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父の思い出

私の両親は離婚しており、父との思い出は10歳まで。

そもそも父は会社を経営していた為、結婚当初はそこそこ裕福だったのらしい。
しかし、生来の人の良さからか騙されて知人の保証人になってしまった事から、父の人生は坂道を転がるように転落してしまいました。

私は強く言いたい
社長令嬢だったんじゃね?私
何を騙されてんだっつーの

そんなわけで、私が物心ついた頃にはビンボー暮らしだったんですが、ビンボーながらも楽しい我が家!を目指せば良かったのに父は性懲りも無くまたもや騙されると言う……。

そんなこんなで、私の将来を案じた母から離婚を切り出し今に至るわけですが……。
夫婦間には色々あったんでしょうけど、私にとってはたった1人の父で有り思い出もたくさん。

父が私に残してくれた事と言えば、男性を見る目でしょうか。
良く理想の男性像で「優しい人が良い」なんてのが上位にくいこみますが、私は良く知っている。
優しいだけじゃダメなんだと。

優しくても良いけど、人を簡単に信用しない人が良い
優柔不断でなくて、ビシッと方針を決められる人が良い
どんな困難が襲って来ても、それでもコツコツ働く人が良い
簡単にハンコを押さない人が良い
お酒に逃げない人が良い
どんな苦境でも家族を守れる人が良い

人生を送る上で、大切な事は父が身をもって全部教えてくれたと言っても過言ではないくらい色々な事を学ばせてもらった。
父の人生は無駄では無かったと思う、失礼ながら父を反面教師にして選んだ伴侶は本当に父と正反対のタイプなのです。
父親として、娘が現在幸せに暮らしてる事で自分の人生は無駄では無かったんだと安心して欲しい。

お父さんの子に産まれて良かったと心から思っている。

父が可哀想なのでフォローをいれますが、父はとにかく優しい人で私は1度も叩かれたような事もないし、思い出の父はいつも笑顔。
お料理が好きで、主に麺類が得意で父の作るマルタイ棒ラーメンは絶品でした。
夜中に母に隠れてこっそり父と食べたマルタイ棒ラーメン。
美味しかったなぁー!
とにかく、私にはベタ甘で可愛がってくれた思い出しか無いのです。

麺類好きな父に、父の日は必ずマルタイ棒ラーメンをお仏壇にお供えしています。
思い出も一緒に添えて。

もう一度言うけど
お父さん、私は社長令嬢の人生も歩んでみたかったぜ?

そしてもう一度言うけど
お父さん大好き、お父さんの子供に産まれて幸せです!

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