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個別銘柄分析① テイツー

皆さん、こんにちは。
銘柄分析を共有して少しでも皆さんの投資戦略の一助になればと思います。
個別銘柄分析の第一弾は証券コード 7610 「テイツー」です。

サマリー

2023年末の目標株価は300円(2月3日時点は140円のため2倍超)
・トレカブームに乗りショッピングモールに大量出店
・ふるいち(オンライン含む)は設備投資が少なく利益率が高い

事業内容

首都圏・京阪神・山陽エリアで中古商材(書籍を中心に、家庭用ゲームソフト、トレーディングカード、CD・DVD、ホビー品等)の販売・買取店舗「古本市場」運営。その他、「ふるいち」・トレーディングカード専門店「トレカパーク」などの店舗運営(114店舗、2022年8月)。ネット販売ではサイト「フルイチオンライン」を提供。リユースBtoBサービス情報のトレーディングカード読取査定機「Tays(テイズ)」、IoTトレカ自販機「AIICO」の外部販売に注力。2014年子会社にて国際ブランド付きプリペイドカード事業を開始。

業績推移

2007年をピークに長期停滞を続けていましたが、2019年を底に回復中。直近のトレカブームにうまく乗り、営業利益率も向上中。
2022年度の月次売上は概ね前年を上回っており、10月3日、1月26日と2回業績を上方修正し、売上・営業利益ともに前年度比10%超の成長見込みです。月次情報を確認する限り、会社予想を上回って着地する可能性が高いと考えております。
また、2022年の第三四半期までに直営店を11店舗出店(うち、8店舗を第三四半期に出店)と出店攻勢を続けており、主に「イオンモール」に「ふるいち」の形態で出店しており、トレカ店舗の出店はショーケースをおいてトレカを陳列するため設備投資が少なくて済み、立地もモールの2階・3階等、あまりよくない立地でも客層・ターゲットが限定されるため、立地に左右されない特徴がありそうです。
会社計画では今後も「イオンモール」や「ららぽーと」などの大型モールに出店攻勢を続けていく予定です。


業績推移(第3四半期決算資料より)

月次売上(全店)(同社のIRニュース「かわら版」より作成)

財務状況

業績低迷期は自己資本比率がかなり低下しておりましたが、2017年年度以降の改革期を通じて負債の圧縮を行っており、自己資本比率は50%超まで改善しています。一般的な小売業の自己資本比率が30~40%であることから、財務は比較的に良好に見受けられます。近年は路面店ではなく、ショッピングモールや提携会社(買取王国)店舗内の出店等、固定資産等を取得せずに出店できていることも財務を軽くしている、と思われます。投資キャッシュフローは6億円のマイナス(成長資金を投下している状態)ですが、現金も16億円保有しているため、特段問題ないと思います。


財務諸表

市場規模

リサイクル通信の調査によると、2021年のリユース市場規模は、前年比11.7%増の2兆6988億円とのことですが、洋服・家電等も含まれた数値であり、テイツーは古本・トレカが主戦場になります。
東洋経済の記事によると、日本玩具協会が2022年6月に発表した統計によると、カードゲーム・トレーディングカードは前年比45%増の1782億円となり、2001年度に現行の方式で集計を始めてから過去最高を記録した
ゲーム市場は新品と中古が6:4程度と言われているが、トレカは希少性・個人のコレクション・嗜好性が強く反映されるため、1,000億円規模の潜在市場があると考えてます。
その中でトレカのこれまでのデータベースを保持して、BtoBも視野に入れているテイツーはトレカブームが続く限りは業績も拡大していくと思います。

目標株価

需給が悪い状況が続いてます。2023年2月2日付の日々公表信用残は買残が1,345万株と発行済株数の20%程度まで膨らんでおり、買残の売り圧力がたいぶため込まれてます。
そのため、株価は当面ヨコヨコを予想しますが、1月度の月次発表(おそらく2月6日週)、本決算時の来期の業績予想等で更なる業績拡大が見込まれれば、信用買残が整理されれば、株価は2023年末には300円を目指すのでは、と思います。
・「ふるいち」の年間15店舗の出店が売上に寄与
・既存店もトレカ市場の拡大で売上・利益を押し上げ
・BtoB市場の拡大(読取査定機「Tays(テイズ)」の売上貢献)
設備投資がそれほどかからないので売上が利益に直結し利益率が向上。
(上方修正をみても売上より利益の上昇が高い)

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