歩いて書いて、歩いて書いて
ぶらぶら、あてもなく街を歩く。
さいきんは毎日、ざっと1時間以上はそんなことをしている。
先日も書いたように8月で会社を退職することになり、すでに会社には行っていないので時間だけはある。時間があって、天気がいいと(先週までは良すぎたけど)、つい歩きたくなってくる。
ということで、歩く。
でもそうするのは天気のせいだけじゃなく。
怖いのだ。
じっとしていると、怖い。
誰に言われたでもなく自分で勝手に辞めると決めたのだけど、やっぱり怖い。
次のしごとはどうするか。
家族をやしなっていけるか。
辞めることはなかったのではないか。
などなど。
じっとしてるとそういう考えが次から次浮かんでくるので、そこから逃げるように外へ出てひたすら歩いている。
歩いてると、当たり前だがいろんな景色に出会う。
車の走る大通りよりは裏道が好きなので、どんどん細く狭い路地へ入っていく。
マンションが立ち並ぶ東京の一画に、こんな風景があるんだなと思う。
生活感丸出しの戸建て群、軒先の車庫でのガレッジセール、のら猫たち、自宅前でまったりとタバコをくゆらすお年寄り、じいちゃんばあちゃんがポツポツとベンチに座るこじんまりした公園……
そういう光景を眺めながら歩いていると、いつの間にか不安な感情は鳴りを潜めていて。
足も疲れたので喫茶店に入り、パソコンを開いて、書きかけの小説を更新したり、新しいしごとの種まきをしたり。
そしてまた歩き、また書いて、家路につく。
そんな日々を、ここのところ送っている。
明日もまた、喜ばしくない感情は襲ってくるに違いない。
そうしたらまた歩き、新しい風景と出会って、心機一転、また書きつづける。
それでいいのだ。
たぶん。
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