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【レビュー】La Liga 24-25 #5 ジローナFC VS FCバルセロナ
こんにちは!08-09シーズン、ペップ率いるバルサのサッカーに惹かれて以降、バルサを愛してやまないShunと申します。今シーズンからバルサに関する様々な情報を発信していきたいと思いますので、よろしくお願いします。
第6回はラリーガ 24-25シーズン 第5節 ジローナFC 対 FCバルセロナ(カタルーニャダービー)のマッチレビューです。
カタルーニャダービーということで本編に入る前に。
試合4日前の9月11日はDiada(カタルーニャの日)というカタルーニャにとって、とても重要な日でした。
少し説明すると、バルセロナとジローナのあったカタルーニャ君主国は18世紀、スペイン継承戦争でスペイン帝国との戦に敗北。1714年9月11日カタルーニャの都・バルセロナが陥落し、自治権が喪失しました。過去の屈辱を忘れないために陥落日=9月11日が祝日となったのです。毎年9月11日、カタルーニャではスペイン継承戦争の戦死者への追悼と、独立を訴えるための大きなデモが行われるなどとても重要な日となっています。
そんな重要な日の直後にカタルーニャダービーが開催されることは両チームにとって大きな意味を持つと思います。
今回も最後までご覧頂けたら幸いです。
■マッチプレビュー(両チームの状況)
まずはホームのジローナ。開幕4試合 2勝1分1敗で6位にいるという状況です。ミチェル監督が4シーズン目を指揮します。前節はラモン・サンチェス・ピスファンでセビージャ相手に2-0での勝利し、3連勝を狙います。今シーズンの移籍市場ではエースだったドフビク、サヴィーニョを放出する形となりましたが、アベルルイス、ブライアンヒル、ダンジュマ、ファンデべーグといった戦力を補強。そして昨シーズンバルサに移籍したロメウがローンで復帰しました。それと、昨シーズン3位と躍進したことが評価され、バロンドールの年間最優秀チームの候補5チームに選出されています。
続いてアウェイのバルサ。開幕4連勝のバルサは8月のラリーガの月間賞を独占しました。月間最優秀選手賞にラフィーニャ、月間最優秀若手選手賞にラミン、月間最優秀監督賞にフリックが選出されました。9月の代表ウィークの試合前にフェルミンが負傷して怪我人を出してしまう中で2017-2018シーズン以来の開幕5連勝を狙いに行きます。ラマシア産で次世代のスター候補の16歳・ギジェ・フェルナンデスが招集メンバー入りを果たしました。
クレにとって嬉しいニュースが。2023年11月スペイン代表での試合で右膝前十字靭帯断裂および半月板損傷という大怪我を負ったガビが10ヶ月ぶりにグループトレーニングに復帰しました。復帰は早ければ10月になる見込みです。
そして、この試合は今シーズン初めて2ndユニフォーム(黒を基調として文字は赤)で挑みます。
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■ラインナップ
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両チームのスタメンはこちら。
まずはホームのジローナ。システムは1-4-2-3-1で前節のセビージャ戦と同じメンバーで挑みます。バルサからローンでの復帰を果たしたロメウは、ベンチ、招集メンバーにも入っておらず、おそらく契約条項で出場が不可になっているかと思います。
一方アウェイのバルサ。システムは1-4-2-3-1で、こちらも前節と同じメンバーとなっております。Mundo Deportivoで書かれていた「カサドに代わりエリックガルシアを起用、オルモを休ませてフェランを起用する可能性がある」という予想とは異なり、上記のラインナップとなりました。
主審にはアレハンドロムニス、VARにはバレンティンピサロが入ります。
■前半振り返り
バルサは序盤から攻勢を強めます。テンポの良いボール回しで時間によってはボール支配率が75%を超えていました。
そしてバルサがこの試合を支配する上でキーポイントとなったのが”即時奪回”でした。攻撃から守備への切り替え=トランジションが素晴らしく、ボールを奪われた後は即時奪回で、ことごとく相手の攻撃の芽を積んでいました。
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この試合でもラフィーニャの初期配置は左SHでしたが、①流動的に中に入りトップ下としてプレーしていたこと、②ボール保持時にクバルシとイニゴがハイラインを形成していたこと、③クンデ、バルデの両SBが積極的に攻撃参加することで相手攻撃陣を強制的に守備に追いやっていたこと、この3つのポイントが必然的にピッチ内に密集状態を生み、バルサが即時奪回を成功させる上で大きな起因となっていました。
その中で迎えた前半30分。試合が動きます。ジローナのGKガッサニーガからのビルドアップで、ダビドロペスがボールを受けた時にラミンが外へのパスコースを切る形で猛烈なプレスをかけると、そのままボールを奪取→最後はGKガッサニーガの肩口を抜くシュートでバルサが先制します。ここまで繰り出してきたバルサのハイプレスが功を奏した形となりました。
そして、前半37分。バルサは左サイドでフリーキックを獲得。オルモが蹴ったボールのこぼれ球を、ラミンがダイレクトコントロールショット。GKガッサニーガが一歩も動けないゴラッソでバルサが追加点を奪います。前半43分にはペナルティーエリアでイニゴのハンドがあったとしてジローナにPKが与えられますが、OFRの結果、PKは取消されました。その後は両チームともにスコアは動かず、このまま2-0で前半は終了。
完全に余談ですが、ハーフタイム中にモンティリヴィ(ジローナのホームスタジアム)で私が最近よく聞く曲のうちの1つであるManuel Turizo(コロンビア人のアーティスト)の「La Bachata」が流れていました。良かったら聞いてみてください!
