ITスキル標準(ITSS)を学習
ITスキル標準(ITSS)は、経済産業省が策定したIT人材に対するスキル体系 。
IT企業でよく導入されており人事考課やスキル評価に活用さらるフレームワークで、スキルを可視化できるという点と自分と照らし合わせて立ち位置を把握したいという思いもあり学習してみました。
ITSSとは?
経済産業省より2002年に初版が公開。IPAが運用しています。
ITSSはITベンダーやIT子会社がお客様に提示する人材像を中心とした定義であるため、その領域は実装・運用が主となっているようです。
なるほど、このあたりから、若干今までの自分のキャリアと重ならないところがありますが、続けて学習します。
ITSSは3部構成
概要編、キャリア編、スキル編の3部構成。読み込むととても面白い内容でした。職種とスキルが体系化され、さらにビジネス上の成果も加味したスキル標準になっています。作成した方は、できた時は気持ち良かったでしょうね。とてもボリュームがあります。また、複数の体系を参照するため複雑です。概要編だけでも45ページあります。
気になったポイントをまとめました。
職種は全部で11職種ある
・マーケティング
・セールス
・コンサルタント
・ITアーキテクト
・プロジェクトマネジメント
・ITスペシャリスト
・アプリケーションスペシャリスト
・ソフトウェアデベロップメント
・カスタマーサービス
・ITサービスマネジメント
・エデュケーション
共通キャリアフレームワークには以上の職種があります。
またさらに細かく35分野に専門が分かれます。
これは、社会の変化から、プログラマ→SE→PMというキャリアだけで、考えるのではなく専門職としてレベルアップを考えることがてきるようにしているようです。
人材の種類は4つに分かれる
11職種は分類すると以下に分かれます。
・基本戦略系(ストラテジスト)
・ソリューション系(プロジェクトマネージャ等)
・クリエーション系(クリエーター)
・その他
例えば、マーケティング・セールス・コンサルタント等はストラテジストに含まれます。
レベルは全部で7段階
各職種には全部で7段階設定されています。
レベル1.2.3は担当者レベル、4以上はリーダーや自社内、社外での影響を踏まえてレベルアップします。
そのレベルアップが丁寧に作られています。ただ、レベル3だから個人プレイヤーというわけではなく企業内トッププレイヤーというのはよくあるようです。
ビジネス成果とスキルを7段階に設定
ビジネス成果
各職種に応じて設定されています。
例えばセールスのレベル3は、300人〜1000人の会社、市場セグメント等をリードし、新規プロジェクトの成約、納期を2回以上達成した実績・経験を持つ。
等あります。具体的で面白いと思いました。
スキル
ビジネス成果を上げるために必要となるスキル。
マーケティングや企業経営らから、ハードウェア、ネットワーク、プロジェクトマネジメントから関連法規などなど。
スキルディクショナルに体系だてられ、細かく入っています。面白いのは、ビジネス成果のレベルに対応してスキルが用意されていること。成果をあげるためにはスキルが必要という考え方です。
資格試験との対応
担当者レベルとなるのはレベル1.2.3となるのですが、学習にあたり資格試験が対応しています。以下3つ。
・ITパスポート …レベル1
・基本情報技術者 …レベル2
・応用情報技術者 …レベル3
レベル4から細かく分かれます。
ITSSからの展開されたもの
学習の中で興味を持ったものです。
ITSSを基軸とした新フレームワーク『Wings』
ITSSの職種はそのままで、新たに必要な職種/専門分野を定義できる。
SFIA(世界で最も利用されているIT人材の育成や評価のためのスキル標準)をベースとしたフレームワークの提供とありました。こちらも学習したい。
ITSSのキャリアフレームワークと認定試験・資格とのマップ Ver11r2
ITSSとベンダー資格を対応づけた資料。
最後に
元々、資格を取得したので興味を持ったITSSですが、やく考えられた設定でした。逆に先に資格をとって良かった。
こちらを見始めると気になって終わりません。
こういった資料を参考にキャリアを考えていくのは、ジョブ型の社会の中で個人として必須だろうと感じました。