「わたし、何してるんやろ…」と仕事の意味を見失っている同僚に、あなたができること
連投137日目。ちょっと、今日は毛色が違う感じです。
飲食店にせよ、百貨店にせよ、病院や介護施設にせよ、スポーツジムにせよ、多くのスタッフが仕事の役割を分担しながら働いています。
ホテルで言えば、ベルボーイ、フロント、コンシェルジュ、客室係、厨房、事務スタッフ、ゼネラルマネジャー等がそれぞれの立場で、任されている仕事をしっかりと担って、お客様はホテルの快適なサービスを受けています。
ところが、それぞれの仕事を作業レベルでとらえると、代わり映えのない単調な仕事に感じることもあるでしょう。お客様と接する立場にある人にとっては、単調さは感じにくいかもしれませんが、客室清掃や厨房などの場合は、ややもするとルーチンワークのように感じてしまう可能性があります。
そういう時に、人はふと不安になったりします。
「このまま、この仕事(作業)を続けていくのかな」
「なんのために仕事をしているんだろう」
「わたしが本当にしたいことってなんだろう」
Googleの「プロジェクトアリストテレス」で明らかになった効果的なチームの条件でも、「自分の担っている仕事に意味を感じていること」「チームの成果がどんなインパクトをもたらすかを理解していること」が挙げられています。
ところが、上記の状態は、自分の仕事の意味や価値を見失っている状態ですから、個人のパフォーマンスはもとより、チームとしても良い状態とは言えません。
自分がチームの中のどの部分を担い、どんな価値を生んでいるか?
これを自分一人で再確認するのが難しくなることがあるんです。
わたしが最も効果的だなと思う方法は、やっぱり同僚とのコミュニケーションです。
コミュニケーションといっても、ただ会話するということではなく、次のようなイメージ。
・同僚の仕事が、全体の中でどんな風に役立っているのかを探究する
・自分の仕事が、全体の中でどんな風に役立っていると思うかを同僚に尋ねる 等
これを同僚と一緒にすることができればいいなと思います。
自分のことより、他人のことの方が見やすかったりするので、同僚の仕事の意味や価値を探ってみると、あれこれ出てくるでしょう。
例えば、ベルボーイが客室係がどんな風に役立っているかを考えてみたとしましょう。
・部屋がきれいであることで、お客さんが部屋にはいった瞬間から満足感に満たされる
・宿泊している間、ずっと心地よく過ごすことができる
・行き届いた清潔感に、ホテルのホスピタリティを感じて、ファンになってもらえる
・周りの人にもホテルのよさを口コミでつたえてくれる
・お客さんから「ありがとう」というメッセージをもらうと客室係としては嬉しくなる
・満足や感謝の気持ちに満たされたお客様は、チェックアウトの際のフロント係とのコミュニケーションにも愛が感じられる
・フロント係も気持ちよくお客様を送り出せる。同様に、ベルボーイも。
・フロント係やベルボーイのお見送りで、気持ちのよい一日をお客様がスタートすることができる 等
こんな風に、「お客さんが快適にお部屋で過ごせる」だけじゃなく、連鎖する影響を見いだすことができるでしょう。
しかし、客室係にとっては、「部屋のゴミを集め、掃除をし、シーツを交換し、隅々まで整える」の繰り返しで、「部屋がきれいになった」が作業完了の形に過ぎませんから、ややもすると「わたし、何してるんやろ…」と思ってもおかしくないですよね。
「わたし、最近ちょっと仕事に疲れちゃってさ。わたしの仕事って、なんか意味あるんかなと思って」
そんなひと言から始まってもいいでしょう。
同僚と、お互いの仕事がどんな風に役立っているかを会話してみることです。(同じ職種よりも違う職種の人とやるほうがベターです)
そうすることで、相手への敬意や感謝も湧いてくるでしょうし、自分自身でも「いいことやってるな、わたし」と承認できる機会になるでしょう。
あ、あなたが疲れたときだけに限りませんよ。
誰かが疲れていそうだなと感じた時も、ぜひ、自分たちの仕事の意味や価値を感じながら仕事ができる状態を整えるべく、会話してみてくださいね。
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