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【感想】恋愛弱者な幼馴染少女と恋愛強者な彼女

ブランド : Waffle
発売日 : 2024-10-25
原画 : 柾見ちえ
シナリオ : 間崎俊介


⚠️ここからネタバレあり⚠️






◾️ネタバレ感想

ガチ重で濃密な恋愛物語
罪悪感を伴う性の快楽は精神的にエロい

★はじめに

いきなりですが問います。
『恋愛弱者な幼馴染少女と恋愛強者な彼女』という題名とメインビジュアルに一体どんなイメージを抱くでしょうか。
恐らくは”負け組の幼馴染ヒロイン”と”勝ち組の彼女ヒロイン”が火花を散らし、主人公を取り合う『ハーレムラブコメ』を思い浮かべることでしょう。
そういったハーレム抜きゲーは数多存在しますし、期待を寄せるユーザーも多いはずですから。
実際自分もそうでしたし。

だからこそ、シナリオライターを知った時は心躍りましました。
本作のシナリオライターは間崎俊介さん。
『初めての彼女』と『妹と彼女』でユーザーの精神と心をメッタ刺しのズタズタに切り裂いた、あの間崎俊介氏なんですよ。
あまりにも解像度の高い心情表現と圧倒的に生々しい心の葛藤を描いたゆえ、吐きそうになるほどメンタルを削られた激烈しんどい経験が蘇ってきます。

まじでメンタルヤバかったなーって。

そうであるなら、本作が羊の皮を被った狼であるとすぐに察しました。
絶対に標準的な作品で終わるはずがないって。
よし。居住まいを正そうか、と。

さて、今回はWaffle最新作『恋愛弱者な幼馴染少女と恋愛強者な彼女』の感想記事でございます。
テーマ性がある作品ですが、今回の感想ではほぼ触れておりません。
それよりも心抉られる覚悟をして臨んだ結果がどうだったのかを、拙い文章にて記させていただきました。
それではどうぞお付き合いくださいませ。



★作品の印象だったり、思ったこと色々と

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本作の物語は言ってしまえば、抜きゲーにありきたりな”ひねくれた恋愛物語”です。
でも間崎氏の文章で描かれたことで、抜きゲーのありきたりは”心を侵す濃密な恋愛物語”となっていました。
実際にプレイすればすぐに理解できますが、心の機微の解像度が高いからこそ、主人公の罪悪感に潰されそうな葛藤や、ヒロインの苦しくも切ない感情がつまびらかに表現されています。

もう読んでいて辛いんです。
心の葛藤が伝わり過ぎて。


でもそれは目を背けたい、逃げ出したいというものとは違いまして。
文章が鋭いからこそ読み進める味わいは極上で、紡がれた言葉の表現に美しさすら感じてしまう。
いかに心を切り裂かれようとも、精神を削られようとも、彼らの物語から目が離せなくなる。
猛毒とも言える文章の虜になってしまうんですよ。

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この猛毒のような文章と共に並びたつのが柾見ちえさんの超絶美麗なビジュアル。
『奴隷姫騎士と奴隷侍女とのスローライフ』をプレイした時と同じく、柾見ちえさんの原画の素晴らしさはやはり感動ものでした。
顔がめちゃくちゃ良くって、ムチっとした身体はやわらかそうで、スラっと伸びる四肢は芸術的。
塗りもWaffleクオリテティで、ビジュアルチームのこだわり表現は本作でも健在。
購入動機は間崎俊介さんの文章を読みたいというライター買いでしたが、もし違うライターさんだったとしても、確実にビジュアル買いしていたと思います。

期待していたえっちシーンに関しては、Waffle作品としてはやや大人しい印象です。
文章は激情に駆られた緊張感がありますが、CGはエロいっていうより、美しいって感情が先に来るようで、ドロドロした黒い感情はほどほど。
精神的にはエロいんですけどね。

