人生をかけた戦い!医学部学士編入試験の受験にかけた総費用
こんにちは。本noteにご来訪くださり、ありがとうございます。
2024年4月より国立大学医学部へ学士編入する予定のまりめっこです。
医学部学士編入試験に向けて頑張っている方、これから頑張ろうと考えている方の中には、経済的な不安を抱えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。私もその1人でした。
今回の記事では、私が医学部学士編入学を目指してから合格するまで、何にいくらかけたのかを細かくご紹介していきます。
無料で公開しておりますので、医学部学士編入試験の経済的な面を気にされている方・不安な方の参考に少しでもなりましたら幸いです。
予備校にかかったお金
受講料(フルパッケージ)
その額、96万円!(はい、巨額〜)
私は医学部学士編入試験受験者の多くが通う河合塾KALSに通っていました。KALSに通う方の多くは、医学部学士編入試験で最重要科目とされる「生命科学」を受講することを目的にしています。私もその1人で、基礎・完成・実戦と3段階構成で授業が組まれている中、その全てのコースを受講しました。ただ、生命科学の3段階全てを受講する値段と、生命科学・英語・化学・物理・小論文など全てセットでついてくるフルパッケージの値段が変わらなかったので、フルパッケージで申し込みました。それが96万円です。人生で最も大きな買い物でした。(知識は生涯の財産だからOK!ハハ)
非常にお値段は高いのですが、授業を受講してみてその価値は十分にあると思いました。
医学部学士編入試験は、いわゆる「試験範囲」が定められていないので、自分で試験範囲を推測して、独学でその分野を学習することは非常に困難です。KALSは、医学部学士編入試験を実施している全ての大学の過去問数十年分をもっており、それらを分析することにより「試験範囲」を定めています。そして、その試験範囲を最も効率よく頭に入れることができ、かつ論述の対策までできるので、私個人の体験談ですが値段分の価値は十分にあると思いました。もちろん、合格することが前提ですが。
ちなみに、これらの作業を全て自分でやり、独学で合格される方もいます。理系の方が多いですが、文系の方でも独学合格者はいます。ご自身のスキル(情報収集能力、独学遂行能力など)や、受験にかけられる時間(何歳までに合格したい、それに対してどれくらい時間が残されているかなど)を鑑みて、ご自身の予備校の必要性を考えられるのが良いと思います。
私の場合は、予備校に通ったおかげで、半年間という短い期間で筆記試験の勝率100%を叩き出せたと思っています。
生命科学の独学ってどんなの?予備校には通うべき?と迷われている方は、下記の記事に詳細がありますので、こちらを参考にしてください!
生命科学 トップレベルゼミ
その額、5万5000円!
KALSの生命科学は、基礎・完成・実戦全てが終了してから、より高いレベルを目指すために「トップレベルゼミ」というものが用意されています。これはオプションなので、生命科学を受講している人でもこれを受講していない人も沢山います。5回分のテスト・解説がパッケージになって、このお値段です。(初期投資が96万だったせいで、5万5000円の追加講座がもはやお値打ち価格に感じるという、脳内バグ!)
私は、全てのシリーズを完了させたので、こちらを受講することにしました。そして、万が一不合格になった場合に「これをやっておけば…」という後悔をしたくなかったので、こちらも受講しました。ただ手一杯になってしまう(どれも完璧にできないまま、焦りゆえに手当たり次第受講してしまう)ような方は、下手にこちらを受講する必要はないと思います。
個人面接対策講座
その額、6000円(1回分)!
こちらもKALSのオプション講座です。面接官役の予備校の方と1対1で個人面接の対策を行います。こちらも「やっておけばよかった…」とならないように受講しましたが、これは受講しなくても良かったかな?と感じています。
私はもともと面接が得意なので、もしかしたら本当に「とても良かった」のかもしれませんが、文字通り「とても良いですよ〜!」くらいのフィードバックしかもらえませんでした。
面接がすごく不安な方、「良いですよ!」などお墨付きをもらって試験に向けて自信をつけたい方は受講しても良いかもしれません。
集団面接対策講座
その額、9000円(2校分)!
こちらもKALSのオプション講座で、集団面接がある大学ごとに開催されます。その大学の筆記試験に合格した人のみ受講できるようになっており、その大学の過去の集団面接に倣って行われます。
私は、2校分受講しましたが、これは受講してよかったと思いました。集団面接は各大学により試験の流れや出題形式がかなり異なるので、1度やっておくか、本番が全ての初見になるかで、自分の対応能力・心構えは変わります。逆にこれを受講せずに、初見で集団面接に臨まれている方のメンタリティを見習いたいくらいです。
その他(英語外部試験・参考書など)のお金
参考書代
その額、約7000円!
