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「受験勉強」と「定期テスト」の勉強を両立させようとする塾の危険性のお話

 こんにちは。今回気を付けるべき塾・予備校のお話でございます。ちなみに受験勉強に関係のない大人の方々にも参考になるようなお話ですので是非読んでいただければと思います。

 タイトル通り、受験勉強と定期テストどちらも良い点数を取れるように生徒を指導したり、あるいはそういった広告を打っているような塾・予備校のことです。危険です。
 なぜなのか、理由はだいたい想像つくとは思いますが簡潔に言えば「無理があるから」です。

 まず、高校や中学の定期考査向けの勉強と受験勉強は性質が全く違うものだということは、学生時代そこそこ勉強が得意だった人ならば誰でも理解できることだと思います。少し詳しくお話しますと、

 定期考査に求められるのは「短期的に受けた授業への理解度」であり、反して入試に求められるのは「高校(中学)3年間で身につけた教養」です。
 期間的に言えばもちろん1~2か月と3年以上という違いで単純に求められる知識や能力の量が違いますし、内容的にはもっと違いが大きいです。

 定期考査の点を取るために必要なのはあくまでも「授業への理解度」ですから、するべき勉強というのはほぼ100%普段の学校の授業に依存します。たまにどこかの入試問題を引っ張ってくる自称進学校はありますけどね。だからどんなにアホらしい授業でもしっかり聞いて板書して、テスト前にそれを見返したり指定の問題集のページをやるなんて簡単なことを血眼で繰り返せばある程度の点数はついてきます。

 大学入試や高校入試では単元的にはもちろん3年間全ての単元が出ます。なので単純な話定期テストよりも長期的なスパンを意識した勉強を要されますし、上で言っている「するべき勉強の依存」も変わってきます。受ける大学や高校、または共通テストの傾向は明らかに他の大学や、当然ですが定期考査とは全く違いますね。それ専用の勉強をして対策を積む必要があります。

 長々と当然のことを書いていますが、要するに定期考査は定期考査、入試には入試への勉強をしないといけないわけであり、それは単純に基礎力を身につけただけでどちらも行ける!なんておいしい話ではないんです。
 でもね、どちらも両立させろ!お前は定期考査も模試も良い点数を取り続けろ!と言ってくるような塾・予備校は現実にあります。
 というより申し込みや体験の際にそれを言ってくるようなところはあると思います。「うちに入れば定期考査の点数も模試の点数もアップさせます」みたいな。そんなことできません。

 それができるのは、もともと自分でかなり先の予習をしていて、定期考査を「それ用の勉強」をせずとも乗り越えることのできる優秀な人間です。塾や予備校がなんとかできるような話じゃないです。
 だから定期考査の点数を上げたいなら上げさせます、だから受験勉強は二の次ですみたいな塾・予備校なら信用しましょう。
 志望校合格に全力を注ぎます、だから定期考査の点数なんてどうでもいいですみたいな塾・予備校もいいですね。

 実際私が通っていた予備校の塾長はそんな方でした。「定期考査の勉強なんてするな、お前来週模試あるだろ」やら「赤点さえ取らなきゃ適当で良いしなんなら学校なんてサボってうちで自習しろ」やら平気で言ってくる方でしたし、私もそれに従って第一に合格できたのでかなり信用しています。

 しかしタイトルにあるような危険な塾・予備校は本当に乱立しているので気を付けてください。二兎を追う者は一兎をも得ずです。汚い誘い文句です。定期考査なんてどうでもいいぞと言ってくれるような予備校に入れば志望校合格に近づけるでしょう。では。

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