期待していたアニメーションは滑らかながらも、動きが単調だったのは少し残念でした。
Waffleといえばエロス方面に真価を発揮すると勝手に思っているので、もっと卑猥なシーンを見たかったです。
恐らく抜きゲーとしてプレイしていた人には、やや物足りないものだったかもしれませんね。
これはあくまで個人の意見ということで。

余談。
ツリー状の場面選択機能は神の所業。
ゆずソフトくらいでしか見たことが無いので、今後もぜひ採用してほしいと強く願います。
マジでありがたい。




★共通シーン

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共通ルートは物語がプレイヤーに牙を剝くまでの、長い長い助走のような印象でした。
不岐と星良が惹かれあうまでの馴れ初めや、愛の抱えた乙女心もエピソード内で自然と語られ、それぞれの関係性や置かれている現状の把握もスムーズ。
やがて大学生らしい少し背伸びした恋人同士の幸せが描かれる中に、幼馴染の少女の恋心が二人の関係を侵食し、じわじわと甘い毒に侵されていくような緊張感がありました。

心の機微が鋭い文章で言語化されるので物語の解像度が圧倒的に高く、そして生々しく、彼らの吐息にすら心の葛藤が見て取れるようになっていきます。
そのおかげもあり、これから起こるであろう波乱に胸をときめかせておりました。
そして、ターニングポイントを迎えます。

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きたー!選択肢のエグさにガッツポーズ!!

このタイミングしかないと思える場面ですし、演出も素晴らしい。愛を押し倒すか否かで『幼馴染』との関係性は一変します。
それは同時に『彼女』への責任を負う選択でもあるわけです。どちらの選択肢を選んだとしても、二人のどちらも確実に傷つけ、その罪悪感に潰される未来が確定しました。
プレイヤー側も突き付けられた運命の分かれ道に頭を抱えながら、心の中でどうすべきか自問自答します。
でも自分の場合は、心に素直になれば驚くほど簡単に答えは出ました。

よし、愛を押し倒そう。
だってエロいシーン早く見たいもん。

心は正直なものです。
画面の中の二人は情欲と道徳感への葛藤で頭がどうにかなりそうなのに、プレイヤーは何とのんきなものか。
愛を押し倒せば星良はどうなる?
分かってますよ、悲しませるって。
でも、それこそ望むところじゃないですか。(外道)
『彼女』という大切な人がいるからこそ、ドロドロの情欲の沼に堕ちていく背徳は甘美なもので、もうあの頃には戻れないという罪悪感と苦しみを主人公と一緒に味わいたいんです。
というわけで次の項目では愛ルートについて。




★愛ルート

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期待していた恋愛のエグさを味わえる物語でした。
愛ルートはリアリティの中に、現実にありえそうなフィクションが織り交ぜられ、物語として非常に面白かったです。

親友のまひろの情事をきっかけとして、好きな男を性的に誘惑する姿は極上のエロスでもあり、同時に愛が悪女に堕ちていく姿は見ていて痛々しい。
性の快楽を知ってしまった若者が、猿のようにまぐわうのは若さゆえであり、それを否定するつもりはありません。
ただ、彼らの淫らでだらしのない情事は相手への思いやりが一切ない。
恋をしているという感情のみで、結局は自分の心にしか向き合えず、やがて不幸の沼に堕ちていく未来にしか見えませんでした。

愛は身体を差し出して恋を手に入れようとするのではなく、勇気をもって諦めきれない恋心を告白し、もう一度正しくフラれてしまうのが幸せだったのでしょう。
これは星良ルートの帰結を見れば明らか。
想いを伝えることですべてが報われるとは限らないとはしても、それは恋愛における「ほろ苦い思い出」となり、愛にとっては「かけがえのない青春の記憶」になる可能性すらあったんだと思います。
とは言え、悪女の片鱗を見せた愛は後戻り出来ません。
だからこそ、性的に誘惑された劣情に駆られ、愛を押し倒す選択をした不岐の罪は重い。
愛のことを心から大切に想うのならば、拒絶する事こそ優しさだったはずです。
(選んだのはプレイヤーのお前じゃないか!というブーメラン)

