』ですね。死後、1時間ってところか……」
コケシマートとコケシコスプレクラブの近く。奥まった路地裏にマグロめいて転がった死体を確認しながら、ため息をつき開いたままの血走った目を閉じてやるのはドラッグストアを経営しながらトロ粉末を売っているブルース・ケンコウ。そこにザクロとヤモト、あなたたちもやってきた。
「……ザクロ=サン。『ピュアオハギ』でした。これで4人目だ。まずいですよ」
「チクショ……一体どこから……?」
ピュアオハギ。通称『純情』とも言われるそれは、深刻なアンコ中毒を引き起こすデザイナードラッグだ。安価で見た目はニンジャピルめいて小さく隠しやすい。強烈な多幸感と虚脱感をもたらすが、依存性の強さはいわずもがな。記憶障害にはじまり、最終的にアナフィラキシーやオーバードーズ死、衰弱死などをもたらす危険薬物。
今まで、ニチョームではドラッグ禍はおこっていなかった。ZBR、タノシイ、ザゼン、トロ粉末などが扱われてはいるが、こうした危険すぎるものは自治会やニンジャ評議会によりひそかに弾かれ、汚染から守られていたのだ。しかしながらピュアオハギは歓楽街に求められる多少のアブナイの度を完全に越している。
それが、最近何処からか持ち込まれ、ニチョームでひそかに捌かれているのだZBR中毒者などが野垂れ死んでいるのはネオサイタマではチャメシ・インシデントであり誰も気にするものなどいないが、ニチョームはただでさえ敵が多い。これをセンセーショナルに報じられでもすれば、かなりまずいことになる……
「でもこの人……誰だろう? ニチョームの人ではないみたいだけど……なんとか家族の人とかの元に戻せないかな?」
ヤモトはオーバードーズ死者をみやる。確かにニチョームの住人ではなさそうだが、服装からしてニチョームに観光に来た客という風にも見えない。何か身元を特定できるものはないだろうか……
あなた達はこの男の持ち物を探ってみる。ポケットから、ZBRガム、ケモビールのサービス応募用シール、ビンテージレコード『アラビア』のレシート、ジャマイカンBAR『R・E・A・L・B・A・D』のマッチ箱などがあるのを見つけた。財布、免許書などはない。これでは……
ストリートの流儀、知識:歓楽街などニチョーム近辺に詳しい場合、情報を得られるだろう。
◆情報
「ジャマイカンBAR、それにビンテージレコード『アラビア』?」
と、ザクロが心当たりがあるようにつぶやく。
「……それは両方、『エンガワ・ストリート』にあるお店ね。この人……エンガワ・ストリートから来たのかしら……すくなくとも、よく訪れてはいるはず……知っている人がいるかも」
実際、ピュアオハギの件に関してはザクロなどが捜査をしていたが、手掛かりが全くなく打つ手なしの状況だったがようやく手掛かりが見つかった
「……すぐ調査したいところだけど、今日の会合をすっぽかすわけにはいかないし……」
「じゃあ、アタイが行くよ。ザクロ=サン……!」
ヤモトがぐっとこぶしを握りこみ答える。実際ヤモトはザクロと共に捜査をしていたのでいくらかこの件に関する知識もある。
「わかったわ。でも、そうね……ニチョームの外だし勝手も違うでしょう。
アータ達、ヤモトと一緒に捜査を手伝ってくれないかしら?」
こうして、あなたたちはヤモトと共にエンガワ・ストリートへと向かった。
◆エンガワ・ストリート◆
