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1ヶ月はこんなにも愛おしい

ただ残しておかないといけないようなそんな気持ちだけで。

明日の朝は早い。
今からお風呂も入って、荷物をキャリーに詰めて、洗濯物をして、ちゃんと寝ないといけない。

それでも。

ビール1缶と、じゃがりこだけ、飲みながら書かせてください。

なんだか特別な1ヶ月が終わった。

ここは新潟県南魚沼の上越国際スキー場。
1ヶ月の間だけ、リゾートバイトにきています。

きて1週間は、毎日泣いていた。
もう泣くのがデフォルトになってたくらい。
誰かと電話をしては、「帰りたい」と涙を流した。
そんな弱い自分が嫌いだった。

誰かと一緒にいたかった。
でも私は弱いから、一緒にいるとかなしい顔をさせてしまう。
そんなのはもっと嫌だった。

大好きな社員さんに恵まれた。
上がった後に泣く私と、自分の休憩時間を削って話してくれた。
テストの前の日は決まってお菓子をくれた。
帰りが一緒だと、コンビニに車で連れて行ってくれた。
私を見て、「無理すんなよ」って言う、おだんごが可愛い、ちょっと小さい24歳の先輩。
下の名前で呼んだり、からかったりしたけど、本当に尊敬してる人。

たくさんたくさん練習した。
センスがないなんて言い訳したくない。
運動神経がいい方でもない。
それでも、ただかっこよくなりたかった。
私はここで、入れなかったキッカーに入った。
私はここで、オーリー3の練習を始めた。
私はここで、ドライブができた。
私はここで、ノーリーを練習した。

私は、ここで滑ってきたんだ。

もう足や腕だけじゃない
腰も、背中も、全部全部青あざ、打ち傷だらけだ。
今ですら体を動かすのが痛い。
それでもただ、滑り続けた自分のことは、好きだ。

休みの日は、遠くのスキー場に行って朝から夕方まで、フルリフトで滑った。
帰ってきて、夜ご飯を食べて、上越でナイターを21時まで滑った。
「うちら本当バカだよな」って笑いながら、それでも毎日21時まで滑った。
ばかなんて褒め言葉。

友達ができた。
たくさん一緒に滑った。上越だけじゃなくて、いろんなスキー場にいった。
私はそんなに回れないけど、飛べないけど、みんなもみんななりに、教えてもらいながら、たくさん練習してた。それにすごく刺激を受けた。
みんなは私をゲラ笑いさせる。いつもいつも面白くて、毎日が楽しくなった。
言ってることやってることは、もう何も思い出せないくらいしょうもない。
それでも、泣くくらい笑ってたことだけを思い出せる。

最終バスを逃して滑って帰ることになった最終日。
「見送る」って言ってくれて、寮の前で死ぬほど笑わせてもらった。最後にみんなで撮った写真は、ブサイクすぎてショックだったけど、すごく笑ってた。

きっと、少しだけ、強くなった
大きい決断もした。
こっちにいながらも、たくさん話をして、たくさん調べて、たくさん悩んで、大きい決断を一つ。
間違ってるなんて思ってない。
最初はきっと、後悔することもわかってる。
寂しくて悲しくて辛くて、戻ってきたくなる。

きっと、少しだけ、強くなる。
強くなってから、戻ってくる。決めたから。

そう期待を込めて。

ご飯をひとりで食べられなくなった。
誰かといる時は、ゆっくりだけど、食べられる。
移動中とか、隙間時間とかに、カロリーメイトを掻き込むようになった1週間があった。
一人で食事をすると気持ち悪くなった。
何も食べなかったら、気持ち悪くなった。
どっちにしろ食べることができなくて、カロリーメイトに頼り切る時もあった。
こっちにきて、1ヶ月で3キロの体重が落ちた。
ビデオ通話をした友達には、「痩せこけた」と言われてしまった。

今わたしがわかることは、3割。
今年1年は、それを5割まで持っていくことが目標だ。

すごく学びの多い1ヶ月だった。

相手を想うことと気遣うことは違うこと
自分の「やりたい」ははっきり言うこと
譲れないものは、譲らなくていいということ
拗ねてしまうときは、自分で機嫌をとること
体調が悪い時は、ゲレンデに行けばいいということ
わたしは音が好きだということ

大切なものを守るために、何も要らないということ。

もう1日が終わる
多分似たような明日だ
終わり方を気にするつまらない生き物

高鷲スノーパークで出会った、大好きになった曲。

もうそろそろ、ビールが終わってしまうので、これくらいにしたいです。

ひとからしたら、たかが1ヶ月、されど1ヶ月。
わたしからしても、たかがリゾバ、されどリゾバ。
今まで何回もいろんなところでリゾバしてきた。

そんな中でも、自分の中で、なんか、すごい愛おしい1ヶ月になった。

関西に帰ったら。

日常に手は伸ばさないことにする。

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石崎桃花
放浪癖もち飽き性単位諦めがち注意散漫の限界大学生です