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コイツが罪の元凶。
不岐の犯した二股の罪は、本来ならば糾弾されて然るべき。
星良という『彼女』がいながら、『幼馴染』の愛のことが本当は好きだったというのは、あまりにも身勝手で赦されるべきものではありません。
しかも、愛の名前を漏らしながら泣いて星良の胸を借りるなんて、みっともないにも程がある。
軽蔑されても言い訳など出来るはずもないでしょう。

ただ悔しいのは、彼のことをそのまま断罪しようとは思えなかったこと。
性欲に負けたのではなく、正しくは愛への恋心に気づけなかった自分の心に負けたのです。
もがき苦しみ、どうすれば良いのか分らないという罪悪感に潰されそうな心の葛藤。
愛のことが好きだったという感情こそ、すべての始まりなんですよ。
それが文章からよく伝わってくるんですよね。

大学2年生で恋愛経験が乏しい彼が、状況に流されていく若さゆえの過ちは実にリアリティがあり、擁護出来なくとも心情は察することが出来ます。
道理に反しているという認めがたい状況は、彼の人生経験では受けとめきれないのは仕方がないことなのかもしれません。
本来は真面目であった彼が、真面目がゆえに正しく罪の意識に潰されていく姿も、愛と同様に痛々しいものでした。
頭では理解出来ていても感情が抗ってしまうのが、人を好きになるという心の在りかたなのでしょう。

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物語の終盤で、好きだったハニカミ顔で笑う思い出の愛を失った不岐が、だんだんと星良に心が傾いていく心情は皮肉すぎて、どういった感情で受け止めたらよいか迷いました。
だってプレイヤーの自分ですら、悪女になってしまった愛に虚しさを覚えてしまうんですから。

この虚しさには、多分同情と憐れみが含まれていたんだと思います。上から目線で恐縮ですが、こんな醜い状況が正しい恋愛であるはずがない。
幸せになれるはずがないんです。
結局は好きな相手よりも、自分自身のことしか考えられていないですから。
綺麗な青春を手放してなお、自分の間違いを認められず、恋の価値をも失ってしまう。
ただ、虚しい快楽に縋るしか進む道はない。
その道がどこに続いているか、愛はきっと理解しているんだと思います。
でも、進むしかない。信じるしかない。

ベットの上で淫ら堕ちながら、愛が見せる望郷のようなモノローグが辛いんですよね。
”恋”することに”愛”は必要ないと否定し、昔の自分すら塗りつぶしてしまうのはあまりにも虚しい。
星良が恐れた愛の純粋さは欠片も無く、もう引き返せないところまで来てしまった絶望感はメンタルにクる‥‥。

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この顛末を見れば、聖良がいかに正しい恋愛をしていたかよく分かります。
彼氏の裏切り行為を黙認し、「また私のところへ帰ってくる」と言い切れる星良の心情は、もはや恋ではありません。
”恋”を超えた”愛”以外の何物でもないでしょう。
正直な事を言えば、本当にそれでいいの?と心配になりましたが、星良からしたら余計なお世話なんでしょうね。

このルートの先にあるのは、星良が正しい姿で愛する人の隣に寄り添う未来でしょう。
不岐の罪を赦し、相手を思いやる優しさや包み込むような愛情をもって、やがて幸せに導いてくれるはずです。不岐は一生をかけて星良を幸せにするしかありませんよね。
じゃないと赦しません!