エンガワ・ストリートは大通り側と裏通り側で治安が大きく異なる。大通り側は猥雑さはありながらも、比較的治安が良くファッション、音楽、現代アートギャラリー、クラブなどができ始めておりカルチャーに興味がある若者や退廃的な無軌道大学生などが集まっている。しかし裏通りに回れば、荒れた雑居ビルが立ち並び、そこを違法占拠したギャングやあやしげな集団がハッパやらケモ・ドラッグやらを売っているような場所だ。
「とりあえず、BARかレコード屋さんかな……?」
ヤモトはそう言っているがどうするべきか……
◆ジャマイカンBAR『R・E・A・L・B・A・D』
あなたたちはジャマイカンBAR『R・E・A・L・B・A・D』を訪れた。ここはラスタファリアンめいたハーフ・アフリカンや、ヒッピー、音楽好きの無軌道大学生、異常スパゲッティ崇拝カルト、異端オーガニック美容戦士などが多く集い、赤黒緑金のラスタ・カラー装飾がそこらにある。ハッパの煙がただようなか、あなたたちは聞き込みを開始した。
◆ビンテージレコード『アラビア』
ビンテージレコードといえば聞こえはいいが、結局はこじんまりとした中古レコード店である。『カナガワ』『カブラ・ノヴァ』をはじめとして『バトルコスギ』『モズ・シックス』。『故障』『ケジメド』『DJプロスペロー』のものまである! が、どれもやたら安い。コピー品可能性。
「いらっしゃい。あるよ。レコード」
夏だというのにニット帽とカーディガン重装備にマスクという胡散臭い店主があなたたちを出迎えた。
◆あしたば荘・駐車場◆
ボロアパートの駐車場……というよりは中途半端な空きスペースであり、開発を免れた場所という風なそこ。
「グワーッ!」
悲鳴!異常に痩せたニンジャが地面に倒れ、さらにその周囲に2人のニンジャ!地面には武器だったと思われる長い強化セラミック製爪や鎖付き分銅のような危険武器が破壊されちらばっている。
「ショーゴー=サン?」
陰から様子をうかがっていたヤモトはふいに特段警戒の様子なく物陰から出る。どうやら、知り合いがいるらしい。
「……ヤモト=サン?」
「あれ? ヤモトちゃん?」
向こうもヤモトを知っているらしく……
「ドーモ、スーサイドです」
「ドーモ、フィルギアです」
アイサツ!
「ど、ドーモ。テネイシャスです」
倒れていた異常痩身ニンジャもアイサツ。
「これはいったい?」
ヤモトがスーサイド、フィルギアに問う。
「あァ、最近この界隈で『ピュアオハギ』っていうクスリ、売ってるやつがいてさ。かなりヤバいやつだ。で、見過ごすのもアレなんでさぐってたワケ。地域コミュニティへの貢献ってやつかな。イヒヒヒ……」
「グワーッ!」
フィルギアなるニンジャが煙草を吹かすと、ふいにしゃがみこんでそれをテネイシャスなるニンジャの額に押し付けた
「で、こいつがその売人ってワケだ」
スーサイドもくだけたセラミック爪を拾い上げると、ぽいと草むらに投げ捨てる。
「で、君さあ。どこから来たの? 流通してる数とか質とか。そういうの考えると個人が裏庭でやれるシノギじゃないでしょ」
「アイエエエエ……」
フィルギアはテネイシャスに問いかける。
「答えたくないって」
フィルギアがニヤつきながらそういうと、ごきりとスーサイドが拳を鳴らした。
「ワ、ワカッタ! デッドフェニックス・ヤクザクランだ! デッドフェニックス・ヤクザクラン! そこに雇われた!」
「ニチョームにピュアオハギを流していたのも君?」
ヤモトは観念した風のテネイシャスに普段は見せぬ厳しい顔で問いかける
「そ、そうだ! ニチョーム。ニチョームが本来の目的なんだ。そう指示された! エンガワ・ストリートはヘヘ……そのさ、小遣い稼ぎだよ。どうせピュアオハギをやりゃ死ぬんだから、死んだらニチョームに運んどけばいい。あんな連中のことなんかだれもきにしない。大量にあるんだ。ピュアオハギがさ……だからちょっとぐらい……」
