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オンライン読書会「ジェイン・エア」
2024年9月8日(日)晴れ 33.9℃(MCJ030)
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約2ヶ月毎にアンの友だちとオンラインで読書会を開いている。今日のテーマはシャーロット・ブロンテの「ジェイン・エア」。10代の頃に読んだはずだがほとんど覚えていなかった。映画などの力を借りながらなんとか読了。面白かったかといわれると微妙である。
赤毛のアン好きが読むジェイン・エア
赤毛のアン好きのメンバーからすると、ブロンテの物語には少々ユーモアが欠けているという意見が多かった。赤毛のアンの作者モンゴメリ自身もそのように語っていたらしい。ただ、モンゴメリはブロンテのことを尊敬し、作品も気に入っていたようだ。私は大好きとは言い難いが世界観はそれほど嫌いではない。ただ暗い。物語が重い。
芥子菜の種の妖精
読書会中、今回の読書会で一同大笑いした箇所があった。ロチェスター様がジェインと恋仲になり、ジェインのことをいろんな言葉で表現するのだが、その一つに「芥子菜の種の妖精(河島弘美訳)」がある。新約聖書によれば芥子菜の種にはこのように書かれている。
「天国は、一粒のからし種のようなものである。ある人がそれをとって畑にまくと、それはどんな種よりも小さいが、成長すると、野菜の中でいちばん大きくなり、空の鳥がきて、その枝に宿るほどの木になる」
このことから、ロチェスター様はジェインのことを、マスタードの種のようにつまめないほど小さい(→可愛い)けれど僕にとっては大きな存在だよといいたいのでは? などとみんなで推測した。
また、ほかの翻訳者はどういう日本語に訳しているのか持ち寄った本で調べてみると「ケシの種の精」や「一寸法師」と訳されているものがあった。一寸法師に関してはイメージがだいぶ変わるわねと、一同大笑いしたのだった。
小説「ジェイン・エア」の本質をまだ理解できていない
ジェーンは自尊心の赴くままに行動する。そこが素敵だと思った。一方ロチェスター卿は正直なところ、どこが良いのか私にはわからない。ジェーンとロチェスターの会話はまどろっこしくて読むのに忍耐がいる。どちらも波瀾万丈の人生を歩み、最後はハッピーエンド。読後感は悪くないが、また読みたいとはなりにくい。ただ、一度読んだぐらいでは真に面白さを理解できる気もしない。時代背景も含め、何度か読んでしっかり咀嚼できればだんだんその魅力が掴めてくるのかもしれない。古典文学によくある読むたび発見のあるスルメタイプであることは間違いなさそうだ。
ZOOMのAIによる要約機能
ところで、今回初めてZOOMの新たな機能、AIによる要約機能を使ってみた。参加しながら書記をすると聞き逃したり、話に夢中になってつい筆が疎かになったりと安定しないので、欠席したメンバーにざっくり読書会でどんな話がなされたのかなど報告するのにAIの力を借りようというわけだ。読書会が終わってまもなく送られてきた要約を見て、すごい世の中になったものだと思った。もちろん修正はまだまだ必要だけれど。これでまた人間は自分の頭を使わずに楽な道を選ぶことになるのは明らかだ。
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