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新冠ダムの裏話②
ダム堤体の工事が始まりました。
新冠林道には所狭しと重機や木材を運搬するトレーラーやダンプが行き交い、通過する度に物凄い砂煙が舞う。そのため時折散水車で林道に水を撒き、砂煙を抑えていました。
新冠ダムは
ロックフィルダム
のため、大量の岩石が必要になります。
その岩石を得るため、ダム堤体予定地の数百メートル下流にある
山をダイナマイトで破砕
していました。
新冠川を塞き止める大きなダム。それには大量に岩石が必要なので
一山丸々吹き飛ばした
そうです。信じられません(笑)。
新冠ダム堤体から下流の景色を眺めたことがある方ならお気づきかもしれませんが、山肌が露出している部分、あそこに大きな山があったのです。
ダム建設当時、堤体の下に奥新冠ダム方面へと続く林道に出る工事用トンネルがありました。
このトンネル現在は
ワインの熟成庫
として利用させているようですね。
Tさんはその工事用トンネルを通り、奥新冠ダムへ通っていました。その時は通行の許可は必要なく、工事関係者が親切に道を開けてくれたとか?
そして
1974年新冠ダムが完成
いよいよ北海道初のルアー、フライ専用のフィッシングフィールドの幕開けです。
ダム管理所の横には遊漁料を徴収する管理人が常駐し、訪れる釣り人が遊漁料を支払うとルールの説明へ。そのルールにはこんな決まり事もありました。
『竿は一人3本まで』
しかし、人間とはルールが守れないもので、一本はルアーロッド、もう一本はフライロッド、そしてもう一本は餌釣り用のロッド、、、。そんな欲張りな釣り人もいたようです。
ダムが出来た当初はロウソクのような細長いイワナがよく釣れたとのことです。
肝心のサクラマス(ヤマベ)は、、、定着せず数年後、漁業権が放棄され追加放流が終わると姿を消してしまいました。
実はこの新冠ダム。過去には有志により
サクラマス(ヤマベ)
ニジマス
ヒメマス
※画像ありませんでした(汗)
ブラウントラウト
が放流されました。そして鱒の餌のために誰かが放流したと思われるウグイ。
※昔、新冠ダムにはウグイがいませんでした
しかし、定着したのはダムが出来る前から生存していたイワナ。そしてニジマス、ウグイのみでした。
定着出来なかった理由は、新冠ダム特有の過酷な環境的要因などがあったそうです。
このダムの放流魚については後日記事にしたいと思っております。
ちなみにここで放流されたヒメマス。
何とダム3つを超えて降海し
紅鮭として日高沖で捕獲されたことがあるそうです。
鮭、鱒の生態系や進化は人間の予想の範疇を超えるもののようで、、、。
新冠ダムの裏話③へと続く
次回は少し話題を変え、奥新冠ダムに関するお話をさせていただきます。
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