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猫になりたい すまして本を読む あなたの足もとでじゃれつきたい 猫になりたい そのページをたどる指先で やさしくのどを撫でてほしい 猫になりたい こんなに寒い冬の日は あなたと一日中くっついていたい 猫になりたい その静かな甘い声で 私の名前を呼んでほしい ねえこっちを向いて こんなにそばにいるのに あなたがとても遠いよ 猫になれば もっとあなたの近くにいられるかしら 猫になりたい ひとり本を読む あなたの邪魔をしても叱られない 猫になりたい きっとやさしく抱き
虹を見ていた 空に放物線を描く光の帯を 虹を見ていた あの日君と眺めた七色の輝きを 虹を見ていた ただ黙って見ていた 思い出は今も胸に消えない懐かしい橋をかける あの日僕らは雨上がりの森を 虹を目指して駆けて行ったんだ 虹は森の向こうで僕らを呼んでいた 道はぬかるんで靴が汚れてしまったけれど 僕らはぜんぜん気にならなかった ただ空の向こうにかかるあの虹に 一刻も早くたどり着きたくてひたすら走り続けたんだ 森を抜ければ虹にたどり着く あの時の僕らはそれを信じて疑わなかった
粉雪のリフレイン 埋めつくす真っ白な想いは あなたに会いたくて会えなくて募って行く 悲しみのリフレイン 降りしきる雪の華の中 私はひとりきり淋しさをもてあそぶ あなたに会えないまま暦は新しくなり 2枚目に印された文字も哀れ メールを送っても電話をかけても あなたはいつでもなしのつぶて きっと私からのさよならを待っている 傍らにいる知らない誰かの肩を抱きながら 粉雪のリフレイン 繰り返すやるせない想いは あなたに言いたくて言えなくて募って行く せつなさのリフレイン