体調不良時に無理に食べさせなくて良いんだよって話。
こんばんは、小児科医れいです。
なるべく毎日、なにかお話を投稿できればと思います。
今日は、病気になった時の経口摂取について。
普段はごはんをもりもり食べてくれる我が子が
かぜひいて急に全然食べなくなっちゃった..
そりゃー心配しますよね。
でもそんなとき、無理して食べさせる必要はありません。
なんでか説明していきますね。
たとえば経口摂取不良で入院になった場合にも、
我々にも、お子さんにごはんを食べさせる方法はありません。
代わりに点滴をするのですが、
点滴はOS-1を飲むことと全く一緒なので、
家で、OS-1など、糖分や塩分を含む飲み物が摂れれば
経口摂取不良に伴う入院の必要はありません。
ここで大事なのが、上に挙げた糖分や塩分です。
特に糖分の摂取量が減ってうまく糖エネルギーが利用できないと
代わりに脂肪をエネルギーとして使います。
脂肪は緊急用エネルギーなので、
クリーンエネルギーである糖とは違って、ゴミが出ます。
このゴミ、ケトンと言いますが、
ケトンが身体に蓄積すると、ケトーシスという状態になり、
嘔気嘔吐や経口摂取不良、活気不良の原因になります。
一旦このケトーシスの状態に陥ると
それなりの量の糖分を入れてあげないと
なかなか持ち直すことができないため、
一時的な点滴による補液が必要なことも多いです。
それでも一度ここから持ち直せば、あとは食事は無理せず、
少量頻回で、糖分を含む飲料を飲ませてやれば、
乗り越えられることも多いです。
ごはんは、身体を大きくするためのもの
と考えていただくと良いと思います。
やはり食事は重要で、取らないと体重は減っていきます。
ただし身体を大きくすることは、元気な時にやりましょう。
無理して食べさせると、生命維持に必要な
水分や糖分の摂取まで嫌がってしまうことがあります。
もちろん、食べられるなら食べるに越したことはありません。
その際、チョコレートや揚げ物など、脂っこいものは避けましょう。
嘔気嘔吐の原因になります。
水分摂取の方法、ORT経口補水療法については、
また別途紹介しますね。
本日はこのへんで。
また質問などあれば、お寄せください、お待ちしています。