「どこに?」
とスーサイド。
「…………ツチノコ・ストリート。カナトモビル」
「イヤーッ!」
「グワーッ!?」
スーサイドがテネイシャスを殴りつけ、気絶させる。
「ハァーッ、処分しにいきますか。めんどくさいけど。ルイナー=サンとアナイアレイター=サン。呼んできて。燃やすにもビルの中でやるわけにいかないから。運び出すの面倒そうだし人多いほうがいいでしょ」
「ハイハイ……こいつは?」
「ほっときな。サンシタだし」
こうして、スーサイドはヤモトに軽くひらひらと手を振り、フィルギアと共にどこかへと消えた。
「……デッドフェニックス・ヤクザクラン……」
ヤモトはそうつぶやく。
「とりあえず、ザクロ=サンに報告しなきゃ。一度ニチョームにもどろっか」
◆ニチョーム◆
ニチョームに戻る。すると、ニチョーム内からヤクザリムジンが3台ほど走り出るのとすれ違い、その後、明らかに青白い顔をした観光客たちが狼狽えながら足早にニチョームから去っていく。騒がしい。まさか……
騒ぎの中心に近づく。ニチョーム自治会詰め所前。
「アイエエエエエ!!!」「ドクター呼べ!早く!バシダ=サン!」
「ザクロ=サン!!!どうして!!!」「アイエエエエエ!!!」「アイエエエエエ!!!!」「どけ!早く!」
……ニチョーム自治会前は惨劇だった。両腕を肩口からケジメされたザクロ。座り込み呆然とするキリシマ。数人の自警団員の生首。
「ザクロ=サン!?」
ヤモトは人込みをかき分けザクロに駆け寄った。当然だが意識はない。しかし、生きている。かろうじて。そしてその背には刃物で刻まれたあざ笑う双頭の不死鳥紋。
「俺を無事で返したのは、これを……これを俺の口から伝えさせる為だ……これを。きょうふを……きょうふを」
かろうじて呟くキリシマ。
「デッドフェニックス……やつらは、やつらは……ヨルジの……」
「デッドフェニックス。デッドフェニックス・ヤクザクランが、ヨルジがこれを」
ヤモトはそのつぶやきを聞き取ると……
「う、うわあああああーっ!!!!!!!」
……走り出した!デッドフェニックス・ヤクザクランに向けて!
◆デッドフェニックス・ヤクザクラン◆
――DOOOOOOOOOOOOOOOOOOM
威圧的ヤクザ正門粉砕!
「ナンオラー!?」「ワドルナッケングラー!!!」「ドタノテッパラー!?」「スッゾオラー!!!!」
当然、デッドフェニックス・ヤクザクランはニチョームからの報復を予想しており、既にヤクザクラン本殿につながる美しいバイオ松の茂る日本庭園には、無数のヤクザとニンジャの姿!
しかし、そこに投げ込まれたのは……ナマクビである!
「サヨナラ!」
スレッジハマー爆発四散!
実際、苦しい戦いであった。ヤモトと合流したあなたたちは待ち伏せしていた元闇プロレスラーのスレッジハマーとデッドフェニックス・ヤクザクラン構成員の激しい攻撃を受けたのだ。しかしながら、あなたたちはこれを退け……ヤモトと共にカチコミをかけたのである。
「ドーモ、ヤモト・コキです……許さない……おまえたち! 絶対に!」
先陣を切って切り込むヤモト。それに挨拶を返したのは……
「ドーモ、ジュクレンシャです」
「ドーモ、ヘンチマンです。退屈しなくて済むぜ、なあ」
ローニンめいた装束のニンジャと禁酒法時代めいたトレンチコートの巨躯のニンジャ。そして……
「サヨナラ!」
テネイシャス爆発四散!
