【レビュー】La Liga 24-25 #1 バレンシアC.F. VS FCバルセロナ
こんにちは!初めまして。08-09シーズン、ペップ率いるバルサのサッカーに惹かれて以降、バルサを愛してやまないShunと申します。今シーズンからバルサに関する様々な情報を発信していきたいと思いますので、よろしくお願いします。
第1回目の投稿はラリーガ 24-25シーズン 開幕節 バレンシアC.F.対FCバルセロナのマッチレビューです。最後までご覧頂けたら幸いです。
■両チームの状況
初めにホームチームのバレンシアの状況。23-24シーズンを8位で終え、今シーズンは3季目を迎えるバラハ監督の下、上位進出を狙います。
今夏の移籍市場では、セビージャからローンでラファミル、ラージョからフリーでディミトリエフスキ、レバンテからダニゴメスを獲得。
プレシーズンは6戦1勝3敗2分という結果。
負け越してはいるものの、ナランハ杯・フランクフルトとの一戦では、右サイドでの起用がハマったラファミルや、空中戦での強さを見せたウーゴドゥーロが得点を挙げ、開幕前の最終戦を勝利で終えました。
昨シーズン、ラリーガで13ゴールを挙げたウーゴドゥーロは今シーズンも対戦相手の脅威になること間違いなしです。
そして、以前から起こっているクラブ経営陣の問題は解決されておらず、本拠地メスタージャでは今季もピーターリム会長への抗議の大ブーイングは続くと思います。
続いて、アウェイのバルサの状況。23-24シーズンを無念の無冠で終え、クラブの象徴の一人であるチャビ監督を解任。新監督にバイエルンやドイツ代表を率いたハンジ・フリックを招聘し、ラリーガ奪還を目指して新シーズンを迎えます。
新戦力としてライプツィヒからスペイン代表10番を背負うダニ・オルモ、ジローナからパウ・ビクトルを獲得。ローン移籍からエリック、トーレ、ファティといった選手が戻ってきました。
プレシーズンはEURO、オリンピック組を欠く中で、パウ・ビクトルやマルク・カサド、マルク・ベルナルといった新たな若手選手たちが躍動し、4試合を2勝2敗で終えました。
そして、EUROで負傷したペドリが驚異的な回復力を見せ、開幕節のメンバー入りを果たしました。一方で休暇中のフェルミン、新加入のダニ・オルモ(コンディション不良+登録が間に合わず)やジョアン・ガンペール杯で負傷したギュンドアン、放出候補として報道が絶えないラングレやファイエ、ロケの招集は見送りとなりました。
■ラインナップ
両チームのスタメンはこちら。
バレンシアのスタメン。1-4-4-2のシステムで、バラハ監督はフランクフルト戦で機能した、ラファミルの右サイド起用を選択しました。左SBは怪我で離脱中のガヤに代わりバスケス、GKにはリバプールへの移籍が報道されているママルダシュビリが入り、前線はアルメイダとウーゴドゥーロのコンビです。
一方のバルサは1-4-2-3-1のシステムで、なんと3名の17歳がスタメン入りを果たします。クバルシ、ベルナル、ラミンの3名です。クバルシとラミンは昨シーズンからチームの主力として名を馳せていましたが、ベルナルはプレシーズンで評価を上げ、ピボーテの1人として開幕スタメンを掴みました。そのベルナルと今シーズントップチーム昇格を果たしたカサドがドブレ・ピボーテを組みます。
そして左SBには怪我から復帰したバルデ、トップ下にはラフィーニャ、左SHにはフェランが器用されました。
この試合の主審はホセ・マリア・サンチェス・マルティネス、VARはイグレシアス・ビジャヌエバが務めます。
■前半振り返り
バルサはボール保持時、左のフェランがレヴァンドフスキに寄り、バルデがその空いたスペースを使う形。右ではラミンが大外に張り、サイドチェンジを待ちそこからチャンスメイク。カサドやベルナルは間で受けて、出しどころを伺う状況。バレンシアはぺぺルとハビゲラがフェランとラフィーニャを背後で消しながらカサドとベルナルを監視する形での守備+アルメイダとウーゴドゥーロの前線からのプレスで対抗。中盤4枚のプレスとカバーリングが統制されており、バルサはそれに苦戦。ボール回しのテンポが上がり切らない要因となっていました。またフェランやラフィーニャがDFの背後に裏抜けを積極的に狙うもバレンシアのコンパクトな守備の前にパス精度を欠き、なかなかビッグチャンスには至りませんでした。