私はKALSのカリキュラムに沿って勉強しており、テキストもほぼほぼKALSのものだけで事足りていました。ただ、インターネットの口コミを見てなんとなく良さそうなものを買ったり(もはや趣味みたいなノリで)、どうしても自分で補強が必要な分野(数学・化学の基本など)の参考書を買い足したりはしていました。
下記に一応購入した参考書を載せておきます。
なんとなく趣味で買った本(なくても全然大丈夫だった)
プログレッシブ生命科学:5000円
必要だったので買った本(メルカリで購入)
坂田アキラの指数・対数が面白いほどわかる本:999円
基礎からのジャンプアップノート 無機・有機化学、理論化学:900円
書籍代
その額、約1600円!
これも必須ではなかったのですが、授業で先生がオススメしていた本や、合格者の方が合格体験記でオススメしていた本など、医学部の編入試験に関連する本を何冊か買っていました。泣くな研修医シリーズは、個人的にはモチベーションアップに非常に有効でした。
一応リストアップしておきます。
ゲノム編集とはなにか:480円
がん遺伝子の発見:340円
泣くな研修医シリーズ:計750円
TOEFL・TOEIC
その額、約47000円!
私の受験予定校の一部は、TOEFLが出願条件として課されていたので、受験を決意した段階ですぐに受検しました。TOEICは本当は私の出願校では必要なかったのですが、ちゃんと確認せずとりあえず申し込んで受検しました(アハハ)。
私はもともと海外経験があったので英語を基礎から勉強する必要はありませんでしたが、TOEFLは試験形式が特殊で難しく、より良い点数を出したかったので、参考書を買って対策しなおしました。
試験代は、下記の通りです。
TOEFL ibt:245ドル(約35000円)
TOEIC:7810円
こちらも一応使用した参考書を記載しておきます。購入はメルカリです。
TOEFL ibtテスト 必修フレーズ:1400円
TOEFLテスト集中攻略 ライティング:1700円
TOEFLテスト集中攻略 スピーキング:1300円
受験にかかったお金
郵送代・切手代
その額、約8000円!
これは地味な出費なのですが、郵送関連費用が各大学の出願時にかかります。
まず出願の際に大学まで出願書類を郵送するための切手代・レターパック代が、各大学平均500~1000円くらいはかかりました。書留・日付指定など色々つけて送っているので高めです。
そして、出願の際には、大学が受験票や受験結果を受験生に送付(返送)するために、受験生がそれ用の封筒を用意して、大学→自宅までの分の切手を貼って、出願書類に同封する必要があるので、それにも地味にお金がかかります。A4が入る封筒を指定してきたり、切手も不足がないように多めの金額を指定してきたり、なんだかんだここで1校あたり平均1000~1500円くらいかかりました。各大学に対し、受験票返送、一次試験結果、二次試験結果など、3回分くらい封筒&切手を用意させられるので、悪い意味でチリツモの痛い出費です。
出願費用
その額、12万3000円!
出願大学はどこの国立大学も3万円+振込手数料です。私の場合、4校に出願しており、それぞれに手数料が500~1000円ほどかかりました。
遠征費用
その額、約17万円!
私は、4校に出願し、遠方まで赴いて試験を受けたのは一次・二次合わせて3回でした。
まず、交通費ですが、この3回は全て飛行機で、飛行機から市内までの公共交通機関代も含めて、1回あたり往復で平均4万くらいでした。格安航空券を必ず買うようにしていましたが、まあそれでも安くはないです。
次に宿泊費ですが、私の場合は試験の前日ではなく2日前に到着するようにしていたので(飛行機の遅延等で受験できなくなるのが怖かった)、ホテル代も毎度2泊分かかっていました。私は統一して朝食無料で立地も必ず良いところにある「東横イン」に泊まっていました。一泊6000円なので、3回分の宿泊費合計は3万6000円です。ちなみに、東横インは10回泊まると1泊無料になるポイント制度があるので、受験期間が長く続いたら10回以上宿泊すると思い、ポイントを溜め始めました。実際想定より早く終わったので、全然ポイントが溜まっていませんが(笑)
そして、2泊3日分食費も外食になるので、その分も合計1万円プラスしています。節約するために、水筒は持参して、レストランなどで食事するのは出来るだけ避けて(ご褒美に1回だけなど)、スーパーの値引きされたお惣菜とおにぎりなどをホテルで食べるようにしていました。
総額を大発表!
