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【レビュー】La Liga 24-25 #4 FCバルセロナ VS バジャドリード

こんにちは!08-09シーズン、ペップ率いるバルサのサッカーに惹かれて以降、バルサを愛してやまないShunと申します。今シーズンからバルサに関する様々な情報を発信していきたいと思いますので、よろしくお願いします。

第5回はラリーガ 24-25シーズン 第4節 FCバルセロナ対バジャドリードのマッチレビューです。最後までご覧頂けたら幸いです。

■マッチプレビュー(両チームの状況)

まずはホームのバルサ。前節、難所バジェカスで行われた難敵ラージョと一戦を、逆転勝利で終え、開幕3連勝でラリーガ 単独首位に立つことに成功。その一方で新戦力として台頭し始めた17歳マルク・ベルナルが左膝前十字靭帯断裂および左膝半月板損傷の大怪我を負い、今シーズンの復帰が絶望という状況でクレにとっては悲しい出来事が起きました。そして、前節は怪我で離脱していたエリックガルシアが招集メンバー入りを果たし、復帰したという状況です。
一方、アウェイチームのバジャドリード。ペッソラーノ監督の下、プリメーラ昇格のシーズンは、開幕3試合を終え1勝1分1敗、11位という現状。開幕節でエスパニョールに勝利、第2節ではマドリーに敗北、前節はレガネスとスコアレスドローでした。今夏の移籍市場では完全移籍、ローン移籍合わせて入れ替わりが激しく、移籍情報サイト"transfer markt"によると、合計14人の加入と17人の退団があった模様。バルサに関係することで言えば、かつてバルサに所属していたモンチュも退団したうちの一人で、ギリシャのアリス・サロニキへ移籍しました。一方で新戦力としてラウ―ルモロやヴィクトルなどを獲得。

■ラインナップ

(左側がバルサ、右側がバジャドリード)

両チームのスタメンはこちら。
まずはホームのバルサ。システムは1-4-2-3-1。ピボーテには負傷で離脱したベルナルに代わりカサドが入ったほか、左SBはジェラールマルティンを下げ、バルデがスタメン復帰。そして、新加入のダニオルモは移籍後初スタメン。ラマシアで育ったオルモにとっては凱旋試合になります。
一方のバジャドリード。1-4-1-4-1のシステムで、こちらも前節から3名のスタメン変更となりました。CBではボヨモに代わりコメルトをスタメン起用。前線ではアマスに代わりイヴァンサンチェス、シージャに代わりマルコスアンドレが入ります。

■前半振り返り

前半。バルサはラフィーニャを初期配置で左SHに置きますが、流動的にオルモと入れ替わったり、右サイドまで来てラミンのサポートをしながら攻撃を伺います。
序盤からバルサはバジャドリードを圧倒します。前半4分。ペドリとオルモが魅せます。イニゴ→ペドリ→イニゴ→ペドリ→オルモ→ペドリと完璧な連携で相手の前線と中盤のプレスをいとも簡単に搔い潜り、ラミンへパス。ラミンのクロスをレヴァンドフスキが折り返し、最後はオルモがシュートを打ちますが、これは惜しくもポストに阻まれます。

(前半4分イニゴ、ペドリ、オルモで崩したシーン:白線→ボールの動き、黄線→選手の動き)

これはオルモとペドリの「動きのイメージの共有」が際立ったシーンでした。オルモは”ペドリに使ってほしいスペース”を空けながら、別のスペースに侵入しペドリからのパスを受け、そのまま自分が”ペドリに使ってほしいスペース”へフリック。そして、ペドリがそのフリックを受け、ラミンにパスを送ったというシーンです。このオルモのプレーにすぐ反応できるペドリも流石としか言いようがないです。今後このコンビは大きな注目ポイントです。このプレーの一つ前の、イニゴにリターンパスをしながらバックステップを踏んでイニゴのパスを再び相手の間で受けたペドリのプレーにも度肝を抜かれました。
話は逸れますが、画像で言及したシーンは15-16シーズン ベルナベウで行われたクラシコ(4-0○)でイニエスタとネイマールで崩して最後にイニエスタが決めたシーンと同じ原理・現象です。
その中で迎えた前半20分、試合が動きます。ラフィーニャのDFライン背後へのランニングを見逃さなかったクバルシがピンポイントのミドルパス。ボールを受けたラフィーニャが相手に寄せられながらも左足アウトサイドで流し込み、バルサが先制します。

(前半20分ラフィーニャのゴールシーン イメージ:白線→ボールの動き、黄線→選手の動き)

その直後の前半40分にはラミンのミドルパスにレヴァンドフスキが抜け出し見事なコントロールからゴール。レヴァンドフスキは4試合4ゴールと好調ぶりを見せます。このゴールは先制点と同じような流れで、ラフィーニャが落ちて来たタイミングでレヴァンドフスキがDFラインの背後へランニングで抜け出したという形でした。
さらに、前半47分、ラフィーニャのコーナーキックからのこぼれ球をクンデがゴール右上に蹴り込み3-0。バルサがバジャドリードを突き放します。このまま3-0で前半は終了。

