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占いが楽しすぎて大変

前回の記事がデザイン本の感想だったのに…。
実は現在、ものすごく占いにハマっています。
小さい頃、「おまじない」は大好きだったけど、「占い」というものはどうも分からないものでした。星座占いがまず最初だったと思うけど、自分の星座(射手座)の特徴は「大らか、旅好き、神秘的なものが好き、飽きっぽい」などで大変自分の性格と合致するところが多くて、信用はしてるんだけど、じゃあ周りはどうかな?というと当たってるのかよく分からない。同級生に誕生日が同じ子がいて、全然性格も家庭環境も違くて、仲良くなれなかったり、逆にすごく仲良くなる子がこぞって魚座で、魚座と射手座は相性が良くない、と大体どの占い本にも書いてあり、そこがまた解せない。自分の性格は当たってるけど、毎日の占いが当たってる!と思えたことはほとんどないし、はたしてこれをどう生活に使っていけばいいわけ?と長年疑問に思いつつも、本屋で射手座の今年の運勢の本が出れば読むし、雑誌の占いコーナーもチェックするくらいには親しんでました。

ハマったきっかけは徐々になのですが、まずは本屋さんで働いてた時代に石井ゆかりさんがバカ売れしてて、読んでみたらその詩的な表現に感心したこと。ケータイサイトに登録して色々占ってドキドキしてみたり、本買って読んでみたりはするけど、結果をずっと覚えていられないし、ハマりすぎないように距離をとっている感じで数年。そして2年前くらいにコミティアでたまたま出会った占星術のしくみを漫画でざっくり説明した同人誌に出会ったのが第二波。これまで星占いの仕組みについては太陽の位置ぐらいしか知らなかったので、そこに何個もの天体が絡んでそれぞれの要素が星座の場所や星同士の角度で仲良しだとかぶつかり合うだとかの関係になっていく、というのが、慣れ親しんだ二次創作の世界とリンクしてしまってとても面白く感じられて、勉強を初めてみました。

やってみたら、ものすごく複雑。
しかしこんがらかったものを解きほぐすように理解することは割と好きな方なので、(むしろ興味があることが複雑な方が興奮するタイプ)少しずつ理解を深めていって、間にインターバルを挟みつつ、2年半経って、ようやく占星術の概要を理解した、という段階まできました。

しかしそこまでやってきて、いざ、自分を、周囲の人を占ってみよう!と思っても生年月日と時間が分かる人がめちゃ少ない。そもそも自分も両親がうっかり生年時間の書かれた紙を失くしたとかで、母子手帳に時間の記述がない…。4時ごろだったという記憶で、自分の性格と照らし合わせながらなんとか出生時間を決定してリーディング(導き出した占星術用の図【ホロスコープ】を読み解くこと)をやってみるも、迷いまくる。
解釈をするためのキーワードが無限にありすぎてどれを選べばいいのか、分からない、という現象です。
たとえば太陽には「社会的な自分、目標、価値観、行動パターン、男性、理想の父親」などなど、その他色々あるわけです。このキーワードの使い分けのコツ、みたいなことができない。さらに10個の天体と12個の部屋(自分の生年日時から導き出した天空を12区分したもの)と12の星座それぞれにこのキーワードがたくさんある状態で、それを角度や関係なんかを組み合わせて読むわけだから、仕組みは解っても使えないというか。最後に必要なのは詩的な感覚、と思ったんですね。石井ゆかり先生みたいな。
でもそんな才能ないしな〜。と沢山のホロスコープみては、「ああ〜、なんか、わかる〜、この人っぽい〜」と思うだけで全く言葉にできないというジレンマを抱えることになってしまいました。占えない。

そこで、色々調べてたら「ホラリー占星術」という言葉が良く出てくることに気づく。なんぞや、と調べてみたらなんと!「占いをしよう!と決めた日時のホロスコープを使って運勢を見る占星術」という。
「え〜!」と思いました。
だってあんなに頑張って分刻みでホロスコープ何度も出して確認していたのに、それすら全部無視して・・。そんなの偶然でしかないじゃないか!と。でも昔はそんなに詳しく生まれた時間を知らない人も今以上に沢山いたので、占星術やるときは基本そんな感じでやってた、ということで、歴史がある、むしろこっちのがメジャーな占いだった、と知り、そのとき閃きました。

「占いってそうゆうものだったのか」

占いとは、魔法のような、変えられない運命のようなものがあってそれを理解しようとしているものだ、と思っていたのですが、間違ってたことに気づいたのでした。

「占う」というのは、人間が集団生活をしていく上で出てくる普遍的な摩擦や状況、大事にするべきこと、なんかを集めて説明して、今自分が抱えている問題に照らし合わせてインスピレーションを与えて解決策を出すきっかけをくれる、なんかそうゆう「本」みたいなものなんじゃないか。という、まっとうな答えが見えてきたのです。つまり、自分がいままでやってきた(そしてライトな占い好きの人もやってると思う)占いとの付き合い方がやっぱり基本なんだ、ということでした。自己啓発の一種なわけなのか。そして宗教のようなものなのだな。

そこまで見えたら、いままであんまり興味のなかったタロット占いだとか易とかもアリなわけなんだな。というか占星術でだいぶ知識が入っているのでタロットの解説がスッと入ってきて、むしろインスピレーションをもらう、という点で言うとホロスコープみているよりもずっと読みやすい。特にタロットは「書籍」のようなモノとしての存在感と、あとは質問者が自分で選んだカード、という部分に説得力があって自分にはしっくりきます。

というわけで何周か回ってたどり着いた占いの楽しさは「絵のインスピレーションってすごいな」というところに現在落ち着いています。

そして!
買ったばかりのmamanmiyuki先生の手書きの、手作りのタロットカードと解説本がほんとに素晴らしくて、嬉しくてルンルンしています。
歴史あるものと、オルタナティブなものが大好きなので自分にはぴったりのタロットだな〜としみじみ眺めています。かわいいし、繊細な表情がイメージを増幅させてくれて、良いです。
タロットではないですが、ウチにある唯一のトランプ「川上澄生の四季のたのしみとらむぷ」も絵柄が大好きなのでタロットを購入するまでこちらを小アルカナに見立てて占いにつかってみてました。数字の札には八朔や鴨や靴などなどが、その数描いてあったりするのですが、描いてあるものも読み取ると、また楽しい。靴が4足描いてあるカードをみて「いらない靴がたくさんあるのをあなたは手放せずにいませんか?」というメッセージが出てきて(そう読めて)確かに捨てあぐねています・・となったりしました。(ちなみにこのカードはハート【カップ】の8で、”これまで積み上げてきたものを手ばなして去る、十分にやり遂げたが故に手放しあぐねているものがないか検討する”というような意味だそうです)
どちらも、自分に相性が良い、というのが良く分かり、楽しいです。
問いに対する答えが、どれも自分の中にあるような事ばかりで、何でも相談できる友達ができたような心強さとともに、すっかり心が癒されています。

ハマってるといっても、「信じてるようで信じてない」というような部分は未だにあって、逆にその部分は無くしたら私の場合は現実世界に戻ってこれなくなるかもしれないので注意が必要かなと思っています・・。

以上、占いについての熱い思いをしたためてみました。
これからも研究していこうと思います。良い趣味をみつけた。


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