ロシアンブルーと星降る夜〜Juliet〜
こんにちは。Alfred Vo.のSHIGEです!😄
今日は俺が17歳のときに体験した、不思議な夜の話をしようと思います!
あれは確か。夏休みの前くらいかな。
その日は進路相談があった。
俺は卒業したら音楽の道に進みたいって本気で思っててね。
けど、両親は大学への進学を望んでるんだろうな、って。
で、担任の先生に悩みを聞いてもらってさ。
先生は俺の想いを本当に理解をしてくれてて、
じっくり話を聞いてくれた。
先生は「ご両親には真っ正直に自分の気持ちを伝えなさい」って。
…でもどう話を切り出したらいいんだろう。
絶対反対されるよな。
そしたら家に帰るのがなんとなくイヤになって。
バンド仲間と別れたあと、俺は再び高校前行きのバスに乗った。
実は、学校の近くにお気に入りの場所があるんだ。
山の手の住宅街にある、ベンチと藤棚だけの小さな公園なんだけど。
高台にあるから遠くの市街地まで見渡せて、ひとりになりたいときは必ずここに来る。
公園についたときにはすっかり日も暮れてて、
眼下には見事な夜景が広がっていた。
でもなにより驚いたのは。
息を呑むくらいたくさんの星が、まるで宝石を散りばめたように輝いていたんだ。
今まで見たこともないくらいのね。
…ほどけて バラバラになったビーズ
綺麗だね って 夜空にプレゼント
星空に見惚れたまま、俺はエルレの「Funny Bunny」を思わず口ずさんでいた。
その時だった。
「歌、上手いね」って声がしたのは。
ん?って振り向いた俺はすっげー仰天した!
だってセントバーナードくらいのグレーの猫がベンチに座ってたから。
「すまない。驚かすつもりはなかったんだが」
ひえ〜バカでかいうえに喋ってるよこの猫!
「あ、あのっ💦
俺もう帰るんで!お邪魔してすみませんでし…」と、パニクりながらジリジリとあとずさりした。
「あ〜待ちたまえ。
別に取って食いやしない。
ただちょっとキミと話がしたくてね。」
俺と?一体なんの話だ…
「まあ立ったままではなんだから。
お掛けなさい」
俺はおずおずと猫の横に座った。
「…すごい星空だね。」
猫はそう呟いて夜空を見上げている。
「あの。話って…何ですか。ってゆうか、
おじさんは猫ですよね!?」
「おじさん?
ハハハ!私はロシアンブルーという種の猫だよ。
いささか大きくなりすぎたがね。
まあ、ロシアンさんとでも呼んでもらおうか。」
そして、ロシアンさんはエメラルドグリーンの目でじっと俺を見据えて言った。
「キミには本気で叶えたい夢があるようだね。」
ロシアンさんの話はこうだった。
道のりは険しいかもしれない。
だが音楽への道を諦めないでほしいこと。
俺の声が心の琴線を震わすこと。
両親にはまっすぐに正直に、自分の想いを話すこと。
絶対にキミの気持ちを尊重してくれるから。
「キミたちの楽曲で元気になったり、
とても勇気づけられる人達がたくさんいるんだ。」
「ほんとに!? すっごく嬉しいよ!
でもさあ。それって…
ずーっとずーっと先のことなんでしょ?」
「いや。そんなに遠い未来ではないよ。」
ロシアンさんは目を細めて微笑んだ。
(ような感じ?笑)
そうなんだ。
それは割と近い将来、なのかな…
「ああ、すっかり遅くなってしまった。
時間を取らせて悪かったね。」
げっ!なんと時計の針は11時!!
「うわー!ヤッベー!俺帰ります!」
「待ちなさい。私が何とかするから。
目を瞑って。」
そう言ったロシアンさんは、俺の額に左手をペタっと当てた。
あちっ!
おでこめっちゃ熱いんですけど!?
「もう目を開けていいよ。
時間は戻しておいた。」
あ、ほんとだ…腕時計は6時半になってる。
あれ?ロシアンさんの姿がどこにもない!
突如、一陣の風がザザーッと木々を揺らし、煌めく夜空にロシアンさんの声が響き渡った。
「キミ自身の人生なんだ!自分の好きなように、
思いっきり楽しんでくれたまえ!」
そして2021年8月。
俺は今、Alfred Vo. のSHIGEとして大切な仲間である
Gr.カズキ、Drs.ポン酢、Ba.まっちゃんとともに、
みんなに音楽を届けている…🤗
以上!
これが17歳の俺が体験した、不思議な夏の夜の物語です😸
聞いてくれて本当にありがとう!!