■後半振り返り
両チームともにハーフタイムでの交代はなく、前半と同じメンバーで後半を迎えます。そして後半開始早々、ゴールが生まれます。後半2分、クンデのミドルパスにオルモが抜け出し、狭い角度から強烈なシュートを突き刺して3点目。ジローナを突き放します。
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これは”レヴァンドフスキが落ちてDFをピン止め・引っ張り出す→空いた背後スペースに他の選手が抜け出す”というシーンで、バジャドリード戦でも多く見られた形です。ここまで結果として表れているということはこの形をフリック監督が重点的に落とし込んでいるのかもしれませんね。
後半11分。相手のハイプレスを受けながらも、クバルシ→ラミン→オルモ→ペドリ→ラフィーニャ→レヴァンドフスキと縦パスと落としを織り交ぜて完璧なボール運びを見せます。最後レヴァンドフスキのシュートはGKガッサニーガに阻まれ追加点とはなりません。バルサは攻撃の手を緩めることなく相手ゴールに襲い掛かります。直後の後半18分。イニゴの縦パスをラフィーニャが落ちながら受け、カサドへフリック。カサドの針の穴を通すようなスルーパスにペドリが抜け出し、GKとの1対1を制して4点目。
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このゴールも3点目で述べたシーンと同じでレヴァンドフスキが落ちてDFをピン止め・引っ張り出す→空いた背後スペースにペドリが抜け出すという形でした。
しかし後半35分、ジローナが一矢報います。アスプリージャのダイアゴナルのパスをポルトゥが右のハーフスペースで受け、最後はストゥアーニが押し込み4-1。後半41分には途中出場のフェランが相手選手を踏みつけてしまい、一発退場。バルサにとっては今季初の退場者を出す形となりましたが、試合はこのまま4-1で終了。これで2017-2018シーズン以来の開幕5連勝となります。7ゴールを挙げた前節バジャドリード戦に続き、今節も攻撃力が爆発し、開幕5試合で17ゴールと絶好調のスタートです。昨シーズン課題だった「失点数の多さ」も改善傾向にあり、ここまで4失点と復調しています。
■個人的MVP
個人的MVPはドブレーテのラミンです。17歳ながら開幕5試合で3ゴール4アシスト。この日は得意のドリブルやクロスが相手に引っかかるシーンが多く、代表ウィークの疲労かと心配していましたがその中でのドブレーテで改めて末恐ろしい17歳だなと。欲を言えば、ハットトリックを見たかったですが、今後に期待しています。
スペインのトーク番組・El hormigueroで彼が語った
"No me quiero ir nunca del Barça. Quiero ser una leyenda del club. "
(バルサを離れるつもりは決してない。このクラブのレジェンドになりたい。)
という言葉どおり、バルサで輝かしい結果を残して、偉大なレジェンドたちに肩を並べ、彼らを追い越す存在になってほしいです。
■次節CLモナコ戦に向けて
さて次戦は、いよいよCLが開幕し、アウェイでモナコとの一戦です。
モナコにはプレシーズンでのガンペール杯で負けている(0-3×)ので全く気の抜けない相手です。そしてCLは今シーズンから新フォーマットでの開催。新フォーマットで試合数が増えたことによりさらなる過密日程による疲労・負傷が懸念されますが、総力戦で1試合1試合乗り越えていきたいところです。特にバルサはここ2週間で5試合(うちアウェイ4試合)を戦うので尚更。
ちなみにCLはラリーガと異なり、WOWOWで放送されます。私はまだ今シーズンのシーズンパスを購入していないので、試合までに購入したいと思います。
今回はここまで。また次回!
最後までご覧いただき、ありがとうございました。