さて、このルートが描いた愛と星良の差は何だったのでしょうか。恋愛強度の差という考えでは説明がつきませんよね。
経験の差でもない。
当たり前の話ですけど、勇気を出して告白し、恋する気持ちを伝える”タイミング”でしかないんだと思います。どんなに想いを寄せていても、恋には勇気を出す正しいタイミングがあるのでしょう。
よく聞く話ですし、実際そうだと思いますし。

星良のような『彼女』が現われてしまった時点で、既に告白のタイミングは逸したと言えます。
物語が始まった時点で勝ち目など無かったというわけです。悪女になるのは最も愚かな行為で、幸せを踏み躙る自虐でしかありません。
結局は負けヒロインの惨めな姿しか残らない帰結。
ただ、やるせない。それだけです。

だからこそ、自分が求めていた精神的負荷のかかる物語の帰結に満足感を覚えてしまいました。
歪んだ考えであることは自覚してますが、やはりこれが見たかったと。
このどうしようもない状況を、精神を削りながら見届けることこそ、間崎氏の文章の醍醐味だったと感じてしまう脳のバグり方。
やるせなさは極上の味わいだったと結論付けます。


★星良ルート

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まさか実質ハッピーエンドで終わるとは思っていませんでした。将来への希望に溢れ、人間としての成長をしっかり感じ取ることが出来る予想外の帰結。
切なくもやるせない帰結を望んでいたものの、これはこれでアリだなと非常に満足いくものでもありました。
理由は星良の圧倒的なヒロインとしての魅力。
これに関しては疑いようもないでしょう。

彼女の美しさは顔の良さや芸術的なスタイルの良さだけではなく、内面の美しさに真を見ました。
女性としての自分を磨くというのは決して外見だけではなく、内面を磨くことでもあります。
(これに関しては男女関係なくですね)

垣間見える可愛いらしさもヤバい。
クールビューティに隠された可愛らしい一面などお約束ですが、そうだとしても星良の見せる可愛らしさは、星良だからこそ特別なものに思えてしまいます。
もう、破壊力が半端ない。
「……お馬鹿」の言葉は世界を滅ぼす威力さえありました。

あと、部屋に籠ってセックス三昧とか、リアル大学生っぽくて良いですね。
しかも週の半分は性欲に溺れ、その殆どが星良からってのがいちいちエロい。
言葉で伝えるのではなく、ぴとって寄り添ってくるのがエッチしたい合図とかさ、もうなんなん。
爆発しろよまじ。

あれは卑怯だ。好きになってまうやろ。

とにかく星良は美しかった。
時折見せる恥じらいが可愛いかった。
そして精神的にエロかった。

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あまりにもイイ女すぎるって。

星良ルートでは愛の誘惑を拒絶した不岐が、罪悪感に潰されていく姿が生々しく印象的でした。
でも最も印象的だったのは、不岐に本気で恋する星良の乙女の姿ですよね。
「好きだから」という感情が本気の恋だからこそ、完璧な女性像を崩し、惨めに身体で繋ぎとめようとしてしまう。
きっと星良だって不安に押しつぶされそうになっていたはずなんです。
それでも自分の弱さを認め、心を律している人間は尊敬できますし、心の美しさに疑いはありません。
恋愛強度でなく”人間強度”というものがあるならば、星良のような人を指すのでしょうね。
だから星良と正しく結ばれた物語の帰結は納得できるものでした。

愛は不岐に拒絶され苦しい思いをしましたが、これも本気の恋だった証明であり、どうか立ち直って欲しいと応援する気持ちになりました。
悪女ではない愛は、恋する等身大の乙女だったってわけです。
ちょっと恋する想いが強すぎて拗らせてしまっただけで、ありふれた普通の失恋なんですよね。
だから不岐の態度には同情しつつも、本心では呆れてしまいました。
自分のフった女性を心配するなど、なんて烏滸がましい。
いったい何様だと。
愛は正しく失恋して、後は時間に任せるしか心の傷は癒えないはずなのに、すぐに干渉したがるのは正直しんどい。
愛のことを心配するなんてただの免罪符で、結局は自分大事だからどっちつかずで二人を傷付ける。
しかも、それを3回も自分の彼女の前でさらけ出すなんて、ダサすぎるなと。

