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【合格】QC検定2級の勉強方法と、理論から見た現場

こんにちは。
先日QC検定2級を受検してきて、無事合格してたので、ぼくの勉強方法を覚書程度にまとめてみます。

点数は自己採点で84点でした。7割が合格ラインらしい。

まず、勉強期間ですが、2024年9月1日に向けて5月から勉強をし始めたので5ヶ月くらいですかね。

ネットで調べると、勉強時間は100時間~300時間と書いてあります。ぼくは1日1時間くらいの勉強を目標にしてたので、確保した時間は150時間程だと思います。

あと仕事のスキマ時間とか、やる気あったときのプラスアルファを考慮して200時間くらいかなーというところでした。

QC検定は統計的手法の勉強がよくハードルとしてあげられますが、ぼくの持つ統計の知識はほぼゼロでしたので、最初はかなり苦戦しました。

使用した参考書は結構多めで、以下のようなものです。参考書を躊躇無く買うのはQC検定に限らずぼくの好きな勉強方法です。飽き性なので(`・ω・´)

では具体的な勉強の進め方です。
まず参考書の問題や例題部分から解き始めます。当然解けませんが想像力を働かせて解いてみます。分からないところは説明を見て理解します。

これをとりあえず参考書1冊分繰り返します。やると分かりますが、意外と想像力で解ける問題もありまよ。

解けなくて当然なので心も痛みません。この時大切なのはちゃんと解答結果を残して、苦手なところを把握しておくことです。

1冊やり終えたら過去問集を解き始めます。当然ズタボロの結果で、(受かるんかこれ)とか思い始めますが、とりあえずあるだけ何年分も解きます

過去問集を1周したら、もう1周します。
2週目でも合格ラインに到達するのは難しかったですが、たまに合格率の良い年度の問題で合格ラインを超えたりします。

過去問やってると飽きてくるので、別の参考書に手を出したりします。数種類の参考書を使うメリットは、違う視点から理解できる可能性があるからです。

特に手法は、統計についての理解がしっかりしてないと、数字が変わったりするだけで解けなくなったりします。QC検定はそういういやらしい問題が多い気がします。

実践はある程度暗記でいけると思いますが、個人的には今回の試験は実践の方が難しかったです。
今後はどうなるのか分かりません。

統計的手法の基本的な理解を深めるために以下のYouTubeチャンネルがめちゃくちゃ役立ちました。
このチャンネルは神です。

ぼくの場合は実践の方はコンスタントに合格ラインを越えられるようになってきたものの、二項分布や検定と推定、実験計画法の因子が多いやつとかが終盤で強敵でした。

相関関係とか回帰分析は何故かよく解けてましたね。公式を覚えるために冷蔵庫にホワイトボード貼って書いてたりもしました。歯抜けにして穴埋め問題にしたり。

ただQC検定の過去問解いてて思ったのが、過去問やってても全然意味なさそうな問題(ひねった問題)が、手法に毎回出てる気がしました。今回も出てました。

実力で解いてみろみたいな。
そういうのが一番最初の1問目とかに来るんですよね。それで焦ってペースが乱れるとか、あると思います。

問題作ってる人の顔が見てみたい。

過去問は最新のやつも買って解きました。
最終的には全部の過去問で合格ラインクリアできた状態でした。

ですが本番は全然手応え無く、自己採点するまで落ちたかなーと思ってました。

良ければ参考にしてみてください。

ということでここからはQC検定が実際に品質管理に役立つのか?という話とリアルな現場の愚痴になります。

大手メーカーの下請け工場を営む立場としてひとつ、顧客からたまに求められる「不具合報告書」を例にしたいと思います。

つい最近タップ加工忘れがあり、客先まで行って修正したことがあったんですが、こういう小さな不良1回1回についてその度に原因究明とかする必要あるのかな、て思います。

不具合報告書はQC検定でいうところの連関図とか使って原因と対策を考えるものだと思いますが、こういうのってまとまった記録データがあって、それを統計的手法から仮説立ててみて問題があれば改善策を立てる、ていうのが品質管理の手法じゃないのかなと。

はい不良ー!はい対策ー!てなんか近視眼的で建設的じゃないし効果的でも無い気がするんですよね。

実際そんな毎回毎回短期間に根本的な改善てポンポン出来るわけないですからね普通に考えて笑
簡単じゃないから効果が見込まれるもので、時間をかけてやるべきことなわけですから。

BtoBの取引は信用の上に成り立ってるものだと思うので、例えば1年を通してどうだったか、とかで改善していく方が無駄なコストをかけずに済むと思います。

あとチェックリストとかのいわゆるQC7つ道具の良くないところは、使うだけでなんかやってる気になってしまうところだとも思います。

本当に大事で、けど面倒な日々のデータ収集というところをすっ飛ばして、なぜなぜ?だの原因究明だの水平展開だのってなんかおかしい気が。

けどぼくは別に下請けいじめをするなって言いたい訳ではなく、やるなら例えば年間○%以上不良があれば契約を見直す、みたいな感じでラインを作って、改善されなかったら転注とか契約解除して、ダメな会社が淘汰されていけば良いと思ってます。

多分その方が無駄な時間や労力、お金もかからなくて良い。

うちの会社は二次請けとかが多いですが、メーカーと直接取引してるところで、不具合報告書は書いてるけど、自分達でも意味あると思ってなくて、ただ負担増してるだけっていうのも聞きます。

意味の無い、価値も産まない不具合報告書作りに貴重な時間を割くより、泥臭くデータを集めるべきでは。

個人的なエピソードとして、過去、一定期間に不良が固まって出てしまった時に、お客さんが現場に来て直接あーしようこーしよう言ってきたり、特定のオペレーターさんをNG要請してきたこともありました。

その時の原因として考えられたのは、単純にタイトな納期で、製造現場よりむしろ管理側の問題だったことを説明するために、ぼくは過去1年間にその顧客へ納めた製品数と不良数や不良率を提示してみました。

つまり平時であればうちの品質管理体制に問題は無いはずという説明をしたのですが、これはある意味、品質管理の統計的な視点を持ててない人に、ばらつきを見える化してあげることで、説得するという形になったと思ってます。

若い人ほど杓子定規にシステム化させたがったりマニュアル一辺倒になりがちに見えます。年配の人ほど、理論が無くても経験則で補完されているからなのか、肝要なところとそうでないところを分けている気がします。
つまり本当に信用にかかわるところは重要視する。長期的に見てまずいところはアンテナを貼る。というような。

要するに、こういう視点や考え方を、経験を積まずともスキルとして身につけることが、QC検定の勉強をすることでできるんじゃないかなと思います。

ただ、実際の社会は理論よりもお気持ちで動いている面が多いので、せっかく勉強しても、周りに合わせて考えたり動いたりする方が社会人として優先されると思うので、そこは切り分けることになるんでしょうね。

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