今日ここで始まった皆様の旅が、素敵なものになりますように。
最高の舞台だったね。
わたしは、舞台チームでよかった。
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BackpackFESTAのチームを決める時、正直どれにしようかめっちゃ悩んだ。舞台でわたしができそうなことなんてどれもない。ロビーもなんだか向いてなさそう。他のチームももちろん、できなさそうだった。
それでも、あの言葉だけが頭から離れなかった。
「アナウンスは桃にしてほしいわ笑」
わっふぃとピザパをしてたときに、コーンが嫌いと言ってひとつひとつ選別しては取り除いてたわっふぃが言った言葉を私はわすれたことはない。
そういって私は、”影アナ”という大きな役割に手をあげることにした。
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一度影アナを降りようと思った時がある。
本番の舞台で、滞りなく声を発することを全うする自信がなかったのだ。
ちゃんとした理由を持って、本格的に影アナの練習が始まる前に、降りようと思った。
もちろん、優柔不断で、自分で決めないわたしが、私の声で、私の意見でやりたいと言った影アナだ。降りたい訳がない。
ただただ私は、みんなが死ぬ気で作り上げた最高の舞台を、自分の手で壊したくなかっただけなのだ。
それでも。みんなのために、周りのために、諦めなきゃいけないものがあることくらいわかってたから。我らがBブロック副代表にLINEを入れた。
返信がすぐにきた。
そんなこと思ってもみなかった。
影アナを降りることは、BPFを降りることと同義だと覚悟してた私にとって、すごく救われた。
やりたいという気持ちを優先していいと言われて、すごく救われた。
みゆうは、本当に、人に寄り添ってくれる人なんです。
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舞台チームは、みんな誰かとペアになってやる。音響だって、照明だって、スライドだって、他もそうだ。みんなみんな”最強のタッグ”、”最高の相方”、素敵な関係がたくさん生まれてた。みんながふたりでmtgしてたのも、噂に聞いている。
ミーティングでは、ふたりでこう言う意見になったからこうなりました、って、ふたりだからこそ出せた決断もたくさん見せてもらえた。
私は。
ひとりだった。
影アナを担うのは、ひとりだ。
そんなのわかってたはずだった。
それなのに、その相方関係にすごくすごく憧れを抱いてしまったし、羨ましいとすら思ってしまった。
フィードバックを頼もうにも、監督陣もリーダー陣も、それどころではないほどに忙しそう。仕方がない。私は、ある程度のレベルまで自分の力で持っていかなければならない。TABIPPO以外の場所で、私は自力で頑張らなければならない。
そう思って、たくさん他の人にアドバイスをもらった。
高校で放送部だった友達、元放送部、何人かには、すごく力をもらった。
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「オフラインで練習でも、zoomの練習でもいいから、できる?
もう今は、本気で代役を立てることを考えてる」
この言葉に、驚きしかなかったことは鮮明に覚えている。
わたしは、練習している。
周りには、伝わってなかった。
なんなら、練習していないと思われてしまった。
今までの全てを否定されたような感覚に、涙が止まらなかったのを覚えている。
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うちの舞台監督は、頭がよくきれる人間だった。
はやとは、少し何考えてるのかわからないところも多くて、最初は警戒してしまった。
それがきっと、伝わってしまったんだろう。でもその小さな諍いに、気が遣える人だった。ちゃんと、伝えてくれる人だった。
本番は、私のタイミングは全てこの監督の指示だった。
前日、公園で「本番は、全部俺が捌きます」って言葉を、こんなにも体現できる人がいるのかと思うくらい、小さなところまで全てタイミングを合わせてきた。
音響にも、照明にも、スライドにも。
影アナで舞台袖にずっといたからこそわかる。
舞台を回していたのは、間違いなく彼だった。
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いちばん感謝しているのは誰がなんと言おうと舞台副監督。
わたしが舞台の声をした理由も、わたしが影アナをやり続けられた理由も、そして、わたしが、舞台チームにいた理由も、全て、副監督がとねちゃんだったから。
それ以外なんでもよかった。
とねちゃんが副監督だから、ついていった。
とねちゃんがまとめてくれてたから、私はここにいた。
私はとねちゃんに、笑ってほしかった。
最後の締めの影アナの前で、手が少しカタカタと震えた。
私は、「緊張してる」と思った。
そして、「みんな緊張してる。この最後でこけるわけにはいかない。みんなの足を引っ張らないように。」と思った。
みんなが緊張してる。
他に余裕なんてない。
そんな中で、肩と手のちいさな震えに気づいたとねちゃんは、そっと手を握りにきた。
その一瞬でどれだけ安心したかは測りしれない。
今まで散々迷惑かけてきた
今まで散々困らせてきた
そんな副監督を、最後泣かせてやりたかったんだ。
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”今日ここで始まった皆様の旅が、素敵なものになりますように。
どうぞお気をつけて、いってらっしゃいませ。”
こんなセリフで、BackpackFESTAを締めくくった。
終演のアナウンスなのに、「いってらっしゃい」?
音響統括が、BackpackFESTAに向けて作った曲をちゃんと聴いたか。
うちの音響は、「著作権の関係でいい感じの曲使えなかったんで、作りました。」って言って曲を作るようなやつだ。
曲名は、まだ決まってないから、出典は書けなかった。
この曲を聴いたらわかるだろう。
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私たちは、まだ旅に出たばかりなのだ。
放浪癖もち飽き性単位諦めがち注意散漫の限界大学生です