一方で、ボール非保持時では新たな配置を見せます。相手CBがボールを持った時にフェランまたはラミンがファーストプレスをかけ、レヴァンドフスキがペペルまたはハビゲラをロックする形を採用しました。チャビが率いた昨シーズンまでは、ファーストプレスはほとんどレヴァンドフスキがやっていたので、フリック新体制となり、変化したポイントの1つと言えます。相手CBがGKまでボールを下げたらフェランまたはラミンが二度追いでプレス→ロングボールを蹴らせる形もあり、その際は191㎝の長身を誇るベルナルが立ち位置調整で周りをカバーしたり彼自身が競ったりと、セカンドボール回収の成功に寄与していました。
そんな中で迎えた前半44分、バルサは前線からハイプレスを繰り出しますが、バレンシアはそれを掻い潜ってヘススバスケスが左サイドでボールを運び、アタッキングサードへ侵入。最後はディエゴロペスからのクロスをウーゴドゥーロにヘディングで決められ、バレンシアに先制を許す展開に。
さらにバルサにとって嫌な流れは続きます。前半45分+AT3分にはテアシュテーゲンのパスが弱くなったところを搔っ攫われ、ディエゴロペスの折り返しをウーゴドゥーロにシュートを打たれますが、ここはクバルシのゴールライン際でのスーパーブロックで難を逃れました。
直後の前半45分+AT5分、バルサのビッグチャンスは突然やってきます。左サイドのボックス角付近でボールを受けたバルデのクロスを、大外から走り込んだラミンが折り返し、最後はレヴァンドフスキが押し込んで1-1の同点に。直後に前半終了のホイッスルが鳴り、1-1で前半を折り返します。
■後半振り返り
後半。両チームともにハーフタイムでの交代はなく、前半と同じメンバーで後半スタートを迎えます。配置のところで、バルサのボール保持時でベルナルとカサドが横並びに変わり、DFからの配給を大いに助ける形となりました。
後半開始早々、後半3分に試合は再び動きます。テアシュテーゲンからのミドルパスをペペルの脇で受けたフェランがDFの背後に抜け出したラフィーニャへ、ダイアゴナルのパス。ペナルティエリア内でラフィーニャがボールを受けようとしたところをモスケラに倒され、PKを獲得。このPKをレヴァンドフスキが右上に蹴り込み、バルサが逆転に成功します。
バルサが勝ち越して以降はさらにボールを握る展開に。64分にはバルデ、フェランとクバルシを下げ、ジェラール・マルティン、ペドリとクリステンセンを投入します。負傷明けの復帰戦とは思えないほどのペドリの落ち着きあるプレーを要としてボール回しのテンポを上げ、追加点の機会を探ります。71分にはベルナルを下げてエリックガルシア、89分にはラミンを下げて、パウ・ビクトルを投入。バルサは運動量を落とすことなく終盤まで走り、バレンシアの攻撃での自由を奪い続けました。
そして試合はこのまま2-1で終了。4万6千人が入場した要塞メスタージャでバルサが逆転勝利を収め、フリック体制での公式戦初陣を白星で飾りました。ラリーガ開幕節での勝利は21-22シーズン、カンプノウで行われたラレアル戦(4-2○)以来となります。
■個人的MVP
個人的なMVPはマルク・カサドです。トップチームでの公式戦では初スタメン(のはず)にもかかわらず、90分間堂々のプレー。ミドルサードでは配給面で周りを助け、ボックスまで駆け上がって決定機に絡んだり、守備では大柄なラファミルのカウンターを止めたりと、運動量を落とさずピッチ上のあらゆる場所で献身性を見せました。ペドリ、ガビ、ギュンドアン、フェルミン、デヨングがいる層が厚いバルサの中盤の中でも長いプレー時間を掴み取ってほしいですね。
ちなみにラリーガ公式のMVPは、2ゴールを挙げてバルサを逆転勝利へと導いたレヴァンドフスキでした。
■次節アスレティック・クルブ戦に向けて
さて、次節はホームにアスレティック・クルブを迎え撃ちます。キックオフは8月25日(日)深夜2時(日本時間)です。
注目ポイントは、バルサの右SBとして安定感抜群のプレーを続けるクンデと、バルサのラブコールを断り最終的に残留を決断した(?)ニコ・ウィリアムズとのマッチアップが楽しみです。
あとダニ・オルモのデビュー(凱旋)を見たいですね。(登録が間に合うのかは不明です)ラ・マシア育ちの選手として現地クレの前で躍動する姿を見せてほしいです。
バルサとしてはホーム開幕戦ですし、開幕2連勝を飾り、良い流れに乗っていきたいところです。
今回はここまで。
最後までご覧頂き、ありがとうございました。
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