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*005 十三回忌

先日、私の祖父の十三回忌があった。

まだまだコロナが落ち着かないこともあり、法事には参列せず、お墓で合流してお線香をあげた。
天気もよく、桜の花は散ってしまったけど、新緑が綺麗だった。
祖母も亡くなっているので、なかなか親戚一同が集まる機会は少なくなっている。
一番出席率がいいのは、やはり法事だ。
かといって、法事はそんなに頻繁にあるわけではない。
今回も数年振りに親戚と再会をした。
私達は結婚式を(まだ)していないので、今回が初顔合わせになった親戚もいた。
親戚にダンナを紹介し、お墓にお線香を上げて、ご祝儀を頂くという展開に。
生前祖父母と同居していた叔父からもご祝儀を頂いたのだが、何故かご祝儀袋と普通の封筒、2つを渡された。
そして、

「こっちの封筒は、ずっと前におじいちゃん達から預かっていたやつ」

と言われた。

中身は旧札、聖徳太子の一万円札。

随分前から孫の結婚を楽しみにしてご祝儀を用意してくれていたこと。
そして、それを偶然にも祖父の十三回忌で叔父から受け取ったこと。
思いがけないサプライズに嬉しくて、切なくて、涙がこぼれた。
決して言葉数が多いタイプではなかったけど、温かい祖父の眼差しと、
よくしゃべり、よく笑う祖母の笑顔を思い出した。

おじいちゃん、おばあちゃん、素敵な贈り物をありがとう。

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