「おっと、虐め過ぎちまったか。ま、こいつもオイタが過ぎたよなァ?」
バイオ松に括り付けられ拷問されていたとみられるテネイシャスが爆発。その傍らには悪びれもせずおどけるような態度のヘンチマン。
「次はこいつらを虐めて遊ぶとするか。すくなくとも女がいるのはいい。俺は女をいたぶるのが大好きなんだ」
◆ヤモト・コキ: ニチョームの守護者(種別:ニンジャ)
カラテ 6 体力 14
ニューロン 7 精神力 15
ワザマエ 10 脚力 5/N
ジツ 6 万札 10
攻撃/射撃/機先/電脳 7/10/7/7
回避/精密/側転/発動 11/11/10/13
◇装備や特記事項
ウバステ: 【精神力】+1、『近接攻撃ダイス+1』のカタナとみなす(反映済み)
ニンジャ存在感のオーラ(標準的)体力+2、精神力+1、回避ダイス+1、
緊急回避ダイス+4、脚部ダメージ-1
『●連射2』、『◉◉タツジン・イアイドー』、『◉◉グレーター級ソウルの力』、
『◉◉アーチ級ソウルの力』、『★◉オリガミ・ミサイル』、『★◉オリガミ・フェニックス』、
『☆カラテミサイルLV3』、『★ラピッド・カラテミサイル』、
『★グレーター・カラテミサイル』、『★サクラ・エンハンスメント』、
『★★カラテ・エンハンスメント』、『◉グレーター・ツジギリ』、
『◉ヒサツ・ワザ:ムーンシャドウ』、『☆◉ニンジャ存在感のオーラ』
『★サクラ・エンハンスメント』
通常のカラテバリアの効果に加えて、武器による近接攻撃の対象になった際、精神力を1消費することによって、その近接攻撃の難易度を+1する。
強化ヤモト。オリガミ・ミサイル、オリガミ・フェニックスなどは基本データのヤモトを参照のこと
・ヤクザ
基本NPCデータのレッサーヤクザを参照のこと
◆ヘンチマン (種別:ニンジャ)
カラテ 9 体力 16
ニューロン 8 精神力 7
ワザマエ 6 脚力 6/H
ジツ 1
攻撃/射撃/機先/電脳 11/6/9/10
回避/精密/側転/発動 10/6/6/14
◇装備や特記事項
トレンチコート装束(体力+1)、フェドーラ帽(体力+1)
テッコLV2+アーム射出ユニット+テッコ赤熱機構
(電磁ショック発生ユニットの属性を火炎属性にしたもの。基本的には同サイバネを参考)
生体LAN端子 ●即死耐性 ☆◉巨体化の秘儀LV1 ◉頑強なる肉体
☆巨体化の秘儀およびアーム射出ユニット、電磁ショック発生ユニットは以下を参照
◆ジュクレンシャ (種別:ニンジャ)
カラテ 8 体力 8
ニューロン 7 精神力 7
ワザマエ 12 脚力 6/N
ジツ 0
攻撃/射撃/機先/電脳 8/12/7/7
回避/精密/側転/発動 13/12/12/-
◇装備や特記事項
銘刀イキツモドリ
(連続攻撃上限:2のカタナとして扱う。
銘刀イキツモドリを使用した近接攻撃2発目は回避難易度+1)
伝統的ニンジャ装束
◉タツジン:イアイドー ◉疾駆 ◉ツジギリ ◉グレーター・ツジギリ
◉ヒサツ・ワザ:ムーンシャドウ
◉ゴケニン統率 ジュクレンシャがMAP上にいる間、ゴケニンは近接/射撃ダイス+3
◆ゴケニン (種別:モータル)
カラテ 3 体力 3
ニューロン 3 精神力 3
ワザマエ 3 脚力 2
攻撃/射撃/機先/電脳 3/3/3/3
◇装備や特記事項
カスタムチャカガン 長ドス(カタナ)
◆エンプレス (種別:ニンジャ)
カラテ 12 体力 15
ニューロン 10 精神力 12
ワザマエ 12 脚力 6/N
ジツ 0
攻撃/射撃/機先/電脳 17/14/10/10
回避/精密/側転/発動 13/14/12/-
◇装備や特記事項
ナンバン&カロウシ(基礎ダメージ2、近接攻撃ダイス+3のカタナ二刀流とみなす)
パーソナルメンポ 伝統的礼装 ニンジャブレーサー ニンジャレガース
◉戦闘系ソウルの力 ◉タツジン:二刀流 ◉ヒサツ・ワザ:マサシズ・パニッシュメント
◉ツジギリ ◉回転斬撃強化 ◉ニンジャソウルの闇×2 ●即死耐性×2 ●不如帰
『●不如帰』:このニンジャは不退転の決意を固めており、多対一の戦闘の中でも、
獅子奮迅の戦いぶりを見せる。 単独で2体以上のPCを相手に戦っている限り、このボスNPCは
1ターン中に2回の手番を得る。『一騎討ち』ルールと同様に、本来のイニシアチブ値で
1回目の手番が、イニシアチブ値の1/2で2回目の手番が回ってくるが、例外として、
直前の手番と同じ行動種別は選べず、同じターゲットも選べない。なお、ここでいう行動種別とは
「近接攻撃」「射撃」「ジツの使用」「その他の行動」である。
「同じジツ、同じスタイル、同じ轢殺攻撃は連続使用できない。
このとき、スタイル宣言なし、もスタイルの一種とみなす
(つまりスタイル宣言なしの近接攻撃を2回連続では行えない
タツジン:二刀流およびマサシズ・パニッシュメントは以下を参照
◆戦闘中イベント集◆
◆ターン2開始時
ドウン!
