アートを見て話そう(VTSの話)
美術館って、なんで静かにアートを見なければいけないんだろう?
なんで人と話してはいけないんだろうって思いませんか?
「この絵、面白いね」とか「何を描いているんだろう?」とか「これマジ狂ってるー!!!」とか(笑)
私はめっちゃそういう話がしたい!!!
アートを見ると、様々な感情・感覚・感想が想起されるはずなのに、それを表出する場がなく、表出することがむしろ悪いことのような扱いを受けてしまう
なぜ???
なんだか変だなーっていつも思っていました。
そんな中で出会ったのがVTS(Visual Thinking Strategy)です。
ARDAという団体が主催している鑑賞型ファシリテーター講座を受講し、その魅力を知り、継続的に続けるために、千葉県佐倉市の美術館が実施している取り組みで「ミテハナソウ」という活動に参加しています
実際に自分がVTSに参加してみても、すごく面白い
こちらの絵とか一見して感じるところから、他の人の視点が加わり、インスピレーションが湧き、描かれた人の人物像や、〇〇と見せかけて実は◆◆みたいな別の意見・解釈が生まれてきます
話をすればするほど、最初の見方とは違う見え方になる
また例えば構図とか、光の当て方とかによっても、異なる解釈が生まれてくるし、自分が「絵画」を観るための視点(メタな見方?)が増えてきます
講義的に教えられるのではなく、体験的に学習するためか、1人で美術館に行った際に1人VTSを始めてしまう自分がいます(笑)
子どもの教育にも良いそうです
特に磨かれるのがロジカルシンキング的な力
絵を見て、何を感じたか、と同時に、
「どこからそう感じたのか?(理由説明)」という質問を重ねます
シンプルな質問に答えていく中で、
子どもは「意見」には「理由」が必要であることを学び
ちゃんと自分たちから「〇〇に見える、なぜなら・・・」という話し方に変わっていくそう
意見を言うときは理由も言いなさい、ではなく
自らの体験の中で学ぶことがとても大事だと思います
「伝わった」という感覚は、子どもであれ絶対に忘れないだろうから
「伝わるうれしさ」を感じれば、行動は持続していくだろうから
私たち大人も美術館に限らずとも、全然知らない人とでも自然に対話し、
語らう場所が欲しいなあと改めて思います
目的はなくてもよい
単純に場を楽しみたい
出会いとか人脈でなく、学び・自己研鑽でもなく、
単純に対話を楽しみ、自分のものの見方を知り、他者を知り、
お互いを掛け合わせていくことで生まれるもの、立ち上がるものを知る
VTS、今年はもっと実践的に取り組みたいです