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七つの会議
今日は邦画でやんす。
私としては邦画より洋画派なんですが、半沢直樹の影響で
池井戸潤作品に興味があって、ついつい。
まぁ面白かったです。が、期待値よりは低めだったかな。
て事で★★★☆☆3つです。
サラリーマンの辛さが描かれているので共感する方も多いと思いますね。
ただ…まぁあってはならん事態がここで起きてるだけで
不正はいかんよ。と言う大前提がこの映画の言いたい事でしょうか。
けど、そんな世の中甘くないです。
サラリーマンやってると分かると思いますが、綺麗事では済まない、
そんな厳しい実態が襲い掛かると…
いやー怖いですねぇ。
野村萬斎演じる社員が組織の不正に挑む。
要約したらこれだけです。
脇を固めるのは”THE半沢直樹チーム”
まるでチームちっぱい?かおっさんズ?
見慣れた顔ぶれが半沢直樹を彷彿とさせます。
ま、ネタバレになりますので細かいことは書きませんが、
東京建電の採用しているネジ、こいつがとんでもないやっちゃ。
んで、このとんでもない事態を隠そうとする体質にメスを入れるぜ。
って話です。
このネジを使った椅子、シートを採用している航空機、鉄道、えらいこっちゃ。って事ですね。
映画の詳細は細かく書けませんので、ネジについて余談です。
ついでに私の仕事についても少々書きます。
ネジ、この映画の主人公、本当はこのネジかもしれません。
たかがネジでもされどネジです。
私は仕事でネジも作りますし、ナットも作ります。
ガスネジも台形ネジも多条ネジも。
ネジ以外でも図面を見ながら0.01㎜の公差と戦っています。
時には0.001㎜です、ミクロンオーダーが図面に指示されているので
公差内に入るように加工します。
その精度や強度、材質や使用目的など、設計通りのモノを作らねばなりません。
皆さんネジの山の角度はご存知でしょうか?
一般的なネジは60°です。配管などに使われるネジ、ガスネジと呼ばれるものは55°です。
たかが5°の違いですが、これを守らないと相手との隙間が出来てエアー漏れ
油漏れ、が発生してしまいます。もちろん漏れについてシビアなネジにはシール材を巻きますのでよっぽど大丈夫ですが。
客先でエアー漏れ、油漏れや水漏れが発生すると、場所の特定から対策まで、相当の時間と労力を使います。
尿漏れには対応しません。
なので60°と55°、これ物凄く大切なんですね。
この映画、ちょいちょいモノ作りに携わる人の心をくすぐるシーンが出てきます。そんなくすぐり要素も有りなんですね。
私は某工作機械メーカーでモノ作りをしていますので旋盤、フライス盤、ボール盤、円研平研、経験済みです。
なのでこの映画のモノ作りにこだわる姿勢、いや、モノに対する品質を大事にする主人公の八角さんは何か親近感を覚えるのです。
そんな所は個人的にポイント高いです。
現場の実態、それを監督する上層部。
現場は一生懸命です、が…
やっぱり上層部が腹黒いとこう言う事になるんです。
これは自分の保身しか考えていない会議ばかりしている人物にホントは観てもらいたい作品ですね。
現場で一生懸命な人にはモヤモヤが残るかもしれません。
そんなモヤモヤも味わってみたいって言う方にはオヌヌメです。