「どうせ否定されるし…」という会議に、沈黙で対抗してみた
noteマガジン「パートナーシップを磨く」は、(職場や学校や家庭で)安心で安全に話し合える関係と環境を創り出したい人が、その土台となるパートナーシップについて探究できるフィールドです。研修やセッションで扱っているエッセンスを届けています。
連投123日目。今日も、昨日に引き続き、会議シリーズです。
提案したアイディアを「こんなの意味ない」「無理だろう」と社長に却下される。
こんなことが繰り返されたら、「どうせ意見を言っても否定されるし…」と感じるようになるでしょう。
そうなると、もういろんな反応が起きてきます。
・何かを提案する気分もなくなってしまう
・会議に参加すること自体がイヤになる
・意見を求められても言う気にもなれない
・賛成したわけでもない内容が決まると、会議の後で愚痴りたくなる
・決まったことにも従いたくない 等
こんなことが起きようものなら、もう、なんか社長と顔あわせるのもイヤになるし、会議の日は朝から憂鬱になったりしますよね。
そして、「どうせ否定されるし」と思っているから、会議に参加したって、うつむいて沈黙で対抗するようになる…。
この沈黙対抗作戦は、思いもよらない影響をもたらします。
・「あの時、否定されたことに不満を抱いている」というあなたの思いは、社長には伝わらない
・「何を考えているかわからない」と社長が思うようになる
・そのうち「何も考えていないんだろう」と社長が思うようになる
・消極的で、やる気のない社員だとあなたの評価が下がる
むむ! なんか気づいてほしいことが気づいてもらえていない。「あなたのそのワンマンぶりが、わたしたちのやる気を削いでいるんだよ!」とわかってほしいのに、なんでこっちがダメ社員みたいな話になるんだ? 「会議を無意味な場にしているのはあんただぞ!」と言いたいのに、なんでわからないんだ?
そりゃそうですね。だって、言ってないんだもの(笑)
沈黙対抗作戦は「これで察してくださいよ。わかるでしょ?」ということですよね。
だから、社長は察しているわけです。「黙っている=やる気がないってことだろ?」って。
もうね、テレパシーでコミュニケーションとってるんじゃないんだから、きちんとあなたの考えや気持ちを言葉にせずに「わかりなさいよ!」なんて、無理に決まってるでしょうに(笑)
安心で安全に発言できる会議の場を、本当につくりたいなら、まずは、自分にあることを持ち出すことから始めましょう。黙っていたって伝えたいことは何も伝わらないんだから。
「すみません。会議について思うことがあって、自分にあることを伝えさせてほしいのですが、話してもいいですか?」と断りを入れてから、自分にあることを率直に伝えてみたらいいんですよ。
(※こういう断りを入れられると、相手は聞く準備をできます。これって、パートナーシップを組む上ではかなり大事です。このことは、また別記事でじっくりと書こうかな)
あとは受け取りやすい言葉を選ぶだけです。
「社長は考えてこいとおっしゃいますが、頭ごなしに意味がないとか無理とか言われましたよね。そんな風に全否定されると、結局、社長の気分しだいで決まるんだなって思ってしまいます」
これ、社長からすると受け取りがたいんじゃないでしょうか? 怒らせてしまいそうな気がする人もいるでしょう。
伝えたいことは、こういうことだとしても、この言葉だと相手は受け取りにくい。
人って、受け取りにくいものを渡されると、受け取れないことにイラッとして怒りが湧いてきます。
あ…ここ、もしかして、皆さんが誤解しているところかも?
もしかすると、あなたが言ったことに対して、社長が怒りをあらわにしたとき、あなたが憎くて、あなたが嫌いで怒りを爆発しているって思っていません? いや、よほど普段から毛嫌いしているとかならあなたが嫌いで言っているのかもしれませんが、そうじゃない可能性があるって、知っておいてくださいね。
例えば「頭ごなし」「全否定」という表現を使われると、そうしているつもりじゃない社長からしたら、不本意なことを言われた体験になりますね。誤解をされ、本意が伝わっていないということが判明して、「え〜!そういうことじゃないのに、そんな風に思われているなんてショック!」があって、イラッとして怒りがわいてくるのであって、あなたに腹が立っているのではなく、不本意な伝わり方をしている事実に腹が立っているんですよ。
だから、そういうリアクションを引き出さないためにも、受け取りやすい言葉を選ぶことは意識しましょう。
「それが・・・ムズカシイ」と思ったあなた!(笑)
まずは書いてみて、どの言葉がひっかかりそうかを想像してみて書き直すという練習から始めて見ましょう。重ねていくと、ライブで話している最中にも言葉を選べるようになりますからね。
とにかく、練習♪ 練習♪