5日間の無邪気な幸せ 私と新生児聴覚スクリーニング vol.1
産まれてから、たった5日間…
これは
「私が赤ちゃんが産まれた喜びに
無邪気に浸っていられた日数」
です。
元々子供に全く興味がなかった私にとって
妊娠は、ショックからのスタート。
喜びの涙と思いきや、ショックで泣く私に
夫が困っていたのを思い出します(笑)。
それでもお腹に生きている命がある。
この事実は 私を確実に母親へと変え、
2日がかりでやっと産まれた息子は
産まれた瞬間から
ただ 可愛くてたまりませんでした。
眠くておっぱいが出なくて
朦朧としていたけど、母子同室で
私を探すかのように
こちらを向く姿に夢中!
毎日毎日、気がつくと
「可愛いねぇ💕」とお経のごとく
話しかけていた記憶があります。
あの一言を聞くまでは。
そもそも 私が新生児スクリーニングを
受けたのは全くの偶然から。
「新生児(聴覚)スクリーニング
受けておきますか?
念のための検査ですし、
何もなければ無料なので。」
「(タダならいっか🎵)
じゃあ、よろしくお願いします!」
こうして、
息子はオトクな検査にまんまと
引っ掛かったハハのおかげで(笑)
生後5日目にして
「難聴児の可能性があること」を
知らされたのでした。
新生児聴覚スクリーニングの目的は
赤ちゃんが難聴かどうかを
なるべく早く見つけ出し
言語やコミュニケーションの発達を
支援するため🍀
目的自体はとても素敵です。
「結果的には」あの時点でわかった事で、
早く対応が出来ました。
これは息子の聴力の発達において
非常に影響が大きかったと実感しています。
… でもよ?
大事な事だから
早く伝えればオッケー!とか
ないから!!!
大事な事だからこそ
伝え方とか、タイミングとか
その後のフォローとか
諸々 見計らった上で
伝えようよ🍀
善意だけで
いきなり事実を伝えられる
ハハの気持ちとか、
考えてないだろっ!!!
そんなの
善意という名前の
告知爆弾渡して
「じゃ、私はこれで🎵」とか
言ってるのと同じですから!
……… やれやれ。
11年経っても、まだ色褪せない憤り。
私の記憶にある「あの日」に残った感情は
「戸惑いとショックと怒りと不安と疲れ」
当然、写真なんて1枚も残ってない。
本来なら、記念に残る日のはずだったのに。
にこにこ笑って
待ち遠しく選んだとびっきりの
お洋服を着た息子を抱っこして
「退院おめでとうございます✨」って
晴れやかな気持ちで
退院するはずだった… のに!!!
私の退院、返してよーっ(T_T)(T_T)
そう「現実は小説より奇なり」とは
本当に良く言ったものだと思う。
あの日、私に待っていた「現実」は
結構きびしかったな。
・理由もわからず、なかなか退院手続きが
出来なくて不安になり
・ようやく看護士さんから呼び出されて
話を聞いたのが「突然の新生児聴覚
スクリーニングが再検査(リファー)である事
それは子供に難聴の可能性があることを
意味している事」
・あまりに簡潔な説明で納得出来なくて
説明の追加を求めたものの、
耳鼻科の研修医さんが
病室を訪れたのは何と3時間後
・しかも「外耳(耳の穴の見かけ上の部分)に
異常は見られません。これ以上はここでは
わからず、お伝え出来ません。」で終了
そんな一言聞くだけのために
不安と、悲しさでいっぱいで
3時間も待ってたの、私?!
今でもあの時の病院と先生に
こう伝えたかったな、と思う。
不安と悲しさと怒りがごちゃ混ぜの
私をよそに、孫を連れ帰る喜びで
大はしゃぎで暴走する実母(笑)に
更にトドメを刺して頂き
ぺらぺらの小冊子1冊をお供にして
私の出産、入院生活は
しめやかに終わりを告げた。
↑当時、頂いたと思われる小冊子
そして
私の熱血!難聴児ママ生活が
幕を開けて行きます(笑)
それにしても
今更、なぜ11年もたって
当時の思いを公開しようと思ったのか?
11年経たないと、私には
昇華出来なかったから
それもある
今書いてすら、この勢い
当時消化しきれないままに
筆を走らせても
未来に繋がるものは
書けなかった… だろうから
あとは
「私、これからどうなっちゃうんだろう?」
この気持ちとまともに向かい合ったら
当時の私は精神的に持たなかった、事もある
難聴であることは
誰のせいでも、何かが悪いわけでもない
ただ、それを受け止めるには
受け止める側に
相応の心身の余裕が必要です
伝える側の方々にも
それを支えるだけの覚悟と
フォロー体制を整える事が
必須なんです
伝えて終わり、じゃない
伝えられた側は
そこから始まるのだから
せめて少しでも
穏やかに、安らかに
その事実を知る環境が
整いますように
難聴だと知った その上で
心から安心して
我が子を育てられる
そんな当たり前の環境を
与えて欲しい
今でも 心からそう願っています💐
🌼「新生児スクリーニング 聞こえ」などで
検索して、この文章を読んだお母さんへ🌼
いきなり難聴って聞いたら
本当にびっくりするよね。
とっさに何て返せばいいのか
わからないまま説明が終わってしまって
後で必死に検索したりね。
これはあくまで私の体験だから
同じように考えたり感じたり、
しなくて大丈夫です
ただ、苦しかった、悲しかったなら
そのまま素直に感じていいんだよ
思いっきり 泣いてもいいんだよ
お母さんだから
しっかりしなくちゃ!とか
私が泣いたら子供が心配しちゃう…とか
横に置いといて いい
びっくりしたんだもん
ショックを受けたって当たり前
そっかぁ…でも いい
どんな風に感じてもいいから
味わってあげよう
大丈夫🍀
難聴は不便だけど、不幸せじゃないから!
実際育ててみて そう思えます
少しずつ、難聴子育てのこと
書き続けていきます
こんな時どうすればいいのかな?
迷ったら 先輩ママ達の経験が
頼りになるから
使える物は どんどん使おう
頼れる人も どんどんお願いしよう
抱え込まないで
出来たら 笑って過ごそうね💕
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