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【学習の助言5】スペイン語と日本語の間にある壁に気付く
スペイン語学習初心者さんへ
スペイン語は難しいと感じていませんか?
時間をかけた割に、上達しないと感じていませんか?
ちょっと手を休めて、その理由について考えてみましょう。
西日間には見えない壁が存在し、理解の妨げになっています。
しかも一つではなくて、そこかしこに点在しています。
その存在に気付かずに通過しようとして、突然ぶつかることも。
壁はなくせませんが、気付いて避けることはできます。
では、その壁とはいったい何なのか?
発音や文字など、分かりやすいものとは限りません。
その一つが、西日における視点の違いです。
具体例を挙げないと、モヤモヤしたままですね。
雪によるフライトの欠航を例に考えてみます。
◆ ◇ ◆ ◇
この文章を訳してみてください。
La nieve obligo' a cancelar el vuelo entre Madrid y Narita.
マドリード-成田のフライトが欠航になった旨伝えています。
まだ学習が進んでいない方は、辞書を引きながらでもいいです。
話の内容はすぐに分かると思いますが、訳しにくいです。
まず、このスペイン語を直訳します。
雪が、マドリッド-成田のフライトのキャンセルを余儀なくした
文意は分かるのですが、なんだかぎこちないですね。
なじみやすい日本語に直してみます。
雪により、成田-サンフランシスコのフライトが欠航になった
このほうが自然な感じがします。
現象の捉え方に、西日の違いがあることに気付きましたか?
後者の訳には主語がないですが、他にも違いがあります。
この点についてもう一歩踏み込んで考えてみます。
◆ ◇ ◆ ◇
スペイン語と日本語では、視点を置き方が異なります。
前者は空の上から、後者は地上からものごとを捉えます。
これがモヤモヤの正体です。
スペイン語は、雪が欠航を余儀なくした、と表現しています。
新聞記事では、このような見出しをよく見かけます。
いわば、神の視点で空から眺めるかのような発想です。
日本語は、雪により欠航になった、のほうが自然です。
スペイン語と反対に、地べた(人の目線)から眺めます。
空から眺めるような見方は、日本人には違和感ありです。
どこか他人事のようにも感じられるからです。
時には、無責任というか、突き放したようにも感じます。
いい悪いは別にして、発想の違いが存在します。
この違いのことを、私は『壁』と表現しました。
なおこれは壁の一例であって、他にも存在します。
******
西日間に存在する思考の違い、壁についてお話しました。
ふだんはなりを潜めていて、存在に気付きません。
スペイン語を日本語に訳そうとする時、突如現れます。
なぜうまくいかず、その理由も分からないままです。
うまくいかない状態が続くと、挫折の原因にもなりえます。
壁の存在に気付くことができれば、簡単に乗り越えられます。
私はその壁を見つけることに、楽しさを覚えています。
彼らの思考に、一歩近づけるような気がするからです。
お読みいただきありがとうございます。