■後半振り返り

後半。両チームともにハーフタイムでの交代はなく、前半と同じメンバーで後半を迎えます。
前半で3ゴールを決められたバジャドリードは、後半開始から前線からのプレスを強めますが、バルサは落ち着いたボール回しでプレスをいなしていきます。3点差が付いたバルサはターンオーバーという形で、後半16分にペドリ、クバルシ、カサドを下げてフェルミン、セルジドミンゲス、エリックガルシアを投入。
ただ、バルサの勢いは止まらずゴールショーは続きます。
後半18分、イニゴ→セルジドミンゲス→ラミン→オルモ→レヴァンドフスキと横パスと縦パスの組み分わせで相手を崩し、最後は混戦の中ラフィーニャが押し込み4ゴール目。

(4点目につながるシーン:白線→ボールの動き、黄線→選手の動き、青線→ドリブル)

このゴールシーンは、ラミンのドリブルによってバジャドリードのDFラインが下がることをオルモが見越して、DFラインの前のスペースに最初から入り過ぎず、ラミンからのパスのタイミングでスペースに入ってボールを受けたことが一番のキーファクターでした。なので、DFラインからのプレスを受けることなく、横から来たマリオマルティンから少しプレスを受けただけで、オルモは余裕を持ってレヴァンドフスキにピンポイントのスルーパスを送ることができました。
後半27分にはコーナーキックのこぼれ球を拾ったラミンが50mのドリブルでボールを運ぶと、DFラインの背後に抜けたラフィーニャへスルーパス。ラフィーニャはGKとの1対1を制してハットトリック達成。 ラミンはこれで開幕4試合で1ゴール4アシストの成績。
そして、この試合で2度ポストに嫌われ、「今日はオルモの日ではないかもしれない」とまで実況に言われたオルモにも待望の瞬間が訪れます。
後半37分、ラフィーニャからのパスをペナルティーアーク前で受け、細かいタッチで相手の間をすり抜け、ペナルティーエリアに侵入すると、最後は落ち着いてコントロールショット。 2戦連発、そして凱旋試合でのゴールを決め、お決まりの”ダニ・タイム”のゴールパフォーマンス。(NBAチーム、バックスに所属するデイミアンリラ―ドの”デイム・タイム”と呼ばれるパフォーマンスをモデルにしたもの)
その直後、後半40分には、左サイドに抜け出したラフィーニャのクロスにフェランが合わせ7ゴール目。
最後はバジャドリードの荒削りなプレーで、怪我人が出ないか少し心配でしたが試合はこのまま7-0で試合終了。
圧巻のゴールショー、衝撃のスコアで開幕4連勝を飾ります。ちなみにバルサが開幕4連勝を飾るのは、18-19シーズン以来となります。

また、バルサがラリーガで最後に7-0というスコアで勝利したのは13-14シーズン、カンプノウで行われたオサスナとの一戦で、その時はメッシのハットトリックとペドロ、イニエスタ、テージョ、マスチェラーノのゴールでした。

■個人的MVP

個人的MVPはハットトリックと1アシストを達成したラフィーニャです。ちなみにラリーガ公式MVPも、もちろんラフィーニャでした。得意の裏抜けから2ゴールとレヴァンドフスキのお膳立てから1ゴール。そして、フェランのゴールをアシスト。今日のラフィーニャは、攻撃時は中に絞ってボール回しに絡み、守備時はネガティブトランジションのファーストプレッシャーとして、幾度となく献身性を発揮していました。
ラフィーニャは昨シーズンのCLパリ戦で敗れたあたりから、覚醒したというか、本当に変わったなと。前までは、どこか必要以上に気張って空回りしているような印象を受けていましたが、今は立ち振る舞いから自信が満ち溢れててリラックスしてプレーできていることが、見ている側にも伝わっています。その自信がラフィーニャの献身性やチームを引っ張る姿勢に繋がっているのではないでしょうか。

■次節ジローナ戦に向けて

さて次節は、アウェイでジローナとの一戦、カタルーニャダービーとなります。インターナショナルマッチウィークを挟むので、ラリーガは2週間の中断となります。キックオフ時間はまだ確定していませんが、ラリーガ第5節は9月14日(土)~9月16日(金)に開催されます。バルサにとってジローナは昨シーズン、ホーム&アウェイの2試合ともに2-4で負けた相手です。手強い相手ですが、ここで勝てば17-18シーズン以来の開幕5連勝となるので、ぜひとも勝ちたいところです。
その前に、インターナショナルマッチウィークがあり、各国の代表に選ばれたバルサの選手たちの頑張りを応援しつつも、怪我人なしで戻ってくることを一番に祈っています。(インターナショナルマッチウィーク後にはCLも開幕するので尚更です。)
そして、9月3日にラポルタ会長がソシオ向けに会見を開き、クラブの現状を話すそうです。クレからの不信感が強まる中で何を語るのか非常に興味深いところではあります。

今回はここまで。
また次回!

最後までご覧いただき、ありがとうございました。


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