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恋愛は、突き詰めると母子関係の焼き増しでしかない

 とんでもないサイコエログロ、ただし叙述トリック小説の傑作と、色んな意味で名高い当作品。

シマトは考察必須のサスペンスやどんでん返しの叙述トリックは大好物なのですが、如何せんグロが全然得意ではないので、何となく読むのは敬遠しておりました。
 が、敬愛する先輩と雑談している中で、先輩が過去に当作品を読了済みと判明!先輩が読めたのなら大丈夫では!?と思ったのと、何よりその先輩ともっと話がしたくて、この秋とうとう手に取ってみたのでした(下心の極み)。あと、その日ちょうど仕事のストレスが極限に近かったので、ぶっ飛んだエログロで吹き飛ばしたいという気持ちもありました💣😡

※以下、読了前提で感想を垂れ流しています。直接的なあらすじの描写はありませんが、間接的にネタバレ注意です🙇‍♀️

ぶっちゃけ恐るるに足らずだった

 恐れていたエログロ具合ですが…

 意外と、「え!?この程度で世間的にはグロ小説扱いなのか…!?」と思うほど、全く無問題であった。(なんか厨二のグロ耐性ありますアピールみたいで恥ずかしい。。。)視覚情報(漫画、映画)は全然ダメだけど、文章ならわりと耐性がある方なのかもしれない💡

 あと、本作品の特徴として、グロいことが行われるのが専ら殺害後なんだよね。つまり、被害者は殺されはしたが痛みは感じてないわけよ。自分が痛覚を失った後の処置についてはあまり気にしないタイプなのだと、この度初めて知った!
 とにかく、“痛い”のはダメ。。。「生きたまま〇〇」が、ほんっとに苦手…😭HSPあるあるかもだけど、自分にも感覚が伝播する感じがして、その部位(部位言うな)がゾワァってなるのよ😭
 あとは、“死人が無碍にされてる感”、“個人の命蔑ろ感”もすんごく苦手。せっかく(?)殺されるなら、その死に意味を持たせて欲しい。だから、例えば進撃の巨人の殺人シーンは、本当にウッ……てなること多い…………😭

 と言うわけで、その点本著中の「グロ」は、

・痛みもほとんどない(脱毛の宣伝文句みたいだね…)
・加害者が、殺害した相手に対して強い執着(本人の言葉を借りるなら)を抱いている

ということで、私の苦手ポイントを上手くすり抜けたんだと思う!👌

 エロの方も、私がサイコパスに耐性がありすぎるだけかもしれんけど(また厨二アピールみたいで恥ずかしい🫠)、まぁこういう嗜好の方もいるよね…くらいの感じだった。

 …世代が良くないよね!?!?多感な中学時代を西尾維新のクビキリシリーズと竜騎士07のひぐらしシリーズに捧げてたら、どうしてもこうなるよね、、!?!?お一人でもいい!!どうか分かってくれる方がいますように、、!!!🙏🏻

叙述トリックがお見事!!最高!!

 しかし、叙述トリックの方は世間の評判どおり、最高だったよ……😮‍💨✨

 本作品では、冒頭から犯人の名前がハッキリ出ている上に、犯人目線の記述が本の大半を占めている。

にも関わらず、私たちは最後のページまで、犯人の本当の姿を見誤ったまま進んでしまうんだよーーーーーー!!!!!!!

 叙述トリック系の小説って、手品みたいだよね。こっちは「騙されないぞー見抜いてやるぞー😤」って終始注意して読んでるつもりなのに、気が付いたら「え!?嘘っ!?アアアアアッッッ」ってなる、あのまんまとしてやられた感、本当に気持ちいい〜〜!!!😭💖💖本作品も、どんでん返しが好きな方は絶対好きだと思う!

恋愛は、所詮母子関係の焼き増し

 ちょっと前に読んだ脳科学者の著作に、そういうことが書いてあったんですけど。私、それ読んだ瞬間すっごい納得したんですよね。

「前々から娘と接する時に感じてたこと、
正にこれだーー!!!」

って🤣🤣🤣

・「口にご飯粒ついてるよ」→取る→食べる
・就寝時の腕枕、テレビ観る時の膝抱っこ、アーンする、お風呂で頭洗ってあげる
・泣いてたら抱きしめて話を聞く

例えば一例

ね?どの行いも、女性向けコンテンツに頻出する溺愛系イケメン彼氏のそれでしょ!?😂要は無条件に自分だけを溺愛してくれる、完璧な存在。

 老若男女問わず、皆本当はそんな存在が欲しい。だけど(精神的に)大人になるにつれ、他人にそれを求めるんじゃなくて、自分で自分を支えられるようになってくるんだよね。我々は母子関係を通じて、自分の支えである“イマーゴ”を心の中に形成するらしいんだけど、それが上手くいかないと、大なり小なり心や思考の歪みに繋がるらしいのよね。。
 作中の猟奇殺人犯は、その成れの果てというか最悪のパターンというか。思考回路がもろミソジニーの様式美だったもんね🙄しかし彼は彼で、自分の人生に足りないピースを必死で求めただけなんだよなぁ。人殺し以外の方法で、より良い人生を模索できれば良かったんだけどね。。

***

 夫も私と同じく不穏なサスペンスやサイコホラー作品が好きなので、本著も「絶対読んで!!!!!!一刻も早く!!!!!」と強要したところ、優しい彼はドイツ旅行の行きの飛行機の中で読んでくれました(爆)。楽しい家族旅行の前になんてものを読ませてしまったのか…🙄

終わり💜

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