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心停止が切迫していることに気づく
重症度×緊急度
「重篤な小児」というとどんなこども達を想像しますか? 白血病、脳腫瘍など重症度が高い疾患により沢山のこども達が戦っています。しかし、あえて誤解を恐れずにいえば、白血病そのもので心停止に到ることはありません。それらが原因となり、最終的に「呼吸障害とショックが進行」した結果、心肺機能不全に陥り心停止に到ります。
したがって、目の前にいるお子さんが、「今まさに心停止に到らん」としているかどうか?」を判断するためには、「何が起こっているか?」という診断を想定する前に、「急ぐかどうか」つまり「緊急度」が高いか低いか、病態に注目することが重要になります。
心停止に到る経路を考えた場合、原因はわからないけれども、「呼吸が悪い」「循環が悪い」「意識が悪い」と判断したこどもが、「緊急度が高い小児」ということになります。
急ぐか? × やばいか? × どうしたのか?
目の前に牙をむいたライオンが現れたこの状況で、「ライオンなんで怒っているのかな?」と考える人はいらっしゃいますか?
とりあえず、緊急事態(急ぐ状態)であることを認識し、とにかく「ヤバイ」と判断し、何らかの行動を起こすはずです。
医療の世界で、「どうしたのか?」つまり、診断については誰もが気になる所ですが、診断名にこだわる前に、まず、緊急度に着目して、
「急ぐか?」「ヤバイか?」=「心停止が切迫しているかどうか?」
を判断することが重要です。
「救急のセッティング」だけでなく、全ての小児に出会った瞬間に、緊急度に着目し「今まさに心停止に到らん」としているかどうかを、 "STEP 0" として意識的に判断してください。
ポイントは、どんなに軽症そうに見えても、"STEP 0"として、意識に挙げて「緊急度」を判断する訓練を繰り返すことです。意識に挙げて判断する訓練を繰り返し、「意識しなくてもできるレベル(無意識的有能)」まで高めることで、危機察知能力は飛躍的に高まるのではないかと思います。
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