彼の葛藤を理解しているつもりですが、感情は理屈でなくとも恥を知るべきでしょう。
ただ自分が救われたいだけにしか思えません。
現実の恋愛相談では一番やってはいけない悩みの吐露だと思います。せめて心の中にしまって、自分一人で悩んでいなさいと。
でもこれがリアルな若さですし、心情を理解出来てしまうからやっぱり嫌いになれない。
だから悔しくて仕方がない‥‥。
アイッテムズカシイナー。

物語の終盤、葛藤に押し潰されそうになりながらも、しっかり答えを出したところは拍手したい思いです。
星良のためにも、愛のためにも、早く気づいてあげて欲しかったけど、まあ及第点でしょう。
不岐の愛を大切に想う気持ちは本気だったからこそ。
義務的ではなく自分の気持ちを信じ、星良の力を借りて、愛への恋心を終わらせたのは物語として唯一の希望でした。
全然カッコ良くはないけど。

その後の二人の喧嘩はご褒美へのフラグでしたね。
喧嘩した後、めちゃくちゃセックスしたってやつ。
やはり肌を重ねるのは、お互いの愛を確認するの会話なんでしょうね。
獣のように愛し合って朝チュンしてろよ、リア充ども。

振り返れば、最初の選択肢で先に愛を押し倒して良かったと、自分のエロい気持ちに少なからず誇りを持つことが出来て嬉しかったです。
うん、何言ってんだろ自分。

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このルートで語られたエピソードで面白いなと思ったのは、セックスは躰の繋がりだけでなく心の繋がりであり、チューニングが必要という話。
これは『恋愛経験』の話ですね。
相手をよく見て察し、愛の言葉を交わすとは、決して自らの快楽ではなく、愛する人への思いやりがあります。
してあげたい、してもらいたいは言葉として伝えるべきで、やがては行為自体が快楽になるわけではなく、精神的な繋がりとなりこそ快楽となるわけです。
だからチューニングでお互いの理解を深め合うことが大切だと語られていました。
これは恐らくセックスの最中だけでなく、常日頃からお互いの心を察し、必要であれば対話をし、理解を深めていくということも含まれるのでしょう。
これが愛情であり、思いやりであり、優しさでもある。

広い視野では日常生活もセックスの前準備であり、愛し合う者同士のセックスが愛を確かめ合う行為だからこそ、幸せな時間であり、精神的な快楽が伴う理由になるんだとよく分かりました。
ならば、メグがバーで語ったヤリチンが下手くその理由も至極納得出来るものです。
間崎氏が伝える恋愛観とセックスの理解に深い感銘を覚えるとともに、経験者が語る「愛し合う行為」の指南のように思えて、自分の若輩具合に心底凹みました。
まさかの角度で強烈なボディーブローを打ち込まれた気分です。
今までの自分自身を振り返えれば、せいぜい独りよがりのオナニーでしかなかったんだと恥ずかしくなり、深く反省するしかありません。
これはまじでしんどい。
プレイを終えた時、瞑想しようと心に誓いました。


■最後にまとめ

予測していた通りのエグい作品でした。
でも、過去作と比べるとかなりライトであったように思います。しんどい場面もあったけど、精神ゴリゴリ削られるエグさはイージーな感じです。
しんどいはしんどいんですけどね。
これって何でだろうって思ったら、主人公の心情はしっかり描かれていたものの、ヒロインの心情はまだまだ図り切れないところがあったからでしょう。
恐らくヒロイン視点のルートがあれば、もっと濃厚な恋愛物語になっていたんじゃないかなって勝手に思ったりしてます。
コンパクトで濃密な恋愛物語を楽しめた満足感はありましたが、好きなライターさんだからこそ、時間をかけてでも濃厚でドロドロした感情に溺れたかったというのが本心です。
過去作を引き合いに出すのは失礼な話しなのかもしれませんが、どうかご容赦を。
次回はフルプライスでのトラウマ級の物語を期待しております。

それでは最後に謝辞を。
期待通りの生々しい作品を届けて下さったWaffleの皆様、作品に関られたすべての方に感謝を。
また、この感想にお付き合いくださったあなたにも最大限の感謝を。
ありがとうございました。

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