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ヨーヨー・マ&キャサリン・ストット デュオリサイタル

秋になると聴きたくなるのは弦楽器の音色。クラシック音楽が好きなので年中聴いてはいるけれど、秋は特にチェロやヴァイオリンが聴きたくなる。
今年はなんとヨーヨー・マの演奏を聴く機会に恵まれた。

これまでずっとCDでヨーヨー・マの音楽を聴き、その動向には関心を向けていたが、なぜか生演奏に触れるご縁はなかった。そんなわけでチケットが取れてからというものずっと楽しみにしていたのだ。

プログラム

・ガブリエル・フォーレ/子守歌 作品16
・アントニン・ドヴォルザーク/我が母の教えたまいし歌
・セルジオ・アサド/メニーノ
・ナディア・ブーランジェ/歌
・ガブリエル・フォーレ/蝶々 作品77
・ドミトリー・ショスタコーヴィチ
  /チェロとピアノのためのソナタ ニ短調 作品40
・アルヴォ・ペルト/鏡の中の鏡
・セザール・フランク
 /ヴァイオリンとピアノのためのソナタ イ長調(チェロ編曲版)

前半はよく知られた親しみやすい曲が続くが、聴き慣れている曲も68歳のヨーヨー・マが演奏するとこんなにも深い音になるのか…。キャサリン・ストットのピアノは30年以上も一緒に演奏活動をしてきたことで培われたに違いないヨーヨー・マとの阿吽の呼吸がぴったり。重なり合う音と音は観客を一つに求心していく。

後半のペルトの一曲とフランクのソナタはとにかく聞き応えがあり、一音が丸い球体になって私が一つ一つその中に入り込んでいくような心持ちになった。チェロとピアノが奏でる音だけに集中し、2人が奏でる音楽の世界にただただ酔いしれた。

アンコール

・エルガー/愛の挨拶
・サンサーンス/白鳥

終わると鳴り止まぬ拍手に大勢のスタンディングオベーション。私も立ち上がって心からの拍手を送った。

余韻冷めやらずだが、ここで私がYou Tubeのお気に入りに保存してあるヨーヨー・マとトランペット奏者のクリス・ボッティのコラボレーション映像を読者のみなさんにお見せしよう。古い映像だが、何度聴いても良いものは良い。ご堪能あれ。




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