受験にかかった合計金額は、約140万円!
(※上記のものを細かく合計すると厳密には、138.66万円くらい)
いやー、数字でみるとかなりの金額でした・・・。
私は社会人歴が長かったわけでもなく、お給料のすごく良い仕事をしていたわけではなかったので、この額を自分で支払うのは非常に辛かったです。
貯金を叩きまくっていたので、毎回カードの請求がくる度ストレスになっていました。貯蓄の底が尽きる未来もすぐそこに見えていたので「貯金がなくなったらどうするんだろう」「この挑戦が失敗に終わったら、ただお金を使って何も得られなかった…となるのだろうか」など強い不安を抱えていました。
ただ、そのストレスを軽減させる方法は、結局受験対策・勉強に集中すること以外ありませんでした。とにかく勉強して筆記試験で良い点数をとる、面接対策を徹底して最終合格を勝ち取る、このことに全力を捧げていました。結果的に、早々に合格をいただくことができ、その後仕事を掛け持ちするなどしてなんとか生きています(笑)。
1つお伝えしておきたいのが、合格をいただいてからも経済的な不安は付き纏うということです。生活費・学費をご自身で賄う必要がある方(私もその1人です)は、この先安定したお給料のない5年間をどうにかやりくりしないといけないわけです!お金の面だけでなく何かを頑張っている方は「日々頑張っている私、輝いていて素敵だな、日本の宝だな★」というメンタルで乗り越えていきましょう!
【番外編】入学・引越しに必要なお金
最後に、合格してから入学手続き・引越し等にかかった出費をご紹介します。
その額、約56万円!
合格さえしてしまえば、その後入学までは安定的に収入がある方が多いと思うので、耐えられるはず…!そして何より心が晴れやかで前向きなので、「頑張るぞ、できるぞ!』となりやすいです。
参考程度に私の場合は、下記の通りの内訳です。
入学金:約25万
同窓会費など:約5万円
ワクチン接種代:約1万5000円
引越し代:約7万円
初期費用:約15万円
内見・契約のための渡航費:約3万円
入学もしてないのに同窓会費ってなんやねん!と思ったのですが、入学時に入学金のほかにこういう「〜会費」みたいなのを請求されます。医学部は何かとお金がかかるといいますが、こういうのを指すのですかね。
そして、医学部の実習で色々な患者さんに接する機会・病院にいる機会が多いため、ワクチン接種・抗体証明が必要になります。幼少期に必要とされるワクチンを全て打っていれば改めて対応しなくて良いのですが、私は任意接種のもので打っていないワクチンがあったので、改めて打ちに行きました。近くのクリニック等でできますが、医療機関ごとに結構大きく値段が変わるので先に問い合わせて比較すると良いかもしれません。
ちなみに引越に関してですが、私は費用を抑えるために、超ミニマリズムな家具の量に減らし、格安価格の業者さんを選びました。まだ引越が完了していない(予約を確定させている段階)ので、ここの業者さんの引越のクオリティは不明です。問題があれば追記します(笑)
そして、家は一人暮らしサイズなので、初期費用・家賃はかなり抑えています。ファイナンシャルプランニングの話になりますが、金銭的に不安のある方は家賃などの「固定費」をまず徹底的に抑えることをオススメします。
最後に
受験〜入学前までにかかった費用の総額は・・・約200万円です!
もちろんこの額がどれくらいの大きさに感じられるかは人それぞれだと思いますが、私にとっては非常に、非常に、非常に大きな額です。
結果論にはなりますが、医学部に合格できたので、受験にかけた費用もその価値があったと言えますし、合格後の出費もこれから医者になるための投資だと思って頑張って捻出しようと思います。
医学生の5年間は、勉強が大変であるため社会人時代のように安定した収入を得るのは難しいと思っており(歯科医師・薬剤師等の方は医学生+高時給アルバイトが実現可能ですが、私はそういうバックグラウンドではないので…)、引き続き経済的には余裕のない生活が続くと思っています。
しかし、いつか「こんな苦労を乗り越えて、ずっとなりたかった医者になれたんだよな〜」と、笑って思い出せる時が来ると信じて、今の毎日を堅実に生きていこうと思っている次第です。不安はありますが、実際はそんなに悲観してはおりません!
これから医学部学士編入試験に挑戦しようと迷っている方、経済的な目処を立てたいと考えている方にとって、この記事が少しでも参考になっておりましたら幸いです。読者の皆さまの努力が報われることを、心よりお祈りしております!
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!