唐突に、全く唐突に、ヤクザクラン本殿の入り口を突き破り、無灯火のゴールデン・ヤクザリムジンがロケットスタート加速で出現!
あなた達(※既存のMAPを使用するならK~M列のすべての範囲にいる味方PCとする)は回避UH2を行う。失敗した場合2ダメージを受ける。回避ダイスは判定の後即座に回復する。
「ニチョームのコワッパども。その身に刻んだか? ヤクザの礼儀を」
声の主の後ろに運転ヤクザが素早く侍り、毛皮コートを脱がせた。 コートの下から現れるは鯉を鉤爪でとらえる双頭の鳳凰の刺繍が金銀の糸で施されたキモノ。鳳凰の目はらんらんと輝き、あなた達を獲物めいてにらみつける。
「ドーモ、エンプレスです」
NM向け戦闘指針・ロールプレイ情報
◆戦闘終了
すべての敵ニンジャが爆発四散する。庭には乗り捨てられたヤクザリムジンやヤクザ、ジュクレンシャ子飼いの部下であるゴケニンたちの死体が転がりまるでツキジだ。
「………………これ」
エンプレスの爆発四散後に、ヤモトは指輪を見つけた。『天下』。そのように読めるデザインが刻まれた金の指輪だ。それから。あなたたちは少しだけヤクザ事務所を調べる。するとやはり、UNIX内のやりとりや、書類からデッドフェニックス・ヤクザクランとラオモト・ヨルジのつながりが浮かび上がる。
「とりあえず、マッポが来る前にピュア・オハギも処分しよう……燃やす……のは住宅地だし……池にでも投げ込めば、ダメになるかな……」
◆ニチョーム・絵馴染◆
「……ザクロ=サンは大丈夫。そもそも簡単に死ぬようなタマじゃないでしょ、ザクロ=サンは」
ニチョームのサイバネ医であるバシダは既に手術を終えており、あなたたちを待っていた。ザクロはそのニンジャ耐久力で一命をとりとめ、今は絶対安静ながらも容体は既に安定しているという。
「……アタイ達がまもらなきゃね。ニチョームを」
ヤモトは、あなた達を見ながらそう言う。しかし……ザクロのいない絵馴染のカウンターはいつも以上に広く思えた。
◆ ストーミー・オーメン ◆
おわり
◆余暇・セッション終了処理◆
NMはPC全員にセッション報酬を手渡す。万札・余暇等は
キャンペーンのレギュレーションに沿って各自設定してほしい。
なお、実際にこのキャンペイグンが行われた際の報酬は、
万札15、名声+1、余暇2日、知識・交渉スキルを1つ無償で獲得であった
◆シナリオ後の状況
ニチョームにピュア・オハギと呼ばれる危険なドラッグがどこからか持ち込まれ死者が発生する案件が相次いだ。ニチョームニンジャたちはそれがエンガワ・ストリートから持ち込まれているのではないかと怪しみ、実際、ニチョームにピュア・オハギを持ち込んでいたのはテネイシャスなるニンジャであった。そしてサークル・シマナガシの協力により、デッドフェニックス・ヤクザクランの指示を受けて売りさばかれていたことが発覚する。
しかし、調査をPCに任せて会合に向かっていたザクロは……両腕をケジメされる重傷を負う。その会合相手こそがデッドフェニックス・ヤクザクランであり、ヨルジの配下としてニチョームを狙っていたのだ。
激昂したヤモトはデッドフェニックス・ヤクザクランにカチコミをかけ、PCたちと共にこれを粉砕した
◆死亡した原作ニンジャ◆
エンプレス、ジュクレンシャ、テネイシャス
◆トピック
・ザクロが負傷し、戦闘に参加できなくなった。
・ヤモトがデッドフェニックス・ヤクザクランとの戦いで成長しステータスが上がった