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ガバメントクラウドを調べてみた


ガバメントクラウドとは?

コスト削減、住民サービス向上、職員業務効率化を目的に
全国約1700の地方自治体に、政府は約2000億円の予算を投じて標準化。

ガバメントクラウドとは、国や地方自治体などが使う情報システムを運用するためのクラウド基盤のことです。
ガバメントクラウドを利用することによって、行政機関全体で主要な業務システムを標準化することができます。
これにより、システムのコスト削減やセキュリティの向上、データの共有や連携の柔軟性などのメリットが期待されています。
ガバメントクラウドは、デジタル庁が中心となって整備を進めており、2025年度までに全ての市町村が住民票や地方税など標準的な業務システムを移行する予定です。


今までのコストは?

自治体情報システムで、全国約1700自治体が毎年5000億円以上を支出していました。こちらを「平成30年度(2018年度)比で少なくとも3割の削減を目指す」とのことです。

ガバメントクラウドはいつまで?

2025年度(2026年3月)まで
2022年10月に、「地方公共団体情報システム標準化基本方針」が閣議決定されまでに2025年度ガバメントクラウドを活用した標準準拠システムの移行をめざします。

システム標準化の対象となる20業務とは?

市役所に行くとよく見かける下記の項目のようです。

子ども関連

  • 児童手当

  • 子ども・子育て支援

  • 児童扶養手当

  • 就学

戸籍・住民基本台帳関連

  • 住民基本台帳

  • 戸籍

  • 戸籍の附票

  • 選挙人名簿管理

税金関連

  • 固定資産税

  • 個人住民税

  • 法人住民税

  • 軽自動車税

保険・年金・福祉関連

  • 健康管理

  • 障害者福祉

  • 介護保険

  • 国民健康保険

  • 後期高齢者医療

  • 国民年金

その他

  • 印鑑登録

  • 生活保護

デジタル庁での説明

ガバメントクラウドの活用案について

地方自治体による ガバメントクラウドの 活用について(案) (digital.go.jp)


概要

ガバメントクラウド|デジタル庁 (digital.go.jp)
上記サイトに説明の記載あり。概要を見るとクラウドの利点を中心に記載されています。気になるのはテンプレートにどういったものがあるのか。

  • アプリケーション開発者の要求に応じて自動で柔軟かつ迅速にインフラを用意

  • クラウドの最新技術を活用することで、クラウドサービスが提供する高いセキュリティと可用性、スケーラビリティを利用できる

  • ガバナンス機能とテンプレートを用いることで、政府全体としての管理レベルの向上、ベストプラクティスに基づく品質の底上げと標準化

  • テンプレートに基づき適切にマネージドサービスを利用

関係サイト


地方公共団体情報システム標準化基本方針 (digital.go.jp)
地方公共団体情報システム標準化基本方針の概要(令和4年10月閣議決定) (digital.go.jp)
「地方公共団体情報システム標準化基本方針」を策定しました|デジタル庁
(digital.go.jp)


対象のクラウドサービス

  • Amazon Web Services(AWS)

  • Google Cloud

  • Microsoft Azure

  • Oracle Cloud Infrastructure(OCI)

  • さくらのクラウド

自治体システムをガバメントクラウドへ移行する手順

下記サイトでわかりやすく、かつ資料と照らし合わせてご説明されてました。

地方自治体のガバメントクラウドへの移行期間・対象業務・手順|サービス|法人のお客さま|NTT東日本 (ntt-east.co.jp)

  • 現行システムの構成と機能を洗い出し

  • 現行システムとベンダーが開発するシステムの標準仕様の差を分析

  • 移行計画を作成

  • ベンダーを選定

  • .ベンダーおよびデジタル庁と契約を締結

  • システム移行時の設定

  • データを移行

  • 運用テストの実施

  • 新システム環境構築・ネットワーク接続

詳細はこちらから
000857189.pdf (soumu.go.jp)

ガバメントクラウド接続サービス

ガバメントクラウド接続サービスとは、ガバメントクラウドと自治体の拠点をつなぐ専用線のこと。
自治体の拠点は、そのままガバメントクラウドに接続できません。ガバメント接続拠点であるアクセス回線サービスに一度中継してから、ガバメントクラウドに接続します。
ガバメントクラウド接続サービスとは?主な要件・接続回線の課題|サービス|法人のお客さま|NTT東日本 (ntt-east.co.jp)

ガバメントクラウドの課題

  • 1700超の自治体に求められているのは、共通化された1つのシステムを使うことではなく、各自治体の基幹システムをそれぞれが新たに構築すること。

  • 自治体の情報が米国企業のクラウドサービスへ?

  • そもそもアプリケーションのモダン化・SaaS化ができるか?

  • 運用はハイブリッド、マルチクラウド化するが誰が管理できる?

自治体が「ガバメントクラウドに大困惑」の根因、あまりに異なる当初の理想と現実(ビジネス+IT) - Yahoo!ニュース

先行している自治体

神戸市・倉敷市・盛岡市・佐倉市・宇和島市・須坂市・美里町・笠置町

神戸市
「Amazon Web Services(AWS)」上に、自治体業務のベースである「住民記録システム」と、基幹業務システム間の連携機能を備える「共通基盤システム」を移行する検証を行っている。

ガバメントクラウド先行事業(市町村の基幹業務システム等)の中間報告を掲載しました|デジタル庁 (digital.go.jp)



各社の取り組み

NTT東日本の自治体クラウドソリューション|クラウドソリューション|サービス|法人のお客さま|NTT東日本 (ntt-east.co.jp)

ネットワンシステムズ、茅ヶ崎市庁内ネットワークからガバメントクラウド接続を実現 | ネットワンシステムズ (netone.co.jp)

官公庁向けDXソリューション | NEC

まとめ

巨額の予算を投じて2025年度内に移行しようとしているが、各自治体任せの移行が成功するのか。ガバメントクラウドの導入だけでなく、アプリケーション側の開発も必要となり、それを各自治体に任せるのは無理があるように思われる。どこまで標準化しているのか。先行事例の中で課題がどこまでクリアになるのか。またユーザー目線、一市民としては、本当にサービスが向上するのかどうかを気にししていきたい。


参考

下記サイトを参考にさせていただきました。
わかりやすくまとめていただき、ありがとうございます。

ガバメントクラウドとは?概要や開始時期、自治体の活用メリットなど|サービス|法人のお客さま|NTT東日本 (ntt-east.co.jp)

「2000億円で25年末に完全移行」は可能か、自治体システム標準化に3つの課題 - どうする、日本の行政デジタル改革2022:日経クロステック Active (nikkeibp.co.jp)

ガバメントクラウドとは?自治体が得られるメリットや仕組みを解説|クラウドテクノロジーブログ|ソフトバンク (softbank.jp)

いまさら聞けない「ガバメントクラウド」(政府クラウド) さくらインターネット参入が注目されるワケ(1/2 ページ) - ITmedia NEWS

自治体システム標準化、ガバクラ移行で運用コスト2~4倍に悲鳴「議会に通らない」 | 日経クロステック(xTECH) (nikkei.com)

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