【学習の助言4】スペイン語学習における辞書との付き合い方
スペイン語学習初心者さんへ
今回は辞書についてお話します。
どんな外国語学習においても、辞書は欠かせないものです。
それは脱初心者を目指すならば、一冊は手元に置きたい。
ネット辞書や電子辞書ではなく、紙のものを推奨します。
・辞書とは何か
・辞書一冊を消耗するまで使い込む
・学習が進むと、厚い辞書がほしくなる
これらについて説明します。
◆ ◇ ◆ ◇
辞書があるのは、ありがたいことです。
おかげで、先人たちが培ってきた蓄積を自由に利用できます。
何万語も選び、例文付きで掲載するのは一大事業です。
題材集め、編集には多大な時間と労力をようしているはず。
そういうことに思いをはせてもいいのでは、と私は思います。
仮に辞書がなかったとしたら、学習は困難だったことでしょう。
現地で人々の会話を聞くより他に、学ぶ手段がないのだから。
遠く離れた国で、その言語を学ぶことなどできるはずもなく。
まして個人が語彙を全て網羅することなど、到底できません。
いわんや文法書や例文集など、作ることはできなかったはず。
現代は、西日辞典を数千から5千円くらいで入手できます。
高いだろうか?内容の割には安いと感じます。
高いと感じるならば、スペイン語への熱意はその程度です。
他にやりたいことがあるなら、関心ごとに投資するほうがいい。
真に覚えたいと思うならば、そのくらいの出費は当然です。
◆ ◇ ◆ ◇
私は、一冊の辞書をボロボロになるまで使い込んでいます。
脱初心者を目指すには、そのくらい使い込まないとダメです。
読解練習を始めると、使う機会が加速度的に増えました。
分からない単語を都度調べることを何年も繰り返しました。
3つくらいに割れ、ページが散逸し、ついに読めなくなりました。
その摩耗と引き換えに、語彙力の蓄積ができました。
辞書は室内の飾り物などではなく、うまくなるための道具です。
きれいなままの状態を保つ必要などありません。
汚れや破損を、もったいないと思ってはなりません。
手を使って調べる、その一手間が大事なのです。
辞書は掃除道具と似ている点があります。
使ってなんぼ、汚れてなんぼ、という点です。
掃除道具が汚れるほど、部屋はきれいになります。
辞書が汚れるほど、学習は進んでいきます。
きれいなままであるならば、何ら成果を得ていないということ。
◆ ◇ ◆ ◇
学習が進むと、自然と厚い辞書を求めるようになります。
最初は読みやすく、情報量の少ないものでも十分です。
しかしある時点で、物足りなさを覚えるようになります。
知りたい情報が載っていなくて、困る場面が増えるからです。
端折って書いてあるものではなく、丁寧な記述がほしくなります。
特に読解練習をしていると、情報量が不足します。
すでに知っている単語なのに、訳せないことも。
キーワードになっているものが分からないと、訳せません。
辞書の記載事項を隅々まで読み、用例を探します。
しっくりきそうな用例をあてはめ、文意を推測します。
その過程が、スペイン語の基礎力を作ってくれるのです。
初心者の学習には、紙の辞書が適しています。
電子辞書の場合、成句や例文の収録数が少なすぎます。
ちょっと利用するのには便利である点は否定しませんが。
ネット辞書は、収録数も用例も多いですが、学習には向きません。
派生語や関連語彙などを調べることができないからです。
学習が進んでからは、強力な味方になってくれるのは確かですが。
また最新用語を調べるのにも役立ちます。
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辞書について思うことをお話しました。
ご自身に合ったものに出会えるといいですね。
まずは西日辞典があれば十分です。
用例、例文、イラストが豊富なものをおすすめします。
なお私の学習法が絶対だとは言いません。
役に立つ部分だけを取り入れてください。