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小児科1年目医師必見!おすすめ教科書ベスト10選(2024年版)

はじめに

小児科医ぴよドクターです。小児科後期研修1年目は不安も多く、実践で使える教科書は大きな武器になります。特に一人での当直中に頼れる参考書を持っていることは、精神的なお守りになります。そんな僕が実際に頼りにしてきた教科書ベスト10選をここでご紹介します。ぜひ購入して一度読んでみてください。きっと役に立つはずです。

① 小児感染症の診かた・考えかた

小児診療では多くを感染症が占めるため、感染症や抗菌薬についての知識は必須です。よく出会うけれど雑な診療になりがちな肺炎、尿路感染、中耳炎などについても、エビデンスをしっかり示してくれたり、基礎となる考え方を教えてくれます。また、他の教科書よりも薬の容量や投与期間が明確に書かれており、実践にも特に役立ちました。


「月齢による発熱の対応の仕方」に関しては、救急外来で悩むことや、自分の中でしっかりとしたルールができていなかった部分をしっかり説明してくれており、自分の診療をブラッシュアップすることができました。この教科書で得た知識は一生のものになるので、ぜひ読んでみてください。

②小児の救急・搬送医療 (小児内科51巻(2019年)増刊号)

これまでオススメしているブログはないのですが、実際につかってみてよかった、私が一番救急外来で多用している参考書です!救急外来で遭遇する症候、疾患を網羅しておりこれ1冊あれば初期対応には困りません。
特に一人当直で不安な専攻医におすすめです。

③小児内科第52巻増刊号 小児疾患診療のための病態生理

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病棟で困った時に一番使える参考書は、各疾患について詳しく、わかりやすく書かれているものです。UpToDateなどで調べるのも良いですが、日本語でパッと詳しい内容を読めるものが最高です。小児科最初の頃は、新しく出会った疾患についてこの本を読んで病態生理から理解することで成長できました。分厚い本なので持ち運ぶというよりは自分のデスクに置いて、予習や復習用に使う用です!

④小児臨床検査ガイド

小児の検査値の正常値は毎回確認するのが大変です。142にのぼる小児の臨床検査を網羅しており、基準値、成人との違い、検査の意味や異常値となるメカニズムなどをわかりやすく解説しています。異常値が出た時の鑑別疾患までしっかり書かれており、携帯必須です!

⑤そのエビデンス、妥当ですか? システマティック・レビューとメタ解析で読み解く 小児のかぜの薬のエビデンス

小児科診療では風邪の診療が基本の一つとなりますが、小児に特化した風邪薬や治療法に関する教科書は限られています。そんな中、この教科書は小児に使われる風邪薬を網羅的に調べ上げ、整理し、重要な論文をピックアップして詳細に解説しています。                      なんとなく処方していた去痰剤や整腸剤などのエビデンスについてもわかりやすく書かれており、自分の診療が大きく進化しました。著者の豊富な知識と経験に基づく解説は、小児科医にとって必携の一冊です。

この教科書で得た知識は一生のものとなり、風邪診療に対する深い理解と実践的なアプローチを身につけることができます。すべての小児科医、そして臨床医にぜひ読んでほしい一冊です。

⑥お母さんがもっと元気になる乳児健診: 健診を楽しくすすめるエビデンス&テクニック

小児科医になって必ず困るのが乳児健診でしょう。お母さんから色々な質問が来て、慌てふためいてしまうことも少なくありません。そんな時にぜひ読んでほしい1冊です。健診は経験のあさい小児科医が担当することが多いので若手にとってはこの本は強い味方です。1ヶ月健診ころのお母さんは、出産の幸せ効果も薄れてきて、赤ちゃんの何から何までが不安に感じられることが多いです。この本には、そんなお母さんたちからの質問に対する回答例が豊富に記載されています。また、写真付きでたくさんの症例写真も載っているのでとても実践的でもあります!

⑦ NICU ベッドサイドの診断と治療

NICU初学者におすすめの本です。私もNICUを回る最初の月に購入し、とても役立ちました。他のNICUマニュアルよりも、初学者にもわかりやすい言葉で丁寧に書かれており、読みやすかったです。NICUで専攻医が困るポイントをしっかりカバーしてくれています。他のマニュアルは分厚くて読破できませんでしたが、この本は完遂できました!

⑧ PALSプロバイダーマニュアル AHAガイドライン2020準拠

救急外来を担当する前に、PALSの受講は必須です!PALSプロバイダーコースとは、子供版のACLSといった感じで、小児科や救急科の医師が子供の蘇生や緊急対応をするときに必要な知識やフローチャートを学ぶためのコースです。特に3次救急病院では、受講していると自信を持って対応でき、当直のプレッシャーも緩和されるでしょう。私は後期研修1年目に受講しましたが、初期研修医のうちに受講しておくことをおすすめします。

⑨ 日本版救急蘇生ガイドライン2020に基づく 新生児蘇生法テキスト

新生児の蘇生のバイブルです。出産の現場では秒数単位で動くことが必要です。この本に書いてあるフローチャートは丸暗記しましょう。意外と薄くて読みやすいので、サクッと1周することをおすすめします。NCPRも初期研修のうちに受講するのをおすすめします。


⑩ 医療者のスライドデザイン: プレゼンテーションを進化させる、デザインの教科書

若手小児科医にとって重要なのは、発表スライド作りです。忙しい臨床業務の中で、いかに早く、わかりやすいスライドを作れるかが大切です。このテキストは、デザインだけでなく、作業の効率化も指導してくれるため、スライド作りを始める先生方にとって非常に有用です。発表スライド作りの型をしっかりと学ぶことで、それは一生の財産となります。このテキストは、その型を作るための指導をしっかりと行ってくれます。これからスライド作りを始める先生にとって、このテキストは非常に役立つものとなるでしょう。

番外編: 医学生・若手医師のための 誰も教えてくれなかったおカネの話 第2版

年次が増えるごとに給料が増え、それに伴い税金も多くなります。将来、精神的、身体的に豊かに働くためには、お金の勉強は医療の勉強と同じくらい大切です。この本は、収入、支出、節税、資産運用、保険といった項目に分けて、分かりやすく、しかも詳しく踏み込んで書かれています。医師としての資産の考え方や、クレジットカードやポイントカードなど身近なものから、iDeCo、NISA、株式投資のことまで、実例も交えて読みやすくなっているので、ぜひ一度読んでみてください!

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