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国立駅舎再建に向けられた思い。

私は国立が好きだ。国立の町や文化が好きだ。

23年前国立の病院で生まれ、それからずっと国立という町で育ってきた。

国立音大の付属幼稚園に通っていた私は、赤い屋根の駅舎の前を毎日毎日通っていた。懐かしいなあ。駅中のキオスクでお菓子とか買ってもらったりして。北口のマーメイドでパンを買ってもらったりして。当時は切符で改札を通ってたな。

その駅舎は2006年にJR中央線の高架化工事によって取り壊されてしまった。
きっと取り壊された時にはいろんな人のさみしい思いが寄せられていたんだろうな。あの赤い三角屋根の下でたくさんの思い出が作られていたはず。

そんな思いの詰まった赤い三角屋根の駅舎を再び再建し、2020年4月4日にリニューアルオープンするらしい。
今ある国立駅は変わらずに、駅前に三角屋根の建物を建てたような感じ。

2006年解体を惜しむ声が集まり、建物を解体後保管して、再建することが決まったのだそう。素敵な話だよね。

建設中からずっと工事の様子を眺めてきたけど、小さいころに見ていた駅舎よりも一回り小さいサイズなのかな。少し小さく見える。自分が大きくなったからかもしれない。

でも確かにこんな形でこんな屋根をしていたな、ととても懐かしくなる。
前のものと全く同じに作ってほしかった人もいるかもしれないけれど、私はこうして再び懐かしい駅舎を再建してくれたことがすごく嬉しくて涙が出そうになる。

もしも2006年の解体で、解体を惜しむ声が集まらなかったら、その声にしっかり答えようというJRや国立市の動きがなかったら今回の再建は実現しなかったこと。国立駅を愛する人たちのおかげで実現したのだと感じている。

日々、国立駅の南口を通るたびに、完成が待ち遠しく思う。2006年より後に生まれた人にはわからない、すごく懐かしいものに巡り合えたような気持ち。おばあちゃんと、お父さんと手をつないで歩いたこの赤い屋根の駅舎。

今年のお花見は、この三角屋根が完成した状態で迎えられる。国立の人たちが待ちに待った再建。今年は例年以上に国立が盛り上がる年になるといいな。

国立の駅舎を再建を願ってくれたひと、再建をしてくれた方々に感謝します。ありがとう。すごく楽しみにしています。

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