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静かな白い立山

11月23日から二泊三日で室堂に行ってきた。アルペンルートの運行期間も終わる11月末の立山は、毎年雪山シーズンインに登る山だ。BCスキーヤーも結集し、ガイドたちも集まってくる。
例年なら山荘では、常連客やガイド仲間が集ってパーティー状態になるのが常だが、今年は新型コロナの影響で静かなシーズンアウトだった。山に登るにはとくに悪いコンディションではなかったが、滑走には不向きな積雪状況で、室堂周辺は岩やブッシュが露出していた。
22日には、雷鳥荘の割合近くで岩に激突して大腿骨骨折の重傷を負ったスキーヤーがいた。残念なことにガイドツアー中だったらしい。

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23日の夕刻、雷鳥荘の前では見事な夕焼けを見ようと、大勢の人々が並んだ。淡いピンク色に染まっていく立山を眺めなていると、心も身体も洗われていく気がする。ただただ美しい山は、浮世の事柄とは無関係に、ただそこにあるだけ。近い様で遠く、ただ登ろうとする意思だけが頼りだ。

24日は3時半に起きて4時半に雷鳥荘を出発した。ヘッドランプを頼りに、通い慣れたルートで標高を上げていく。一の越山荘について振り返ると大日岳の向こうにヴィーナスベルトが現れていた。地球の影だ。
しばらくすると龍王岳東尾根が輝き始め、遥か南方には槍ヶ岳や笠ヶ岳、水晶岳が浮かび上がる。雄山山頂までは岩と雪のミックスだがそう登りにくくは無かった。貸切の山頂で360度の展望を楽しんだ。

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